ハードラック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.58
  • (25)
  • (85)
  • (85)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 613
レビュー : 69
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930321

作品紹介・あらすじ

二五歳にもなって日雇い仕事すら失い、「大きなことをするため」闇の掲示板で四人の仲間を募った仁は、軽井沢で起きた放火殺人の汚名を着せられてしまう。なぜ俺を嵌めた? 信じられるのは誰なんだ? 手探りで真犯人を探す仁、闇世界の住人たち、追う刑事。物語は二転三転し、慟哭の真相へと向かっていく。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 薬丸さんの本は11冊目。

    母の再婚相手の息子と何かにつけ比べられながら育った江原仁。
    高校卒業後に勤めた会社を辞めたあと、地元を離れ東京で派遣社員として働く。
    しかし、そこでも派遣切りにあう。
    人を信じては裏切られた仁が最後にたどり着いたのは、ネットの闇掲示板。
    そこで自分と同じような境遇の仲間を集め、一発逆転を狙う。
    集まったメンバーは皆、闇を抱える者たち。
    仁の考えていた”一発逆転”とは違う方向に進んでいく計画。
    仲間に引きずられるように計画に参加した仁だったが、気が付けば強盗放火殺人犯に仕立てられていた。
    自力で真犯人を捕まえようとする仁だったが…

    仁の周りには怪しい人ばかり。
    真犯人はいったい誰なの、とページを繰る。
    意外な犯人!

    社会派ミステリーと言われる薬丸さんのミステリー。
    面白い!

    • 杜のうさこさん
      azumyさん、こんばんは~♪
      お久しぶりです!お元気ですか?
      日本は極寒の毎日です。私の住んでいるところでも毎日氷点下(>_<)

      ...
      azumyさん、こんばんは~♪
      お久しぶりです!お元気ですか?
      日本は極寒の毎日です。私の住んでいるところでも毎日氷点下(>_<)

      面白い薬丸岳さん、この本だったんですね~!
      先日のワタクシ、なんだろう?こんなかわいい表紙の薬丸さんの本ってあったっけ?
      ブックカバーでした(^^♪
      それと、私もブクログを始めたきっかけは、同じ本を二冊買ってしまったことでした(笑)
      でも、図書館での二度借りは今も時々…(笑)
      そっか、バンコクでも本屋さん少なくなってるんだぁ、ほんと寂しいし、困ってしまうね…。

      では、またね(^^)/
      2018/01/30
    • azu-azumyさん
      うさこさん、おはようございます♪
      お久しぶりでーす(^^♪
      日本の今冬は本当に寒さが厳しそうですね!
      ニュースを見ながら、氷点下?とび...
      うさこさん、おはようございます♪
      お久しぶりでーす(^^♪
      日本の今冬は本当に寒さが厳しそうですね!
      ニュースを見ながら、氷点下?とびっくりしています。
      うさこさん、体に気を付けてくださいね♪
      バンコクも異常気象続きです。
      例年より気温が下がっています。
      日本と同様、インフルエンザが流行中です。

      あはは!
      あのカバー、可愛いでしょ~
      実はあれ、大阪の本屋さんがつけてくれたペーパーカバーなんですよ!
      可愛さにやられて、付け替えて使ってます。特に、薬丸さんのハードラックは表紙が一瞬ドキッとしちゃうから(笑)

      うさこさんがブクログを始めたきっかけもそうだったの~!?
      時々、単行本と文庫本でタイトルが変わってる時があるでしょ!
      それで、ブクログを始めてからも2冊買っちゃったことがあるよ。
      あれはちょっとやめてほしい~!
      と、個人的には思ってます(笑)

      そうなの!
      バンコクでは古本屋さんにお世話になってるのに、減ってきてるのよ~!
      紀伊国屋さんでは1.5倍の値段だからね~(涙)
      2018/02/04
  • 薬丸岳氏の慟哭の社会派ミステリー。

    派遣の仕事を切られ、日雇い仕事すら失い、今日明日の生活にも困窮する江原仁(25)。

    とうとう怪しい闇の掲示板で、仲間を集うことに。
    そこに集まったのは、仁(ジン)をはじめ、バーボン、ウオッカ、テキーラ、そしてラム(女性)の5人。

    彼らが計画したのは、軽井沢に住む富豪の豪邸を襲う現金強奪計画。
    しかし、途中で誰かに殴られ気を失ってしまう。気づいた時には、放火・殺人の犯人(容疑者)となっていた...

