ナイト&シャドウ (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931519

感想・レビュー・書評

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  • 日本のSPから研修で、世界最強の警護官集団シークレットサービスへ渡米した主人公。

    国際テロ組織が大統領暗殺を企てる中、出会ったフォトジャーナリストの女が誘拐される。

    作中のある人物のセリフが実に印象的だ。

    「テロリズムは反権力側の専有物ではない。だが、もし権力の側がテロの手段として用いはじめた場合、暴力は幾何級数的に増殖し、誰の手にも負えない怪物を生み出すことになる」

    イラク戦争や9.11を彷彿させる。

  • 面白かった
    スーパーマンの主人公のハードボイルドミステリーのエンターテイメントストーリ。あまりに主人公の首藤がスーパーマン過ぎて、キレッキレでちょっといまいち

    ストーリとしては、
    シークレットサービスで研修するため、渡米したSPの首藤。その初日にフォトジャーナリストの美和子と出会います。そんな中、大統領暗殺事件に巻き込まれ、大統領の警備を行うことに。
    大統領を守ることができるのか?
    さらには、美和子も誘拐されてしまい、どうなる?
    どんでん返しがいくつかあって、その真相は?
    真犯人は?
    といった展開です。

    シークレットサービスのお仕事を学ぶことができます(笑)。

    冒頭にも述べたように、この首藤がキレッキレで、できすぎていて、残念。人間臭さが無くて、違和感あり。

    とはいうものの、そのキレッキレのおかげで、ストーリはどんどん進んで(笑)、どんでん返しもあり、エンターテイメントとしては十分楽しめました。

  • 柳広司さんの作品は夏目シリーズ(と勝手に呼んでいる)とジョーカー・ゲームなどなど。
    読み始めると止まらない面白さがあって、次々と手を出してしまう。
    今回はSPの話。ジョーカー・ゲームを読んでいたせいか、他に裏に何かあるのでは?の疑問を裏切らない構成に最後まで楽しめました。
    ミワコのお姉さんの話は結構混乱したなー。
    結局首藤さんはミワコに少しは好意を持っていたのかな?最後の空港での一幕は、フィクションではよくある展開だけど、あまり日本人としては馴染まないかな〜と思ってしまった。アメリカ暮らしが長いとそういう行動もあり??
    狼の谷が絡んでいるところとか、伏線が回収されきっていないと感じたところもあるので、もしかすると次の話もあるのかと期待。

  • 日本警視庁警備部警護課、通称『SP』に所属する『首藤』は、アメリカのワシントンDC『シークレットサービス』へ、二ヶ月間の研修に赴く。銃規制を求めるデモで暴れた男を取り押さえたことで知り合ったフォトジャーナリストの日本人『美和子』と共に、大統領暗殺を目論む爆弾テロに巻き込まれていく。

    割と筋読みが出来てしまったので、少々物足りなさが残った。この著者に対する期待値を上げ過ぎていたきらいもあっととは思うが。
    主人公にももっとキレが欲しかったし、ヒロインが独りよがりで好きになれなかった。

  • 身体も頭脳もキレッキレのSP首藤が渡米研修中の事件を超人的に解決していく。

    「未来の先読み」が得意な首藤と、
    「今を記録する」写真家美和子。

    アメリカの光と影の描写が絶妙な伏線と誤誘導を生む。

    シークレットサービスの研修内容は興味深い。ダミーの街や空港での訓練はアメリカの大きさを感じた。

    9.11が起きていないアメリカ。ラストのセリフが切ない。

  • ジョーカーシリーズから期待するはどではなかった
    首藤さんのジョーカーくん感(©はやみねかおる)がすごい
    恋してほしかったな……

  • 舞台がシークレット・サービスなので、そこの説明が長い。
    しかも、テロなど背景の説明が長いので退屈だし、キャラも魅力ないし、長々と続く本質にない会話も水増しなだけ。
    話もいつもの柳広司の作品がエッジが効いているのでそれを期待していると外れる。
    主人公の首藤があまりにスーパーマン的に描かれているのも退屈。
    確かに後半は色々思わせぶりな展開があるものの、どれも中途半端。ページ数も少ないのでラストまで一気に読めるんだけど、話の流れも悪くて最後まで乗れなかった。
    シリーズ化するのかな?

  • ジョーカーゲームシリーズの柳氏の作品。パラダイスロスと以来の氏の作品、裏切らない安定感です。日本のSPがアメリカのSSに研修に行く設定、ワシントンDCを部隊にテロ組織と、大統領を警護するSSの闘い。面白いです。安定感=似た作風がやや気になるか。2015年8月読了。

  • シリーズになって、もっと主人公がの輪郭がはっきりしてきたら、もっと面白くなりそうだ。

  • これまで読んだ柳作品の中でなぜか一番読みにくかった作品。内容はエンタメ要素満載でよかった。萌え要素も多くてグー!(笑 主人公かっこよすぎるけどね。

著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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