改訂完全版 斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1908
感想 : 121
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932653

作品紹介・あらすじ

北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館――通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にこの奇妙な館でパーティが開かれたが、翌日、密室状態の部屋で招待客の死体が発見された。人々が恐慌を来す中、さらに続く惨劇。御手洗潔は謎をどう解くのか!? 日本ミステリー界を変えた傑作が、大幅加筆の改訂完全版となって登場! 解説=綾辻行人

感想・レビュー・書評

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    御手洗潔シリーズ第2弾^ ^

    「異形建築もの」の代表作で、綾辻さんがこの作品のインパクトが自身の「館シリーズ」の着想なのではないかと解説している。

    北海道の最北端に建つ「流氷館」
    この館は、わざと傾いて建築されている。
    クリスマスパーティが催され、招待客と住人合わせて13人が集まる。
    翌日、1人の死体が密室で発見される。
    警察が数々の謎にお手上げ状態。
    そこで、御手洗潔が協力する事に…。

    面白いのは言うまでもありませんっ(≧∇≦)

    「読者への挑戦」あります。
    ミステリーの館系、それなりに読ませて頂いておりますが、中でも上位に君臨するくらいこのトリックは奇抜すぎます!

    よく思いつくなぁ〜。

    特に御手洗潔のキャラがいい。
    探偵あるあるの、空気読めない発言の数々とか。
    自分がトリックを解くと、皆も理解していると思って、聞かないと説明しない所とかw

    シリーズ全部読みたい(*´˘`*)♥

    • shukawabestさん
      shukawabestです。
      あるかもしれないですね。綾辻さんが「自身の館シリーズの着想なのては・・・(解説)」とKaniさんも書かれている...
      shukawabestです。
      あるかもしれないですね。綾辻さんが「自身の館シリーズの着想なのては・・・(解説)」とKaniさんも書かれているように、大きな影響を与えることはあるかも。若い頃に出会えれば、違った人生というのも大いにあり得ると思います。

      僕の場合は、朱川湊人さんの「花まんま」に出会っていなければ、読書やブクログはやっていなかったかも。若い頃に出会っていたら作家に・・・。いやいやそれは能力的に
      2022/04/21
    • Kaniさん
      shukawabestさん、こんばんは^ ^

      ですよねぇ〜。あり得ますね。
      人生を左右しちゃう本てやっぱすごい(゚ロ゚)

      作家も夢ではな...
      shukawabestさん、こんばんは^ ^

      ですよねぇ〜。あり得ますね。
      人生を左右しちゃう本てやっぱすごい(゚ロ゚)

      作家も夢ではないかもですよ。
      今の時代、何でもできますから、今からでも手段はいくらでもありますしね^ ^
      入口が広くなったかわりに密度が高く、レベル云々が問われますが…( ˊᵕˋ ;)
      ただ、どんな作家かによりますが、可能性は上がりましたよね!

      私は沢山の小説読んで、豊かな心で死にたいなぁ^ ^
      2022/04/21
    • shukawabestさん
      ごめんなさい。
      僕のコメント、途中で切れてますね。一時的なシステム不具合かと思っていましたが。
      確かに豊かな心で人生終えたいです。不満言い出...
      ごめんなさい。
      僕のコメント、途中で切れてますね。一時的なシステム不具合かと思っていましたが。
      確かに豊かな心で人生終えたいです。不満言い出したらキリないですし。朱川さんの他に、灰谷健二郎、遠藤周作、筒井康隆、眉村卓が僕に読む楽しさを教え、人格形成をしてくれた作家さんたちです。←消えたコメント、失礼しました。
      2022/04/21
  • 御手洗潔シリーズ2作目。
    あまりにも奇想天外過ぎる大バカトリックにめちゃくちゃ笑わしてもらった!
    こういうの大好き!

    • じゃおさん
      気持ちわかります!!
      私もこのすっごいトリック、大好きです〜!
      気持ちわかります!!
      私もこのすっごいトリック、大好きです〜!
      2024/03/07
    • MO-FUさん
      コメントありがとうございます!
      最高ですよね〜!あまりにも突き抜けてて清々しいですw
      コメントありがとうございます!
      最高ですよね〜!あまりにも突き抜けてて清々しいですw
      2024/03/08
  • 読んでみて、ハウダニット85%、ホワイダニット10%、フーダニット5%の印象です。
    まさに、"館"の殺人。
    表紙の絵を見て、「あぁ、そうだったん・・・。」でした。
    さすが、館シリーズのきっかけになったとも云われる作品ですね。
    ただ、個人的にはもっと人の想いが積み重なった果ての、殺人に至る「何故」を読むのが好きなので★はひとつマイナスです。
    箸休めしたら金田一シリーズを読もうかな。