    いったい、誰が自分を嵌めたのか?
    そこから始まる真犯人追求の旅。二転三転する流れの中で、警察に追われながらも、真犯人へたどり着くことができるのか?

    『いいな、女は』...
    仁の何気ないその一言が、大きな運命の転換を促す。

    『天使のナイフ』もそうでしたが、薬丸作品では、何気ない一言やワンシーンが重要で、そこが大きな伏線となり、最後に、あれはそういう意味だったのか、と驚かされますが、まさに本書はここでしょうか?

    最後に、仁と母の面会シーンは、ウルウルです。

  • 面白かった
    薬丸岳の社会派ミステリー!
    しかし、残念なのは、ミステリー色、エンターテイメント色が強くて、読後に考えさせられるような重いテーマを感じられなかったこと。胸打つ展開ではありませんでした。

    ストーリとしては、
    25歳の主人公仁。ネットカフェで暮らす仁は、日雇いの仕事も失い、さらには、だまされて今日を暮らす現金さえもなくなってしまいます。切羽詰まって、闇の掲示板で4人の仲間を募って、でかいことをたくらみます。
    結果、軽井沢で起きた放火殺人事件の汚名を着せられることに。
    誰が仁をはめたのか?
    その4人の中の誰かか?
    その目的は?
    仁を追う刑事。
    出頭すべきか?信じてもらえるのか?
    闇社会の住人の手を借りながら、手探りで真犯人を探します。
    そして、明らかになる真実。
    といった展開です。

    正直リアリティがなく、薄っぺらい印象。
    重みを感じられませんでした。
    さらに都合よくとんとん拍子で真相にたどり着くところもちょっといまいち。
    とはいえ、そのおかげで、さくさくっとスピーディに展開していって、後半はあっという間でした。
    そんなわけでエンターテイメント性が強い作品となっているのだと思います。
    いろいろ突っ込みたいところはありますが、エンターテイメントとして楽しむならOK

    自分の思っていた薬丸小説とはちょっと違いますが、お勧めです

  • 闇の掲示板で集まった「一発逆転の大きなこと」をするメンバー。
    「絶対に人は傷つけない」はずが、なぜか死者が出て……。

    安易に犯罪に走る彼らに、正直共感はできなかった。
    不可解な状況はおもしろく、後半は引き込まれていく。
    どん底へと落ちていく中、勝瀬刑事の存在が救い。
    最後はぐっときた。

    裏社会の森下に、存在感。
    真意が読めないけれど、不思議と気になってしまう。

  • 派遣、日雇い、ネットカフェ難民、闇金、振り込め詐欺...。他作品とは趣を変えつつも、社会の闇に切り込んでいく。衝撃のラストは圧巻。序盤から終盤まで目の離せない展開で、一気読み間違いなし。

  • 日雇いでネットカフェに寝泊まりしながら、その日暮らしをしていた主人公。ルームシェアを持ちかけられた男に裏切られ、わずかな財産も全て失ってしまう。仕事もお金もなくなった主人公は闇掲示板で集った仲間と強盗に押し入った。最中、主人公は何者かに殴られ意識を失う。気付いたときには屋敷は燃やされ、中からは3人の遺体が見つかる。主人公は身に覚えのない放火と殺人の容疑をかけられ、警察から逃亡しながら真犯人を探すことになる。

    主人公がどん底と呼ばれるところまで堕ちていくのが、とてもリアルだった。しかし、真犯人の絶望や悲しみは想像を絶するものだった。それで人を殺していいとはならないが、だったらどうやって彼は幸せになれたのだろう?と思う。それでも最後にひとつ願いが果たせて良かった。

