水鏡推理 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 856
レビュー : 105
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932349

作品紹介・あらすじ

『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』に続く、松岡圭祐による新シリーズが講談社文庫にて開幕! 面白くて知恵もつく「殺人のないミステリ」。
 
正義感を発揮するあまり組織の枠をはみ出してしまう文科省新米女性一般職・水鏡瑞希(みかがみみずき)。役所は彼女をもてあまし、研究費の不正使用を調査する特別編成チームに配属する。税金目当てに悪事がうごめく臭いに敏感に気付く瑞希。彼女はエセ研究開発のねつ造を見破れるか? 抜群のひらめきと推理力が霞が関を震撼させる、美女公務員の下剋上エンタテインメント!

『水鏡推理』で描かれているのは、単なる「正義の味方の名探偵」ではない。そんな問題が起きる背景と仕組みまで鋭く抉り、人を救う科学技術へのピュアな期待を込め、今ここにある苦労や不幸を目に入れずに利権と保身に走る行為を糾弾する。そんな骨太な社会派テーマを、膝を打つ謎解きと丁々発止の駆け引きでくるみ、二転三転する意外な展開で驚かせ、最後にはスカッとするエンターテインメントに仕上げた。おまけにラブコメ要素までちょっぴり入ったりもする。『水鏡推理』は、全方位に楽しめる、なんとも贅沢な一冊なのである。―大矢博子(書評家)

本書では殺人が起きない。しかし数々の詐欺行為が暴かれることなく、数十億数百億という予算が実現不可能な装置や機械に投入されたらどうだ。必然的に余所の予算が縮小・消滅することになる。本書の中で瑞希がいうように、それによって本来なら助けられる命が失われるかもしれない。(中略)
現実は厳しい。だからこそ、水鏡瑞希が必要だ。鋭い推理力と一途な行動力で、自分の信じる正義を貫く。日本という国のために求められる、究極のヒロインがここにいる。―細谷正充(文芸評論家)

豪華装丁の単行本版も同時期刊行です。

感想・レビュー・書評

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  • 研究費不正使用を仕分する文科省のタスクフォースを舞台に活躍する一般職の万能美女が主人公。豊富な雑学を詰め込みながら、魅力的な登場人物が多く、終盤まで展開の読めないエンタメ小説。

    要は、万能鑑定士とおんなじ感じなんですけど、、、そこがこの作者の魅力です。

  • 弱腰草食系男子と頭の回転が鮮やかな美少女って、なんとなくデジャヴ。
    ちょっと上手く行きすぎな気もするけれど、テンポもよく縁遠く難解な科学的説明も違和感なく楽しく読めた。

    官僚との大きな隔たりに事なかれを通してきた文部省事務官の澤田。突然、厚生省の官僚に連れ出された東北の被災地。
    厚生省が手を焼いていた立ち退き拒否者への説得が澤田に課せられた役目だったが、あっけなく追い返される。
    官僚が次にその役目に選んだのは近くの仮設住宅で中心となって働く事務官、水鏡(みかがみ)瑞希だった。
    瑞希は説得に向かい、観察力と推理であっさりと彼の化けの皮を剥ぐが。
    「事務官としてははみだし者でも、考え方はどうしようもなく正しい。」

    官僚の御曹司、南条。
    自動車事故へ拘りをみせる蒼唯。
    定年までカウントダウンする弱腰で温和な檜木。
    地殻変動センサー、宇宙エレベーター、運転事故自動回避支援システム、バイオメトリクス遠隔監視捜索システム。
    次々に登場する技術の存在にドキドキする。
    不正なのか正当なのか。
    「本来は研究に充てるべき思考力とお金を、捏造に費やしてしまう。やがて研究そのものをやめて、実体がないものの外見を粉飾することばかりに明け暮れる。」
    未来に向けて生み出そうとする熱意。それが歪んでゆく過程が苦い。
    裏に隠されたものが暴かれていく毎に、疎まれていた瑞希はなくてはならない存在になっていく。
    そして澤田もやがて。
    タスクフォースのメンバーがそれぞれ抱えるものが事件解決とともに少しづつ溶けてゆく爽快感。
    「仕事」とは「やりがい」とは。
    彼らの四角関係?の行方も気になるところ。これからも楽しみなシリーズ!
    あれ?シリーズだよね?

  • 万能鑑定士Qの役所版みたいな~なんか似てる感じがする。
    松岡さんが私の中でのNo1作家さんだったけど
    なんか最近↓↓だな・・・・
    新しいシリーズ出す前に終わって無いシリーズを出して欲しいよ
    でもST○P細胞や東京オリンピックやマイナンバーなどの
    ネタとブっ込んでくる辺りは松岡さんらしいなぁw
    決っして面白く無い訳では無いのですがね

  • 手を変え品を変えながら雑学スーパーウーマンを描くという話が主人公を変えただけという感があるが、正直、ここまで捏造がされているということがあたかも事実のように描かれているので、少々、やり過ぎ。また、人物の造形と恋愛関係とかの成り立ちも焼き直し感が強い。

  • 新シリーズ。面白かったけど、松岡ワールドのパターンだーという感じ。ヒロインはQとαを足して2で割った感じ。相手役の立ち位置はQの小笠原くん。同僚の南條さんはαの那沖さん。Qの続きを別の舞台で読んでる感じかな。面白かったけど既視感強くて★ひとつ減。

  • 正義感を発揮するあまり組織の枠を越え暴走してしまう文科省一般職ヒラ女性職員・水鏡瑞希(みかがみみずき)。役所は彼女を持て余し、研究費不正使用を調査する特別チームに配属する。税金を掠め取ろうとする悪者の研究開発の嘘を見破れるか? 抜群のひらめきと推理力を持つ美女公務員の下克上エンタテインメント!

  • 正しいことがきちんと証明されて、悪い人にギャフンと言わせる、こういう勧善懲悪はやっぱりすっきりするし、爽快な気分になりたい時はやっぱりこういうのをサラサラっと読みたいです。
    相変わらずヒロインは優秀すぎてうまく行き過ぎなように思うかもしれませんが、ぐいぐい引き込まれて息つく暇なく最後まで読ませてくれるのは松岡さんならではという感じでした。
    文科省が舞台というのも面白かったし、ちりばめられている風刺も松岡さんっぽくて安定感あります。

  • ちょっとしたことから相手の嘘を見破れるなんてすごいこと。それを仕事に活用できるなんて適材適所か。
    ただし、日常生活では気が付かなくてもいいことに気づいて苦労しそうではある。
    じっくり観察することもしてみないとな。そこから何かがわかるかもしれない。

  • すっきり読めるストーリーと文体。
    『探偵の探偵』もしかり、サバサバ系美人が主役。
    個人的には好みなキャラなので、似てても楽しく読めた。
    続編やドラマ化があっても、多分興味が湧くと思う。

  • Qシリーズの短編集版の物語性がショボくなったようなもの。
    単なる雑学本。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2020年 『高校事変IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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