- Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062924757
作品紹介・あらすじ
親譲りの始末屋があっさり色に溺れ、越後屋が現金掛け値なしの新ビジネスを始め、大借金をして勘当を喰らった二代目は物乞いに説教され――。
その才覚や商魂、あるいは始末倹約で分限者への道を切り開く者。怠惰や驕慢、あるいは贅を尽くした遊興でわかりやすく破産へと転げ落ちる者。好運に恵まれる者、不運に苛まれる者。元禄の世を迎えんとする日本では、発達する貨幣経済のなかで苦闘し、我が身の浮き沈みに翻弄される人々のドラマが繰り広げられていた。金銀でかなわぬものは、命だけ――あらゆる欲に取り巻かれた新興町人たちの、おかしくもどこか悲しい群像劇。まじめ過ぎる商人、ドラ息子、度を越したケチたちが、人生の何たるかを教えてくれる。井原西鶴が貞享五年(1688)四十七歳で遺した、この町人物の大傑作にして蓄財指南の書は、江戸時代を通してベストセラーとなる。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/741911詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本郷 恵子(中世史学者・東京大教授)の2018年の3冊。
江戸時代の商家の諸相を語る。原文テキストに現代語訳・語句解説・内容解説がつくという丁寧な構成で、日本のビジネスの源流を知ることができる。 -
貨幣経済の坩堝にあった江戸期を数多のエピソードによって活写し、諭したり皮肉ったりする。パターンかなり定型化してるので読み物としてはそのうち飽きるが、当時の商品、物流、慣習、風俗がふんだんに描写されているところが魅力だった。