美学 (講談社学術文庫)

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本棚登録 : 119
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (864ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062923392

作品紹介・あらすじ

本書は、「美学(aesthetica)」という概念を創始し、後世に決定的な影響を与えた古典、待望の全訳である。
ベルリンで生まれ、幼少期からラテン語の才能を発揮したアレクサンダー・ゴットリープ・バウムガルテン(1714-62年)は、大学で神学と哲学を学び、ライプニッツ(1646-1716年)とクリスティアン・ヴォルフ(1679-1754年)から大きな影響を受けた。1735年からハレ大学の教壇に立つようになり、5年後に教授として移籍したフランクフルト大学で1742年から始められたのが、本書の基になった講義「美学」にほかならない。ラテン語で書かれた本書『美学』は、第1巻が1750年に、第2巻が1758年に公刊されている。
英語aestheticsの語源であるラテン語aestheticaは、もともとギリシア語に由来する語だが、その本来の意味は「感性的なもの(の学)」である。バウムガルテンは、人間が行う認識を上級の「悟性的認識」と下級の「感性的認識」に分け、前者を扱うのが論理学であり、後者を扱うのが「感性的認識の学=aesthetica」である、とはっきり定義した。では、なぜ「感性的認識の学」は「美学」になるのか。本書の冒頭では、aestheticaの「目的」は「感性的認識のそれとしての完全性」であり、「この完全性とは美である」と明言されている。だからこそ、「感性的認識の学」は「美について考察する学」にほかならない。
厳密な定義に基づく詳細な考察によって本書が切り拓いた地平がなかったら、カントの『判断力批判』やヘーゲルの『美学講義』によって展開されたその後の美学(エステティック)はそもそも生まれてくることがなかっただろう。このように決して無視できない重要性をもつにもかかわらず、広く読まれてきたとは言い難い西洋を代表する古典作品の全訳が、ついに文庫版で登場。

感想・レビュー・書評

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  • 原書名:Aesthetica

  • 「美学」という言葉を作ったバウムカルテンの本。カントの少し前の世代ということで、まさにカントの時代を感じさせるような(カントやクラウゼヴィッツのようなスタイルの)本。ただし、カントのような明晰さはないのが残念。むしろ重厚なだけという印象。

    なお、この本の射程は基本的には詩であり、ラテン・ギリシアの文学である。現代日本人が美学というと、最初に絵画を中心に想定するだろうが、そこも大きくことなるので要注意。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784062923392

  • 原題:Aesthetica (1750)
    著者:Alexander Gottlieb Baumgarten (1714-1762)
    訳者:松尾 大 (1949-)

    ・『美学』(玉川大学出版部 1987)の文庫化。
    ・講談社の商品ページ
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062923392


    【目次】
    第一巻 
    序言 

    序論 
    本論 
    I 理論的美学(第I部) 
    1 発見論(第1章) 
     A 認識の美一般について 
     B 特殊論 
      a 美的主体の性格 
      b 美的豊かさ 
      c 美的大きさ 
      d 美的真理 

    第二巻 
     序言 
      e 美的光 
      f 美的説得性 

    解説 
    学術文庫版あとがき 

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