美学 (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2016年1月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (864ページ) / ISBN・EAN: 9784062923392

作品紹介・あらすじ

「美学(aesthetica)」という概念を創始し、後世に決定的な影響を与えた西洋の古典、待望の全訳。ライプニッツとクリスティアン・ヴォルフの影響のもと、フランクフルト大学で行われた講義を基にしてラテン語で書かれた本書は、人間の認識を「悟性的認識」と「感性的認識」に分け、後者を扱うのが「美について考察する学」、すなわち「美学」だと明言した。あらゆる美学(エステティック)は、ここから生まれた。


本書は、「美学(aesthetica)」という概念を創始し、後世に決定的な影響を与えた古典、待望の全訳である。
ベルリンで生まれ、幼少期からラテン語の才能を発揮したアレクサンダー・ゴットリープ・バウムガルテン(1714-62年)は、大学で神学と哲学を学び、ライプニッツ(1646-1716年)とクリスティアン・ヴォルフ(1679-1754年)から大きな影響を受けた。1735年からハレ大学の教壇に立つようになり、5年後に教授として移籍したフランクフルト大学で1742年から始められたのが、本書の基になった講義「美学」にほかならない。ラテン語で書かれた本書『美学』は、第1巻が1750年に、第2巻が1758年に公刊されている。
英語aestheticsの語源であるラテン語aestheticaは、もともとギリシア語に由来する語だが、その本来の意味は「感性的なもの(の学)」である。バウムガルテンは、人間が行う認識を上級の「悟性的認識」と下級の「感性的認識」に分け、前者を扱うのが論理学であり、後者を扱うのが「感性的認識の学=aesthetica」である、とはっきり定義した。では、なぜ「感性的認識の学」は「美学」になるのか。本書の冒頭では、aestheticaの「目的」は「感性的認識のそれとしての完全性」であり、「この完全性とは美である」と明言されている。だからこそ、「感性的認識の学」は「美について考察する学」にほかならない。
厳密な定義に基づく詳細な考察によって本書が切り拓いた地平がなかったら、カントの『判断力批判』やヘーゲルの『美学講義』によって展開されたその後の美学(エステティック)はそもそも生まれてくることがなかっただろう。このように決して無視できない重要性をもつにもかかわらず、広く読まれてきたとは言い難い西洋を代表する古典作品の全訳が、ついに文庫版で登場。

みんなの感想まとめ

美学というテーマを深く掘り下げた本書は、感性的認識と悟性的認識の違いを明確にし、後の哲学に多大な影響を与えた重要な古典です。著者は、感性的認識の学を「美について考察する学」と位置づけ、その目的を「感性...

感想・レビュー・書評

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  • いや、74ページとかで断念

    資料的価値以上のものを読み取れず。

    当時、感性の学を目指したという旗揚げに価値を感じるものの、今日、どこまで読むべき価値があるんだろう?

    少なくとも今は見出せないので、取り敢えず次へ。
    すんません。

  • 「美学」という言葉を作ったバウムカルテンの本。カントの少し前の世代ということで、まさにカントの時代を感じさせるような(カントやクラウゼヴィッツのようなスタイルの)本。ただし、カントのような明晰さはないのが残念。むしろ重厚なだけという印象。

    なお、この本の射程は基本的には詩であり、ラテン・ギリシアの文学である。現代日本人が美学というと、最初に絵画を中心に想定するだろうが、そこも大きくことなるので要注意。

  • 美学という語の起源とされる著作として必読である。ただし非常に分量が多く、分析哲学に慣れていない読者には難解であろう。ライプニッツやヴォルフの影響、さらにカント美学への影響を踏まえることで、ある程度見通しが立つだろう。

  •  やたら分厚い文庫本だが、「美学」なる概念を初めて呈示したということで歴史的に重要な書物、ということになっている。原著の第1巻は1750年。1750年ということはJ. S. バッハの没年であり、モーツァルトの生まれる6年前であり、カント26歳、ゲーテは1歳である。
     この著者が非常に偏っているなと思ったのは、引用・言及するのがすべて古代ギリシャ・ローマの詩人・著作家のみだということだ。美学と言っても扱う芸術は「詩」に限定されているが、ダンテ(13-14c)すら出てこない。
     しかも、美について論じているはずなのに、延々と弁論術や哲学上の真理や「徳」についてばかり、延々と語っている。この偏屈な著者の頭の中の世界は、そういうごっちゃになった価値体系の蒼穹を描いているらしい。
     本書よりも、彼の講義を平易な言葉でまとめたマイアーという人の本の方が当時広く普及したらしいから、文化氏的にはよほどそちらの方が重要なのではないか。そっちを読んでみたいと思う。

  • 原書名:Aesthetica

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784062923392

  • 原題:Aesthetica (1750)
    著者:Alexander Gottlieb Baumgarten (1714-1762)
    訳者:松尾 大 (1949-)

    ・『美学』(玉川大学出版部 1987)の文庫化。
    ・講談社の商品ページ
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062923392


    【目次】
    第一巻 
    序言 

    序論 
    本論 
    I 理論的美学(第I部) 
    1 発見論(第1章) 
     A 認識の美一般について 
     B 特殊論 
      a 美的主体の性格 
      b 美的豊かさ 
      c 美的大きさ 
      d 美的真理 

    第二巻 
     序言 
      e 美的光 
      f 美的説得性 

    解説 
    学術文庫版あとがき 

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著者プロフィール

1949年生まれ。東京藝術大学名誉教授。専門は美学・西洋古典学。
著作に、佐藤信夫・佐々木健一・松尾大『レトリック事典』(大修館書店、2006年)。訳書に、バウムガルテン『美学』(講談社学術文庫、2016年)など。

「2017年 『ありふれたものの変容 芸術の哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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