長宗我部 最後の戦い(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930222

作品紹介・あらすじ

一時は四国一円を平定し、全国に武威を轟かせた土佐の戦国大名・長宗我部氏。その強豪が歴史の渦に巻き込まれ消滅した史実を、最後の当主・盛親の生涯から辿る大河小説。一族の骨肉相食む争い、非情な粛清、そして滅亡。歴史小説家・近衛龍春が膨大な史料をもとに奏でる長宗我部氏の鎮魂歌。文庫書下ろし

長宗我部盛親(1575~1615)
近世初期の大名。元親の四男。土佐守。宮内少輔と称す。長兄・信親の戦死後、家督を継承。関ヶ原の戦いでは西軍に属したが戦わず帰国、所領没収。大坂の陣で大坂に入城し、戦後捕らえられて六条河原で処刑された。

大坂夏の陣
1615年夏、徳川家康が豊臣氏を滅ぼした戦い。徳川方が冬の陣の和議条約を守らず大坂城の内濠(うちぼり)をも埋めたので、大坂方の将士は憤激。豊臣秀頼を擁して再び挙兵したが、長宗我部盛親・真田信繁(幸村)らの奮戦も虚しく徳川方の大軍に破られ、秀頼・淀君以下自刃した。

感想・レビュー・書評

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  • 長宗我部家が秀吉に敗れるあたりから始まる。主人公は盛親。元親の息子信親は長宗我部家の跡取りとして将来を嘱望されていたが秀吉の島津征伐の時戸次川の戦いで戦死してしまう。盛親は四男だったので自分は家を継ぐ事は無いと思っていたが残された兄達が他家へ養子に出されていた事もあり父元親から後継を任される。しかし元親は盛親の才能ではなく長男信親の娘と婚姻させる事で長宗我部家の直系を保とうとする。ここに兄親忠との確執が起こり元親、親忠、盛親の三人を中心に物語は進む。秀吉、父元親が相次いで亡くなるなか正式な家督相続が認められないまま関ヶ原へと突入する。家臣を率いる人間としては正式な跡目と認められていないという事は相当な不安の中にいたと思う。その混乱の中で少しずつ判断を誤っていく。

  • 四国の戦国大名である長宗我部家の最後の当主である長宗我部盛親について書いた本です。

    この本では、長宗我部盛親の心のつぶやきというか、心境のようなものが書かれていて、それだけ見ると、本当はこういうつもりだった、というような言い訳や、目に見えない気概?のようなことがあって、非常に面白いです。

    大阪の陣では数少ない元大名としての参加で、単なる牢人である後藤又兵衛らと自由気ままな次男坊である真田信繁とは志が微妙に違う、というのがよく分かるようになっていました。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-2373.html

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。大学卒業後、暫しオートバイレースに没頭。その後、通信会社勤務を経て、フリーライターに転職。『時空の覇王』(ベストセラーズ)で作家デビュー。主な著作に『上杉三郎景虎』『南部は沈まず』『長宗我部元親 』『北条戦国記』『九十三歳の関ヶ原 弓大将大島光義』ほか多数。

「2023年 『兵、北の関ヶ原に消ゆ 前田慶次郎と山上道牛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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