    搾取するものとされるもの。詐欺もそうだし、日雇いや派遣だってそうだ。頑張れば、当たり前に幸せに生きていける…そんな世の中では、ないのかもしれない。

  • ハードラックってどういう意味?とまずそこに引っかかりますよね。
    物語の終盤にその意味は分かるのですが、うたい文句に偽りなくそれを知ったら慟哭です。震えあがります。

    ストーリー展開が早く、そして読者を振り回す仕掛けが絶妙。もう先が気になって久しぶりに夜中まで掛かって一気読みしてしまいました。
    どうしても主人公目線で話が展開していくので読んでいる方も気持ちが入りがちになりますが、そこを厳しく叩いてくる作者の訴えが沁みます。

    薬丸さんは本当にどうしようもない犯罪者を描くのがうますぎる。どうしてこんなに闇の話にお詳しいのでしょう。
    膨大な知識とリサーチのたまものなのでしょうね。
    結構薬丸さんの小説は読んでいるつもりですが、いつもストーリ展開に驚かされます。
    そして扱われた事件やその背景の社会についてとても考えさせられます。
    小説としてとても面白いのは確かですが、「ああ、面白かった」で終わっちゃいけないんだなといつも思わされます。

  • 『天使のナイフ』では少年法、『虚無』では刑法39条、をメインテーマに取り上げる等々、社会派ミステリー作家と呼ばれる著者にしては、この作品はちょっと違うかなと読み始めた。
    何しろ、主人公は闇サイトで犯罪仲間を募集するニートの青年、ピカレスク小説かと。
    しかし、背景には、振込詐欺事件あり、闇金融あり、ネットカフェ生活ありと、現代の様々な問題、矛盾を浮かび上がらせ、読み終わればやはり薬丸岳作品。
    主人公は捕まってしまうのか、彼を嵌めた真犯人にたどり着けるのか、息詰まる展開に頁を繰る手が止められない、そして最後に読者をアッと言わせる、薬丸岳氏の真骨頂。

  • 薬丸岳さん、けっこういろいろ読んだ。毎回違ったいろんな角度から、社会の矛盾や究極的な問題について問いかけてくる作品。本作は、社会の底辺でもがく若者が、本当に明日生きていくのにも困って、ネットで闇の仕事を探すんだけど、どこまで同情できるか、っていう話。そして、こうでもしないと生きていけないから、と軽い気持ちで「闇の仕事」に加担すると…
    自分は恵まれなかった、不運がかさなった、自分だって被害者だ、と自己弁護しながら「人を殺さなければ…」と強盗を働く主人公。でも、やはりそれだけでは済まない。
    どんなに運が悪くても、家族に疎まれたり大手企業に搾取されたり派遣切りにあったり親切心をあだで返されたりして社会を恨んでも仕方ないような状況でも、絶対に踏み越えてはいけない一線があることに気づかされるストーリーです。「Aではない君と」は父親の心境が少しずつ変わって息子の罪と向き合っていくような描かれ方をしていたような気がするけど、本作では主人公が、最後の最後にものすごい衝撃で自分の罪深さに気づく、心の底から後悔する展開でした。
    真面目に生きてきた読者としては、「もっと早く気づけや!」ともちろん思うけど、世の中にはこういう事例はたくさんあるのだろうな…、不幸な若者が、更に不幸を増殖させるようなことにならないために、セーフティネットが本当に重要だな、と真面目に思いました。

  • 展開が早くて読みやすい。

全69件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

薬丸 岳(やくまる がく)
1969年生まれ、兵庫県明石市出身。1988年、駒澤大学高等学校を卒業。高野和明の『13階段』の影響で小説家を目指し、2005年『天使のナイフ』が生まれる。同作で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。日本推理作家協会現会員。
2016年『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞、2017年「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)をそれぞれ受賞。その他の代表作として「刑事・夏目信人シリーズ」があり、2018年2月にシリーズ最新作『刑事の怒り』が刊行されている。

薬丸岳の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
湊 かなえ
ピエール ルメー...
有効な右矢印 無効な右矢印

ハードラック (講談社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×