指人形 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 91
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931137

作品紹介・あらすじ

あなたは知らない。私の指がなにに使われているか―。団鬼六賞大賞受賞第一作「おばけ」を含む、女流官能小説家・花房観音の、止めどないエロスと隠微なユーモアに満ちた傑作官能短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 官能小説がこんなことになっているとは知らなかった!

    もちろん、たったの1冊を読んだだけで、判断できるものではないのだが、それにしてもこの短編集のインパクトは凄まじかった。

    本当に面白かった。極上のエンタテインメントだ。
    文章も端正だし、登場人物たちの造形もよくできているし、エロを毛嫌いしている方にこそ、手に取ってもらいたい1冊だ。

    ミステリの趣がある最初の「おばけ」で完全にやられてしまった。
    そして、その次の「花灯路」も素晴らしかった。この二作は美しい古都を舞台にした幽玄な官能作品だ。

    この作品を読んで、京都に行きたくなった!
    二年坂の石畳を歩いたからといって、こんなに美しくも刺激的な体験はできなくても。

  • 互いにおもちゃ

  • 花房観音さん2冊目。
    官能小説なのに、厭らしさとか生々しさのある官能という感じではなく(もちろんそういった場面もあるけれど)、心理描写がすごく腑に落ちて嵌っています。
    「(セックスは)なくても生きてはいけるけれど、あったほうがいいに決まってる。」(収録話「奥さん」より)
    ごもっともって感じです。

  • 「女の庭」(http://booklog.jp/item/1/4344022920)が予想以上に面白かった第1回団鬼六賞受賞の女流作家の短編集。
    女装の男との情事、AV男優に夢中な妻を持つ夫、などちょっとひねった短編、・・・うまいなぁ。表題作なんて、バーのカウンターで男女の会話を女性視点で描いたものなんだけど、指のふれあいがなんともエロチック。よくある(いやないか)「奥さんいいじゃないですか」的な間男なシチュエーションも、花房観音にかかるとなんとも悲哀ある濡れ場になる。
    離婚した妻に嫉妬する男、昔の女の性技に翻弄される男、妻が夢中なAV男優に嫉妬する男など・・・出てくる男たちがなんとも情けなくて苦笑するしかない。

    この作家、あと10年以内に化けると思うので要注目だ。

  •  花房観音は京都が舞台じゃなければエロさが半減する。

  • 7編からなる短編集。
    やっぱり花房さんは京都ものがいいよね、ってことで冒頭の2編押しでw

  • 2016 9 12

  • 京都が舞台の冒頭二話がエロい。「お香→エロ」「生け花→エロ」という力技の結合が笑える。最近、京都の殊に特権主義的閉鎖性に嫌気が差しているのだが、京都という閉じた空間とエロは相性が良い。あと、この人のエロの中に漂う哀しみ。思わず我が身を振り返る類の哀しみが行間にひそむ。

  • 表題作を含む7つの官能短編集。京都の街を舞台にした、『おばけ』と『花灯路』が特にお気に入り。花房観音の描く京都と京都弁が好きなせいか、この2つの作品が非常に印象に残っている。あと、どちらも結末が衝撃的だった事もあるのかもしれないが…。他の作品も良かったのだが、インパクトが足りなかった感がある。まさか、小説でエロメンという単語を見る日がくるとは思ってもいなかった。

  • 1510200630

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著者プロフィール

兵庫県豊岡市生まれ。
京都女子大学文学部中退後、映画会社や旅行会社などの勤務を経て、2010年に『花祀り』で団鬼六賞を受賞しデビュー。男女のありようを描く筆力の高さには女性ファンも多い。
著書に『寂花の雫』『花祀り』『萌えいづる』『女坂』『楽園』『好色入道』『偽りの森』『花びらめぐり』『うかれ女島』『どうしてあんな女に私が』『紫の女』など多数。
現在も京都でバスガイドを務める。

「2020年 『京都に女王と呼ばれた作家がいた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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