  • 面白かった!
    傾いて建てられた館で起こった密室殺人。
    建物が複雑なため、読んでて混乱しちゃったりして見取り図を何度も見返した。
    読んでいて全くトリックは分からず、またアリバイや動機も合わせて不思議な事件。
    どうやったんだろうと頭をひねりながら読み進めた。

    御手洗潔は後半にようやく登場するのだけれど、登場早々笑わせてもらった!
    ナイト・ロウブの件といい、所々でクスッと笑えるネタを交ぜてあるのが好き。

    占星術殺人事件同様、犯人はとても情があって憎めないなぁ。
    むしろ好感が持てるくらい。
    読了感も良く、また他の御手洗シリーズを読みたいと思った。

  • 『御手洗潔シリーズ』の2作目。
    前作の『占星術殺人事件』に比べて導入部分などは、
    非常に読みやすかったのでスルスルと読み進めながら、
    展開図と睨めっこし、いよいよ読者への挑戦状。
    トリックはそれこそ想像の斜め上をいく、エキセントリックな内容で、
    現実的であるかの前に、この発想自体が素晴らしくて思わず声が漏れた。
    御手洗潔が後半から出てくるのだが、やはり登場するだけでワクワクしてしまう。
    強烈な個性と圧倒的な推理力、そして明かされる驚愕の謎。
    面白かった。
    館ものの中でも全て余すところなく、ここまでしっかりと設定や状況を使っているのは初めてかも。

  • 北海道の最北端 宗谷邸に傾いて建つ館,斜め屋敷。雪降る聖夜に、風変わりな密室殺人事件が次々と起こる。被害者は殺害されてから三十分後に悲鳴を上げ、踊っている。同時刻、空中を飛んで、女の子の部屋を覗く男が目撃されていた。次々と起こる密室殺人事件に、警察もお手上げ状態。探偵 御手洗潔は恐るべき密室殺人の謎を解き明かせるのか。

    御手洗潔シリーズ第二弾。異形建築物の先駆者的な存在であり、綾辻行人さんの「館」シリーズにも大きな影響を与えた作品。

    前作の「占星術殺人事件」も衝撃でしたが、こちらもなかなか。雪の上の足跡、密室殺人、死体は踊り、聞こえないはずの悲鳴が聞こえたと思えば、窓から覗く男が目撃され、挙げ句の果てに空まで飛ぶ。

    犯行のトリックも衝撃的。(個人的には前作"占星術殺人事件"より本作のが好きかも)

    トリックに少しくらい無理があってもいいんです。いかにドキドキワクワクさせてくれるか、が大事なんです。今までいろんな殺人に遭遇してきました(?)が、本作の密室殺人のトリックは結構お気に入りかもしれません。

    本作ではなかなか登場しない探偵の御手洗潔。登場してからのインパクト。世界観が一変する。本作でも相変わらず気分を浮き沈みが激しい。その狂人っぷりが愛おしい。御手洗潔シリーズおすすめです。みなさん興味があれば、ぜひ手に取ってみてくださいね。

  • 文字通り奇妙な屋敷を舞台での殺人事件を描いた長編。御手洗潔シリーズの3作目にあたるらしい。古き良きというか閉鎖された建物、限られた容疑者、ポンコツな警察という設定。トリックが肝な作品なので詳述は避けるが大胆とだけ記す。
    何かで読んだけどコレを読んで綾辻先生が館シリーズを書いたとしたら記念碑的作品といえよう。

  • とんでもないトリックに脱帽。登場人物も実に個性的で、書き分けが見事だった。途中何度も建物の構造の記述で混乱するが、同じくらい警察が混乱してくれたので安心しながら読んだ。不可解な出来事がいくつもおこり、モヤモヤしながら読むも最後の伏線回収は見事だった。作品全体を包み込む荒涼な印象が、とても好き。

  • こんなトリックもあるんだ!
    とても斬新で、忘れられない作品になりました。
    このトリック、一度はやってみたい…

  • 名探偵出るのが遅すぎてまだかまだかと待ち構えていてやっと御手洗登場!とおもったらあっという間に謎解きが終わった。
    密室が毎回より強固になっていて全然わからなかった。館自体が動くとか大掛かりな仕掛けと思ったら本当にただ斜めな館だった。それ故にフェアだったと思う。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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