満月ケチャップライス (講談社文庫)

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  • 講談社 (2015年5月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784062931038

作品紹介・あらすじ

兄妹と母さんが暮らす家に料理上手のモヒカン男がやってきた。繰り出すメニューは、男同士のムニエルにブロッコリーのウソピザ、満月ケチャップライス。家族の仲間入りのお礼にとスプーン曲げの超能力まで授けてくれた。その超能力を狙う怪しい宗教団体が周囲をうろつき出し……。忘れられない「家族」の物語がいま始まる。

みんなの感想まとめ

家族の絆をテーマにした物語は、料理上手のモヒカン男が家族の元にやってくることで始まります。彼が作るユニークな料理と共に、家族の関係が描かれ、時には不穏な宗教団体の影が忍び寄ります。読者は、アットホーム...

感想・レビュー・書評

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  • 「幸せな家というのは、いつもきれいなタオルと新しい卵がある家のことを言うんですよ」

    救われない結末になりそうだと思いながら読み進めたけど、覚悟したほどではなかった。
    会話のやりとりに矛盾がなくて気持ちがよかった。

  • 多分 初めて朱川湊人さんの作品を読んだ。

  • 家族がテーマとなっている話。
    アットホームな内容だとばかり思って読み進めていたら、かの有名な宗教団体などが出てきたり、
    少し想像していたのとは違う感じ。

    私、この方が描く家族に何だか違和感を覚える。
    何だろか、親が余りにも親らしくない、親になりきれていないと言うか。
    普通、自分が連れ込んだ男が、自分の娘に危害を加えていたら、
    その後同じ様なことは繰り返さないでしょう…
    と思うのですが。

    話全体としては中々面白くて、チキさん好きだなぁと思えるのですが、
    やはり親がナチュラルに糞で、私の中ではそれが際立ってしまいました。

  • 良い作品だとは思うけど、基本物語はハッピーエンドが良い

    想像していたより悲惨な結末ではなかったけれど
    途中から、これ以降アンハッピーエンドな結末になりますって
    振りが多すぎて、先を読むのを躊躇ってしまう

  • 読みやすく面白かった
    現実とリンクしすぎている感じがあったため、もっと架空の団体だったらなと思った

  • 読みやすくてとても面白かったです。

    チキさんはちょっと変わった人だけど、とても繊細で温かい人柄で素敵ですね。

    実際に起きた過去の事件も取り上げているので、チキさんも実在していたのかもしれないなんて考えたら面白くなりました!



  • 【要約】
    兄妹と母が暮らす家庭に、突如として超能力を持つモヒカンの男が現れる。彼の登場によって、兄妹が抱えていた問題は解消され、平穏で幸福な日々が訪れるかに見えた。しかし、モヒカンの薬物購入や、宗教団体の存在が、次第に家族の運命に歪みをもたらしていく。

    【感想】
    謎の宗教団体が妹を取り込もうとする場面から、一気に物語に引き込まれ、物語から目が離せなくなった。本作は家族愛といった大仰なテーマを掲げているわけではないが、純粋な娯楽としての読書を存分に楽しめる一冊である。特に、作中の宗教団体が現実に存在する団体を想起させる点が、物語のリアリティを高めており、読み進めるごとに緊張感と期待が増していく構成が見事だった。

  • タイプライターズで「満月ケチャップライス」の再現をしていたのを観て手に取った本。全く内容を知らずに読んだら、最後ちょっと打ちのめされましたね…。最近多めのごはんほんわかものだと思って油断してましたね…。

  • 感動物語の帯を信じたら、とんだハード目の話だった。

    正しいと信じたいことが目を曇らせることもあるし、悪いと思ったことで踏み外していくこともある。

    それがあなたの偏見じゃないってどうして言いきれるのか。確かにそうだなあって思った。

  • とても読みやすいが結末がよくわかりません。でっ?という感じで終わってしまったのが残念。

  • 途中までは面白かったのだが…なんとなく貴志祐介さんの「青の炎」に設定似てるなあ、悲劇的な内容なのかなあと思いながら読んでいたのだが、こちらの方はかなりライトで所々お笑いあり、ほのぼのあり…。ただ、あの宗教団体出てきてからは楽しめなくなってしまった。展開が無理っぽいような気がして…。ちょっと残念。

  • 主人公の進也は中学1年生。妹の亜由美は小学4年生。美人と言われているけれど寝顔と怒った顔は般若のような母と3人で暮らしています。ある日、母が連れてきたモヒカン男チキさん。その髪型に似合わず弱々しい彼は料理上手。しかも超能力が使えて……。一見穏やかなファンタジーですが、重いのなんのって。坂本弁護士一家殺害事件や地下鉄サリン事件がモチーフになっています。朱川湊人の作品中、子ども目線で語られるものは大人目線のものより苦手かも。なんだか説教くさくなって、そのうえ切なさが足りない。ただ、3人で料理する姿はとても楽しそうで○。

