家族写真 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 389
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930826

作品紹介・あらすじ

ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞ――男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176kg」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 全7話からなるいい感じでダメなおやじの話

    前半5話はダメダメでこりゃアカンてな感じで笑えるが6話で色が変わり7話で感動します

    7話それぞれ別の話ですがなんか繋がってる感じがしました。

    萩原さんのコメディーは笑えます。

  • 短編集。
    ユーモラスだったり、ちょっぴり哀愁ただよったり。
    愚かしくもあたたかな家族の物語。
    「結婚しようよ」は、ストレートに泣けた。
    会話だけで展開する「しりとりの、り」は、笑いの中にじーんとくるものがある。
    一見邪険にされているようでも、根底には愛情があり、ほっこりできる。

  •  様々な家族の姿を描いた短編集

     祝直木賞! ということで久々の荻原浩さんの小説を読みましたが、ユーモラスな話も、シリアスな話も、どちらも登場人物の心理描写が相変わらず丁寧でそしてリアルです。

     この荻原さんの心理描写のリアルさの根底にあるのは、様々な登場人物の、それぞれの情けなさをしっかりと描いているからこそだと思います。

     シリアスでいえば、男手一つで育てた一人娘の結婚に複雑な心情を抱く父を描く「結婚しようよ」

     古くからの写真館を営む父に反発し家を飛び出し、独自で写真の仕事を続ける息子。しかし父が倒れたという連絡を受け、その息子や娘たちが写真館に集うことになる表題作の「家族写真」

     こうしたシリアスなドラマの完成度の高さはもちろんなのですが、やはり個人的にはユーモラスに人間の情けなさを描いた短編こそ、荻原さんの真骨頂だと思います。

     一家全員太っている内村さん一家のご主人のダイエットを描いた「肉村さん一家176kg」

     奥さんから聞いた効果があるかどうかわからない、怪しげなダイエットに精を出す様子や奥さんとのやり取りなど、どこかにありそうな光景が、荻原さんの手にかかるとついついクスリとさせられます。

     終わり方のなあなあな感じも、またリアルです。

    「住宅見学会」は、マイホームを夢見る主婦が、家族とともに、実際に住民が住んでいる様子を見学できるモデルルームに行く話。

     モデルルームに住んでいる若くてきれいな奥さんについつい嫉妬したり、自分の家族と相手の家族を比較してしまったり……。書きようによっては、グチグチしてしまいそうですが、荻原さんが書くと、どこかカラッとした雰囲気に仕上がります。こういう書き方はやっぱり荻原さんらしいですね。

     一番印象的だった短編は、「しりとりの、り」

     家族でドライブに行った最中、父がいきなり「会話が足りない」と言い出し、家族全員でしりとりをすることになるのですが……。

     全編会話だけで進む作品なのですが、やりとりが秀逸! 空気の読めない父、しりとりに乗りきらないほかの家族の面々。それが会話だけで映像として浮かび上がってきます。

     そして展開も一筋縄ではいきません。単に笑わせるだけでなく、会話が進むごとに、この家族の違った一面が浮かび上がってきます。構成や書き方もうまい!

    『明日の記憶』や『砂の王国』といったシリアスな大作ではないですが、それでもしっかりと荻原さんらしさがつまった短編集だと思います。

  • ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞ…男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176㎏」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。

  • ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞ――男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176kg」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。

  • 以前「神様からひと言」「なかよし小鳩組」に笑わせてもらい、力をもらった作家さんの短編集。電車で読んでいて、やはりクスクス笑ってしまった。あっさり面白く読めるお話ばかりで、一つずつ違ったタッチで良かった。順番がまた良かったかも。
    また長編が読みたくなった。

  • ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞー男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176kg」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。

  • 短編集。印象に残ったのは「磯野浪平を探して」と「プラスチック・ファミリー」、「しりとりの、り」、「家族写真」。特に表題になっているだけあって「家族写真」はほろりとするお話。

  • 家族をテーマにした短編小説集。
    「結婚しようよ」
    「磯野波平を探して」
    「内村さん一家176kg」
    「住宅見学会」
    「プラスチック・ファミリー」
    「しりとりの、り」
    「家族写真」
    以上7編を収録。

  • 荻原浩氏にしては、少しシリアス系で重松清氏を思わせる構成だった。
    実家が写真家の3兄弟がそれぞれの生活の中で父親に触れあってゆく。
    荻原テクニックが少し少ないと思われたが、面白く読めました。

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プロフィール

1956年埼玉県生まれ。広告制作会社勤務を経て、コピーライターとして独立。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞、14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞、16年『海の見える理髪店』で直木賞を受賞。『砂の王国』『花のさくら通り』『ストロベリーライフ』『海馬の尻尾』『極小農園日記』など著作多数。

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