神様ゲーム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930819

作品紹介・あらすじ

この事件の恐るべき真相を、あなたは正しく理解できるか!?
――綾辻行人
 
自分を「神様」と名乗り、猫殺し事件の犯人を告げる謎の転校生の正体とは?
『さよなら神様』本格ミステリ大賞受賞! 神様シリーズ第1作待望の文庫化。

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。町が騒然とするなか謎の転校生・鈴木太郎が事件の犯人を瞬時に言い当てる。鈴木は自称「神様」で、世の中のことは全てお見通しだというのだ。そして、鈴木の予言通り起こる殺人事件。芳雄は転校生を信じるべきか、疑うべきか?

感想・レビュー・書評

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  • なんだろう。子供の頃、年上の従兄弟の部屋に積まれていた、サンデーとかマガジンとか盗み読んだ時のような感じ。
    神降市(かみふりし。名称がもう良い。)で連続猫殺傷事件が発生する。子供も警察も、犯人探し。そんな時、自称「神様」の転校生が、犯人を確定のごとく断言する。その他、諸々、自分が神である根拠を説明する。
    そして、犯人探しは続く中、少年の殺人事件が起きてしまう。この殺人犯には、「神様」によって、天誅が下る。
    果たして、この小説はどう読むのか?と思ったけれど、子供の頃、眉村卓の「謎の転校生」などを読んで、僕達は宇宙のジプシーなんだ。というストーリーを、そうなんだー。と納得していたのだから、これも、そうなんだって読めば良いのだと思う。
    だって、怪しくて面白い。

  • ほぁあ?!
    読み終えた後に自分でもびっくりする位の変な声が出ました。

    毎度おなじみ、もこさんから考察を話したいので読んでみてとご紹介頂き拝読。
    実際はこの可愛らしくも不穏な猫ちゃんの表紙ではなく、雑誌ムーのような雰囲気を醸し出している、イルミナティみたいなん載せとけば良いだろ的な味のある表紙だったのでどんな空恐ろしいカルト小説なんだとビビってましたが、ミステリーでした。

    「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」講談社ミステリーランドから刊行されているのですが本作に限っては「かつてこどもだったあなたと大きいお友達のため」に変えた方が良いのでは…?
    私なら我が子にこれは読ませられません。
    まあ私の父も私が幼少の折に金田一シリーズを平気で見せて来ていたのでセーフなのかも…いやアウトです!

    グロいだけならまだしもちょっと色々とショッキング過ぎますよ!
    まず作中で子供に大人気の戦隊ヒーロー番組に出てくるロボの名前が『ジェノサイドロボ』に『ネクロフィリアロボ』って!
    お子様が「パパー、ネクロフィリアロボの超合金買ってー」とか言ってるの想像すると凍りつきそうになりますが、主人公はそんな異常性欲戦隊ヒーロー(実際はまともですのでご安心を)に夢中の小学生、芳雄。
    刑事の父親を持ち平凡ながらも楽しい毎日で、クラスメイト5人で探偵団などを結成し秘密基地で街の事件を解決しようと集まっています。
    クラスメイトであり探偵仲間でもあるミチルちゃんに片想い中。
    親友は秀樹くんですが、この探偵団は浜田町という街に住んでいなければ入れないという鉄の掟があるので秀樹君は未加入。

    平凡な町に突如訪れた悪魔の影。
    ネコちゃん連続殺害事件が発生!許すまじ!!どれもあまりにも可哀想な殺され方で猫好きの方はここで挫折してしまうかも。
    ミチルちゃんの可愛がっていた野良猫も被害に遭ってしまい、探偵団はこの調査を進める事に。

    神様ってなんの事?と思っていたら。本当に神様と名乗る少年が登場。その名も鈴木くん。地味で休み時間も1人で本を読んでいるような無個性の子なのですが、ある日芳雄とトイレ掃除当番が一緒になった事から会話をするように。
    鈴木君は自分の事を全ての創造主である神だと名乗り、君達が飽きてつまらないと言うトイレ掃除も僕には珍しい体験なのだとせっせと床を磨く彼。
    始めはゲームだと思っていた芳雄が何気に猫ちゃん殺しの犯人を尋ねてみることにするのですが…。

    最初の方は猫ちゃん殺しの描写が中々に凄いので児童向けとは一体…と思っていたものの、内容は読みやすくて確かに少年少女も読みやすそう、と思っていたのですが。(のっけからジェノサイドロボは出ますけれど)

    鈴木くんのウンチクが始まった辺りから不穏な空気が。

    冒頭、芳雄の誕生日から始まるのですが、どうしても1本だけ吹き消せない。しかも毎年1本残る。
    この理由が鈴木君との会話で分かるのですが予想も付かなかったので、ここでも「うぇ?!」と変な声が。
    もこさんが読んだ後暫く眠れなくなったと仰っていたので、児童向けでもありますが油断してはならないとドキドキしながら読み進めて行くと、とんでもない事件が発生。

    ここで芳雄が刑事である父親に事件が起こった事を電話で伝える事に。
    このシーンで少し違和感を持っていたのですが、まさかあんな展開が待っているなんて…。

    これ、少年少女に見せたらあかんやろ!!

