- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062924320
作品紹介・あらすじ
「信仰というものは、生きるために必要な、日々に欠くことの出来ない、実際に役立つものでなくてはならぬ。心の平和のためにも、また身体をいわゆる肉弾となして、実生活にぶっ突かって行く時にもなくてはならない最後の『拠りどころ』でなくてはならぬ」と考える著者が、法然と親鸞の信仰について、情熱をかたむけて説いた名著。
感想・レビュー・書評
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生きる力が弱い自分にはグサッとくる箇所があった
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法然から親鸞へと受け継がれた浄土信仰について解説している本です。
著者は、法然と親鸞のそれぞれの生涯について概観し、『一枚起請文』と『歎異抄』によって両者の信仰の内実にアプローチを試みています。そのさい、この二人の宗教家の資質のちがいに目が向けられ、「法然がいきなり親鸞のような性格であったとしたら、必ず、世間の誤解を招き、障りを生じ、余程の公明な、寛裕な人であっても、今日においてすら、なお浄土門の信仰を受け容れる事を躊躇したに相違ない」と述べるとともに、「もし法然の後に親鸞が出て、その信仰の本質を忌憚なく徹底せしめなかったら、法然の信仰は、恐らく法然の不徹底であった方向に発展して、自力、精進、持戒、奇蹟というようなものが重んじられ、その信仰の本質はかえって雲に隠され、大衆性を失って、貴族主義、理想主義に後退したであろう」と述べて、この二人によって浄土信仰の本質が明らかになったことを説明しています。 -
彼の、浄土門、法然、親鸞の信仰を語り尽くしている。深いが、とても分かりやすい。