  • ほんの一瞬、ちょっとだけ目を離したすきに大怪我を負った亜由美。
    その責任をずっと感じながら生きてきた進也。
    後遺症が残った亜由美は、片方の足がひざから曲がらない。走ることも出来ない。自転車に乗ることも出来ない。
    一番近くでそれを見守ってきた進也は、亜由美への負い目をずっと抱えて生きてきた。
    亜由美の怪我が原因で、結局両親は離婚した。
    家族の崩壊は自分のせいだ、誰が何を言っても進也はそう思い込んでいる。
    何かがあったとき、誰かのせいにして、全部責任を誰かに押し付けてしまうのは楽だ。
    だってその誰かを責めていればいいんだから。
    進也の父親はきっと弱い人だったんだろう。
    いろんなことを受けとめきれずに、逃げ出すことしかできなかった弱い人。
    形は違うけれど、チキさんもまた弱い人。
    自分の幸せなのに、自分の手で必死になって守ろうとはしない。
    いつも最後には・・・仕方がないと諦めてしまっている。
    辛くても、傷つくことを怖れずに前に進めていたら、チキさんの人生ももっと違うものになっていたいたのかもしれない。
    家族のバランスは進也がいることで保たれている気がする。
    基本は自分の幸せ。恋愛に関しては自分の気持ちに嘘がつけない母親咲江。
    寂しがりやで、少しかまって症候群の一面のある亜由美。
    そして、妹最優先を崩さずに生活する進也。
    何というか、とてもわかりやすいあたたかな物語。
    うんうん、あったかいよね。優しいよね。寂しいよね。わかるわかる・・・的な。
    差し出されたあたたかさを素直に受け取れる人は、心の中がほんわりとしてくる物語。

  • 導入部から回想という形を採り、時代背景を現在から極端にシフトさせることなく、過去の大きな事件や流行りを背景設定に取り込んでいる。
    なので、その”過去”の方を体験している人の方が実感を伴って読めるだろうが、全く知らない人でも楽しめる作品になっているのではないかな、と思う。
    突然に表れた突飛な人物から、印象を変えつつ影響を与え合いつつ、止まっていた時間の側面が癒されつつそっと動いていく。 そしてある日、その人物はいなくなり...
    何だか呆気ないほどの終盤だったが、消えてしまった人物はしっかりと確実に、良い変化を残していったのだ。...ということなのだろう。
    途中で展開が急変しスピード感が上がる。後半はあっと言う間に読み終えてしまった。

  • 母と妹の三人で暮らす中学生の進也の家に、突然現れたモヒカン男。通称「チキさん」が作る料理は独特で美味。不思議な家族関係の物語。
    一風変わった男の出現で、翻弄されながらも家族が再生するようなストーリーと勝手に思っていた。ところが、超能力に違法薬物、そして怪しい新興宗教団体と、平和な家族を揺るがす問題が次々に起こる。チキさんの口癖である「幸せな家というのは、いつもきれいなタオルと、新しい卵がある家」って真理だなあ。

  • シングルマザーの家庭にやってきたチキさんとの交流。
    チキさんの設定が独特なので、チキさんのいた頃の思い出といった感じ。
    要素を詰め込み過ぎて、逆に内容薄まっちゃったかなぁと思います。

  • ダメ人間なんだけれど、憎めない。読後は心が温かくなる本です。

  • NHKのドラマで紹介されてて気になってて読了。
    内容は全然知らずに読み始め。
    思いの外、例の宗教団体が出張っててビックリした。
    チキさんが余りにもサラッと超能力者でほえっとなってしまった。
    結構展開が急と言うかそういう転び方するのかぁ・・・と。
    でも最後はちょっとだけ泣いた。

  • 2015/11/17 読了。

  • 公園の遊具から落ちてケガをした妹…
    母は呟いた…「運の悪い子」

    ある日突然、家に現れた、怪しいけれどなんだかユーモラス、そして家事に堪能な謎の男“チキさん”
    彼の一生こそが、まさに「運の悪い子」なんじゃないか?

    中学生だった「僕」の一人称で語られているから、ほんわかした雰囲気で、チキさんの作る美味しい料理や、次第にチキさんに心を開いて仲良しになっていく母子家庭の兄妹が描かれていくけれど、実際には恐ろしい事件を引き起こしたカルト集団の話などと絡んで、平和な日常を一瞬にして失いかねない社会の話でもあるのだ。

    『やっぱり幸せな家っていうのは、いつもきれいなタオルと、新しい卵がある家のことを言うんだよね』
    という言葉には、普通の、平和な家庭に対するチキさんの切ないまでの憧れが込められている気がする。

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著者プロフィール

朱川湊人
昭和38年1月7日生まれ。出版社勤務をへて著述業。平成14年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞。15年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞。17年大阪の少年を主人公にした短編集「花まんま」で直木賞を受賞。大阪出身。慶大卒。作品はほかに「都市伝説セピア」「さよならの空」「いっぺんさん」など多数。

「2021年 『時間色のリリィ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朱川湊人の作品

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