キングを探せ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931823

作品紹介・あらすじ

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。目的は一つ、動機から手繰られないようターゲットを取り換えること。トランプのカードが、誰が誰を殺るか定めていく。四重交換殺人を企む犯人たちと、法月警視&綸太郎コンビの、熾烈な頭脳戦をご堪能あれ!

感想・レビュー・書評

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  • 四重交換殺人に法月親子が挑む、これぞ本格ミステリーの名作。驚愕の仕掛けとロジカルな推理を堪能せよ!

    四人があつまって交換殺人の計画を企てる。彼らの犯行が進む中、主人公の法月警視と推理作家の親子が難解な事件解明に挑む本格ミステリー。

    すごい仕掛けとロジカルな推理が楽しめる一冊、パズラーには堪えられない面白さですね。法月親子の掛け合いはいつもの通り小気味よく、楽しく読み進められます。

    そして構成が見事! 事件が進むとともに、推理も少し進む、真相が見えてきたら実は…といった展開が素晴らしい。メイントリックもみごと、すっかり騙されました。

    ただ残念なのは、二人の推理を読まされている、置いてけぼりにされているような感じがしてしまうところ。メイントリックも素晴らしいのですが、途中で気が付いても、そこから自ら推理を組み立ててみようという気が起きずで…ごめんなさい。

    本格ミステリーでたっぷり推理を楽しむことができる作品です。

  • 学生の頃に購入して、最後まで読み終えて無かったので
    読んでみました‼️

    初めての法月さんの作品。
    このようなスタイルで他作品も執筆しているのか
    少し興味が湧いてきました。

    僕も、交換殺人の小説は初めてで、、
    交換殺人のメリット・デメリットが分かりやすく
    物語に描かれており、綺麗に練り込まれていると思いました。。

    完璧に小説家・法月の推理を信じて僕も読んでましたよw
    まさか、、行きすぎるとは(推理しすぎでああなる笑)

    事件の全貌も最後に読みやすく書いているので
    良かった作品です‼️

  • 見事なカラクリ。タイトルに踊らされた。キングはいなかった。ジョーカーをキングと思い込むことで、イクルくんがJを引いたという描写から、イクルくんはりさぴょんの兄の担当であると考える。しかし、りさぴょんの兄はジョーカーで、カネゴンが殺して欲しい相手がJだった。その一つの勘違いから、読者はりさぴょんとカネゴンの担当も勘違いしてしまう。

    最初に、犯人目線の状況を語ることで、読者は探偵よりも真実が見通せていると思い込む。それを逆手に取りその部分にからくりをしかけているのが見事だった。

  • 2020/03/06読了
    #このミス作品15冊目

    最初に出された答えをただなぞるだけ
    と思いきや、
    終盤で一気に展開が変わるのが見事。
    文体に反して内容は緻密で
    手戻りも多かったがそれもミステリの良さ。

  • 四人の男が、トランプを行う交換殺人。動機から犯人を当てられない完全犯罪は成立するのか。探偵役の法月綸太郎の鋭い推理と、驚きの結末。『キングを探せ』のタイトルに騙されてはいけない。

  • 昔1度読んでいたのを、数年を経て再読。
    今回はあまりゆっくり読める時間を取れず、数ヶ月かけて読んだせいか、時系列があやふやになり、読みにくく感じるところもあったが、全体的に楽しめた。
    もっと一気に読んでしまいたかった。

  • このミス2013年版8位。四重交換殺人という今までになかったパタンを扱った本格ミステリー。設定が斬新だけど、しっかりと事件が構成されている上に、それらが語られる順番が良く練られており、事件が発生する過程、解決していく過程がそれぞれ楽しめる。フーダニット(誰が犯人か)に加えて、何が起こっているのかという興味が続く。テンポの良い展開で一気読みできる娯楽小説の最高峰です。パズル的な複雑さがあるんだけど、解決していく手順で丁寧に説明されていくのでわかりやすい。普通はトリックが優れている良くできた小説でも、面倒くさいので、小説読みながらページを戻ったりしてまじめに推理する気にはならないのだけど、この小説はちょうど自分のレベルに合っていて真相の推理とかしながら読んだ。少し、ご都合主義的なところは気になるけど娯楽小説としてはまあ良いのじゃないでしょうか。タイトルもグッドです。

  • あだ名と本名が繋がらなさすぎて
    頭使った。笑

    りさぴょん?は絶対女の人やとおもってた。笑
    キングはいなかった。って言うまさかの最後やけど、もはやキング=主犯格を探せ。やと思ってた私は最後のオチにしっくりこず。
    キングがおるってなんで思ったん?ってなった。
    ちゃんと読めてなかったのか?

    交換殺人事件はなるほどぉぉって。
    逃げ切って欲しかった

  • 初読みの作家さんです。読みやすく、序盤から物語に引き込まれました。倒叙ミステリーなのである程度犯人はわかっているのですが、後から明かされる真相には本当に驚かされました。

  • ★4.1 2022.02.04

    はぁ、そう来たか。
    早く早く、とページをめくる手が進む。
    ネタバレになると困るので詳しくは書けないが、交換殺人の謎解きは想像の上の上の上にやってくる。
    相変わらず、法月警視の息子綸太郎が推理力を発揮してくれるのが頼もしい。


    ↓↓↓内容↓↓↓
    繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。目的は一つ、動機から手繰られないようターゲットを取り換えること。トランプのカードが、誰が誰を殺るか定めていく。四重交換殺人を企む犯人たちと、法月警視&綸太郎コンビの、熾烈な頭脳戦をご堪能あれ!

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著者プロフィール

1964年島根県松江市生まれ。京都大学法学部卒業。88年『密閉教室』でデビュー。02年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。05年『生首に聞いてみろ』が第5回本格ミステリ大賞を受賞し、「このミステリーがすごい! 2005年版」で国内編第1位に選ばれる。2013年『ノックス・マシン』が「このミステリーがすごい! 2014年版」「ミステリが読みたい! 2014年版」で国内編第1位に選ばれる。

「2023年 『赤い部屋異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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