子どもの王様 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
2.84
  • (4)
  • (7)
  • (43)
  • (22)
  • (3)
本棚登録 : 254
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932301

作品紹介・あらすじ

団地に住むショウタと親友トモヤ。部屋に籠もって本ばかり読んでいるトモヤの奇妙なつくり話が、ショウタの目の前で現実のものとなる。残酷な”子どもの王様”が現れたのだ。怯える親友を守るため、ショウタがとった行動とは? つくり話の真相とは? 『ハサミ男』の殊能将之が遺した傑作をついに文庫化!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 凄い小説だった。
    殊能将之の子供向けレーベルのために書かれたミステリー小説。
    本格ミステリのつもりで読んでいたが、素直に読んだだけでは、どこが本格なのか分からなかった。多少のモヤモヤ感も残ったし。
    しかし、それは自分が大人の視点で読んでいたからであって、子供の視点で読むと、しっかりとした本格ミステリとなっていたことに驚き、モヤモヤ感がなくなった。
    子供にとっては本格ミステリ、大人にとってはサスペンス小説となるような手法で物語を作り上げたことに驚愕。

  • この本を選ぶ人は「殊能将之」という名前にある期待をしていると思う。
    そう考えると、これは何もなさすぎる。
    期待はずれになる部分は大きい。

  • 殊能将之の作品の中では非常にストレートで少年少女向けにふさわしいような物語に思えた。
    ショウタが子供ながらに善悪がわかっていないところや、純粋に友達を助けたいと思う気持ちが伝わってきて面白い。
    とても良かったし、王様の正体やトリックじみた箇所の云々では無いと思う。

  • 殊能将之 子どもの王様 読みました。

    ハサミ男〜鏡の中は日曜日〜3冊目だと思う。
    亡くなって新作がでないが、未読はまだ3、4作品ある。

    あとがきより、子供向け小説だった。本も薄かったし、他作と比べられない星2つ。

    良い発見は「美濃牛」が横溝正史のオマージュであると知ったこと。次はコレを読みたい。
    私も横溝正史が好きだから、

    この方SFからきていたのだそう。
    横溝正史、大藪春彦を小学生の頃に読んでいたとのこと。
    私が大藪春彦を読んだのは高校生でした。
    横溝正史を読んだのは、レベル50オーバーかな。
    横溝正史、大藪春彦、殊能将之、三人さんは新作は出ません。そんなことを踏まえて未読作品を読みたい。

    あとがき、解説はいいね。
    本篇が今ひとつでも、解説から収穫があるから。
    初版とかだとないものあるし、
    文庫化や、改定版だったらあとがき解説あるから。読んだ本でも、そのあとがき、解説を読んでないとかがあるんだろうな。

    あとがきあるあるでした。

    あとがき無し、解説無し、カバー本書説明文無し、
    カバーの帯の紹介文無し、全部無しは辛いよ。
    逆に全部あるほうが、本は売れると思う。
    私の意見です。

  • 団地住まいの子供が悪者から親友を守るお話。児童向けということだが、かつて子供だった大人の読み物でもある。殊能将之にしては王道のように感じる本書の本当の味は大人になって初めて分かるのものかもしれない。子供にとっては冒険活劇の一幕、でもその出来事は大人たちが直面する現実世界の日常。
    にしても解説にある編集の宇山さんって凄い人だな。まさに伝説。

  • 殊能将之にしては小品。ジュブナイル小説としては読める出来だけどミステリとしてはいまいち。

  • 友達の話が現実になる。
    子供の王様もそのひとつでした。
    主人公のショウタの行動の物語で
    結末が・・・
    でもそんなにうまくいくものかな?

  • 「講談社ミステリーランド」で刊行されたものを文庫化したもの。今作は非常にわかりやすく少年少女向けミステリとなっている。他に「講談社ミステリーランド」で刊行された作品は「これは子供向けじゃねぇ!面白いけど!」という作品が結構あったように思うがこの小説は正しく少年少女向けミステリ。だがそれでも大人が読んでも十分に楽しめる作品でもある事にも間違いはない。

  • 大どんでん返しもなく、子どもの読み物にしては…情操教育的には…どうなんだろうというラスト。だって、これって、本人は良かれと思っても、少年院レベルでは…。途中までは冒険活劇で、友を救うヒーロー物かと思わせておいて…。

  • 小学生男児ってこんな感じだよなー。
    ほんっと嫌いだった。

全25件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』(いずれも講談社文庫)がある。 2013年2月、逝去。

「2022年 『殊能将之 未発表短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

殊能将之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×