風と雲のことば辞典 (講談社学術文庫 2391)

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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062923910

作品紹介・あらすじ

日本の空には、こんなにも多彩な表情がある――。気象現象のみならず、比喩表現、ことわざから、季語、漢詩、詩歌、さらに方言や歌謡曲に至るまで、尽きるところのない「風」と「雲」にまつわる語彙を、豊富な引用でお届けする。最先端の気象用語解説、災害への備えにも言及した、充実の「読んで面白い辞書」。ロングセラー『雨のことば辞典』の姉妹編。文庫書き下ろし。

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  • 夕暮れは雲のはたてに物ぞ思ふあまつそらなる人を恋ふとて
     よみ人しらず

     ときは夕方。雲の「はたて(果て)」を見つめながら、片恋の悩みや嘆きを表現した典型例が、掲出歌である。「古今集」巻十一の恋歌だ。

     けれどもこの歌は、「あまつそらなる(身分などが隔たっている)」相手への片恋であり、手の届かない相手に対する、永遠のあこがれのような気持ちも読み取れ、崇高ささえ感じさせる。

    「雲」そして「風」は、日本の詩歌や、漁業者・航海者にどのように表現されてきたのか。1500語近くの言葉を集めた「風と雲のことば辞典」が、この度文庫化された。「明日は明日の風が吹く」など、外国映画の名言も含まれているが、風と雲に関する日本語は、まさに私たちの生活史そのものであることにも気付かされる。

     監修者の倉嶋厚は、気象キャスターをつとめた経験もあり、気象災害とは、まず「風と雲の出現から始まる」という事実も指摘している。

     そんな緊張感を踏まえながらも、晴れた冬空から舞い落ちる雪をさす「風花【かざはな】」や、寒いながらも風がおさまり、穏やかな状態をいう「凍凪【いてなぎ】」「寒凪【かんなぎ】」などの美しい詩語は、やはり魅力的だ。いずれも冬の季語で、ちょうど今ごろはこれらを使った俳句も増えていることだろう。

     巻末には、風と雨の「天気ことわざ」も収録されている。「北風と夫婦喧嘩は日が入ればやむ」―さて、世のみなさま、このことわざの真偽のほどはいかが?
    (2016年11月27日掲載)

  • 『雨のことば辞典』の姉妹編

    台風、ハリケーンの由来は嵐の神「ウラカン」などなど読んで楽しい辞典

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/741506

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著者プロフィール

政治学者、専修大学法学部教授。1962年、東京生まれ。
著書に『政治学者、PTA会長になる』(毎日新聞出版)、
『なぜリベラルは敗け続けるのか』(集英社インターナショナル)、
共著に『転換期を生きるきみたちへ』(内田樹編、晶文社)など多数。
愛称オカケン。広島カープをこよなく愛する2児の父。


「2023年 『教室を生きのびる政治学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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