    軽いショックを覚えながらいよいよもこさんの睡眠を奪ったラストに突入…。ほぁあー?!!
    夜中に静かな部屋に響く私の奇妙な声。

    久々にミステリーを読んだ後に「Why done it」を考え始めてしまった私。
    まず絶対条件として鈴木君は嘘はつかない。
    となると考えられる理由は2つに絞られる。

    どっちにしてもお子様に見せられない!!(何度も心で叫んでいました)

    気付くと地図まで書き始めていて私も睡眠不足という呪いにかかってしまったのでした。

    これは確かに読んだ後誰かと考察をしたくなる作品です。もこさんと話していても結局出てくる結果は2つのどちらか。
    真実を知りたいような、知りたくないような…

    芳雄がせめて幸せになってくれる事を祈りますが、久々にイヤミスを読みました。
    というより今まで読んだイヤミスと呼ばれる中でも個人的にはかなり上位の嫌さ加減です。
    最後に変な声を出したい方、オススメです。(どんな紹介だ)

    さて、いつも私の感想を見て下さっている気得な皆様方はもうお気付きでしょうか。
    何故か先に神様ゲームを読んでいる事に!
    次は魔界に戻るって前の感想で書いてませんでしたかね?



    神様、私に鋼の心臓を下さい…orz
    (未だに心の準備中。)

    • yukimisakeさん
      ラスボス全裸マン( * ॑꒳ ॑*)


      でも、お3人ともお友達(*ᐛ*)人(*ᐛ*)
      しれっとゆーきさんもお友達笑。
      アイランド経営の経理...
      ラスボス全裸マン( * ॑꒳ ॑*)


      でも、お3人ともお友達(*ᐛ*)人(*ᐛ*)
      しれっとゆーきさんもお友達笑。
      アイランド経営の経理して頂こう(о´∀`о)
      2024/03/13
    • ゆーき本さん
      見つかった Σ(´□`;)
      こっそり隠れて見てたのに笑

      よしゃ経理任せろ!
      水増し!横領!海外高飛び!
      見つかった Σ(´□`;)
      こっそり隠れて見てたのに笑

      よしゃ経理任せろ!
      水増し!横領!海外高飛び!
      2024/03/13
    • yukimisakeさん
      ふふふ、逃がさないよ…(。-∀-)ニヤリ

      経理の内容が全部犯罪!爆笑
      ふふふ、逃がさないよ…(。-∀-)ニヤリ

      経理の内容が全部犯罪!爆笑
      2024/03/13
  • 長きに渡り積読だった本書により初麻耶雄嵩作品。
    連続猫殺し、主人公が属する探偵団、殺人事件、転校生の自称神様を、信じるか信じないかで変わる結末。

    ラストを読み終え思わず呟いた『なんでやねん』

    ちなみに私は作中から神を信じていた。
    そして改めてもう一度ラストを読み返した。

    『あかん、これはあかんやつや』

    続編の【さよなら神様】もこの流れで読んでしまおう。

  • 感想を書くのを忘れていた。
    面白かったなー。
    不気味さが終始付き纏って。
    見たくないものを見るような感覚で。
    最後の最後には、とうとう開けてしまった…といったかんじ。

    とっても好きです!!!

  • 猫を惨殺する悪質な事件が連続発生した。芳雄を含む町内の小学4年生5人が結成した浜田探偵団、そのメンバー・ミチルが可愛がっていた猫(ハイジ)もその中に含まれていた。何とか犯人を突き止めたいメンバーたち。

    転校してきたばかりの同級生・鈴木一郎は芳雄に、「僕は神なんだよ」と告げ、芳雄の出生の秘密や未来を予言し、猫殺しの犯人も告知する。半信半疑ながら、この情報を元に犯人を追い詰めようと動き出す浜田探偵団だったが…。

    本作は、ミステリーというよりホラー・ファンタジーだな。事件の真相は、捜査や推理を重ねて突き止めていくのではなくて、「神」からいきなり告げられてしまう(しかも、全く想定外の犯人がお告げや天罰という形で示される)。その後、芳雄が検証ヲチスレ試みるのだが、ラストではその検証も省略されてしまう。辻褄が合うのかどうかも分からないままだ。

    全ては神の手のひらで踊らされているだけ、という何でもありのオチ。不気味な読後感が残る作品だった。

  • 大人も子どもも楽しめる「ミステリーランド」らしいのですが…

    ごめんなさい。
    こんなに意外性は求めてなかったんです。
    衝撃すぎて笑ってしまいました。

    あと、猫好きな方はお気をつけください。冒頭ネコが連続で殺されているところ、かなり辛いです…

    ただ、神様と名乗る"鈴木君"に主人公芳雄がいろいろ質問し、答えてもらうところは興味深かったので、次、懲りずに「さよなら神様」行こうと思います。

    本屋さんに行くたびに気になってたヒグチユウコさんの表紙絵はめっちゃかわいいです。

  • 最後は謎のままで、本当はなんだったのかわかりません。腑に落ちないまま終わってしまった。神様は本当なのか、お母さんはなぜ?お父さんの方が納得出来たのに、なぜお母さん??本当にハテナ?しかならなかった。いろんな考察を読みましたが納得出来る物は今もまだ見つけられず消化不良です。

  • これが子供向けって…それとも私の頭がお子ちゃまなだけ?
    名探偵コナンやないけど、主人公は小学生。
    全知全能の神様も?登場し、全てを知ってるので解決していく…
    はじめから、答え知ってるのに面白ないやん!と思うんやけど、そうでもなく、伏線などが散りばめられて、なかなか。
    証言のラストが、嫌な恐怖感を増幅する〜!
    ただ…こんな年齢の主人公たちに、こんな事件起こるとか酷い…

  • 連続猫殺し事件が起こる。自称神様の転校生鈴木が事件の犯人を告げる。その後、古井戸で友人の死体を発見。犯人の共犯者に下る天誅が理解し難い。死亡予告36歳まで終わらない神様ゲーム。後味が悪い。

  • 天誅がエグい

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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