三軒茶屋星座館2 夏のキグナス (講談社文庫)

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  • 講談社 (2016年3月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784062933469

作品紹介・あらすじ

東京の裏町に佇むプラネタリウム「三軒茶屋星座館」。店主の和真と家族の元には、歌手、編集者、ヤクザたちが新たな問題を抱えてやってくる。季節は夏、和真に恋する美女が現れるなか、ある一枚の似顔絵が家族の秘密と哀しい過去をつまびらかにしていく。愛しいから大切にしたい人生謳歌エンタメ小説、第2弾。

みんなの感想まとめ

現代の東京を舞台に、プラネタリウム「三軒茶屋星座館」で繰り広げられる人間模様を描いた作品です。主人公・和真は、ギリシャ神話を通じて訪れる客の悩みを解決しつつ、彼自身の過去も徐々に明らかにしていきます。...

感想・レビュー・書評

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  • 現代風ギリシャ神話の解説が、私的には秀逸でした❗️
    手違いで2巻から読むことになったけど、それぞれの愛の形や人生、すれ違いにせつなくなり、ギリシャ神話に通じるものを感じるたびに、人間は普遍的な生き物だと感じさせられた

  • ほろ苦いけども暖かい。
    そしてゼウスはやりたい放題w

  • 2巻まで読んでくるとゼウスは絶倫エロ大王でイメージが固定されてきますね。
    2巻からは藍が出てこなくなって葵が登場します。名前が似てるので、はじめちょっと混乱した。主人公は和真だけど、ここまでのお話の中心は月子だね。

  • 東京の裏町に佇むプラネタリウム「三軒茶屋星座館」。店主の和真と家族の元には、歌手、編集者、ヤクザたちが新たな問題を抱えてやってくる。季節は夏、和真に恋する美女が現れるなか、ある一枚の似顔絵が家族の秘密と哀しい過去をつまびらかにしていく。愛しい人から大切にしたい人生讃歌エンタメ小説、第2弾。

    星座を眺めながら、大切な人を想う、幸せな時間をこの本から頂いた。都会の喧騒の中でも、心を分かち合える居場所を見つけられた。
    高橋優

  • 第二弾も相変わらず和む。
    ほんわかじんわりココロが暖まる。

    素敵なセリフもたくさんあって悩ましい。
    幸せな悩みだ。

    いい歳して外見しか見てないの?などと見当外れなことを言う女がいる。バカかと思う。もちろん容姿が全てとは思わないし、むしろ逆だと奈都子は考えていた。三十代四十代になってもきちんと自分が身につける服装に気をつけている人間は、ほとんど例外なく賢くて、ストイックだ。知的で心の強い男を探すのであれば、まずその服装を見るのが一番わかりやすいだけなのだ。

    仕事が優秀な女性に限って、たまにとんでもなく男を見る目のない人間がいる。

    他人同士の恋心は客観的に洞察できるが、自分に向けられる好意に関しては理解不能だ。
    だが和真は自分自身の恋愛に興味はない。誰かの気持ちを背負うことなど、もう自身にはできないからだ。

    正直であることが正義だなんて、まさかお前も思わないよな。いい歳して人に言えない秘密を持てないような奴こそ、ろくな大人じゃない。

    経験に対する感情の処理の方法は人それぞれだ。

    それでも、記憶に残っている人は全て好きな人、と彼女は言い切れる人だった。許せない人でさえ、好きになろうとする人だった。
    前を向いて生きていける、つよい人の言葉だ。
     

  • 星座にまつわるギリシャ神話がまるで人間同士の話のように面白おかしく語られるから、素人には分かりやすくて、他にはどんな神話があるのかもっと知りたくなる。
    和真の過去のことも、小出しにされると余計に気になってしまって、また続きも読まなくちゃ。

  • 「三軒茶屋星座館」シリーズ2 夏のキグナス。

    月子ちゃん....そして創馬と和真。
    この三人の関わりが創馬の告白によってとうとう見えてきました。
    そうか..だから創馬は和真のところに来たのね...。だけどまだ
    何かあるような気がしてならない....そんな気持ちも残されています。

    「三軒茶屋星座館」のプラネタリウムでは、季節に合わせて店主・和真が
    5つの夏の星座の話をしてくれます。

    ギリシャ神話の星座の逸話には諸説あるようですけれど
    パエトーンに対してのキグナスの友情の気持ちを酌んで、ゼウスは
    キグナスを白鳥の姿に変え、キグナスは天上に昇ることを許され
    夏の夜空を飾る白鳥座になったという逸話は悲しくも美しいお話。

    「三軒茶屋星座館」界隈で出会う人々の心の中に潜む想いは
    和真の話してくれるギリシャ神話の星座の逸話の中に不思議なほどよく似て
    絡められていて、その話を聞くと自然と気持ちがすーっと楽になる....。

    もうね、とにかく月子ちゃんが健気で愛しくて。
    応援してるよ~!

  •  一般文庫日本小説。所蔵。

     ギリシャ神話好きで星好きならこの本を嫌いになる理由がない。

  • シリーズ二作目は、
    和馬の過去、月子の過去が少しずつ彰かになります。

    通勤電車のなかで読んでますが、電車内で泣きそうになります。苦笑

    間に入ってくる神話が本当に楽しくて。

    本作の最後が乙女座で、私の星座だったから、余計に。
    単行本版の前説も読みたかった!

    金城一紀好きな人には読んでほしいかも。

  • 相変わらず星座の説明が面白いw
    奇妙な親子関係も少しずつ見えてみて、面白くなってきたケドあと2冊あんだよねー
    個性が強い常連のお客様達も変わらずで、読んでて楽しい(*Ü*)
    意外な一面が見えたりもするし。
    4冊読むよーって方はぜひ!笑

  • 本当にこんなお店があるなら行ってみたい…
    と前作を読んだ時も同じ感想を持ったんであろうなぁ。

    普通の定義がわからないが、普通の人がいない。
    私もお仲間に入れて欲しいなぁ

  • 三軒茶屋星座館第二弾。今回は新たな常連客AOIも増え、脇を固めるさまざまな登場人物たちがおもしろくなってきた。それに、相変わらずの和馬の星座の解説は脚色がてんこ盛りで、ギリシャ神話がこんなんでいいのかとも思うけど大筋はあっているとのことなのでいいのかな。と楽しく読み進めていたのだが、最後のほう月子の描いた絵から出生が明らかになってきて涙なしでは読めなかった。また、続きが読みたい。

  • 2巻に入ってもこのシリーズの面白さは健在、というか1巻以上に面白いです。

    和真訳(?)のギリシア神話はユーモアに溢れていて笑いなしでは読めません。
    また、本巻では月子の出生に少しずつ迫っていくためシリアスなシーンも多めですが、そんな場面では仲間たちの一途な思いやり・気遣いに心が温かくなります。

    日常を生きている中で善きことを成そうとすると、嫌でも悪意や打算、下心なんかを勘繰られることもありますが、この小説はそういった邪心に揺さぶられることなく、安らかに読み進めることができます。

    作られた物語とはいえ、純粋に人の良さに触れることができる物語です。

  • 読むのが惜しくて1巻からだいぶ時が経ってしまったけど、和真・創馬・月子・奏太やリリー、ピカ爺や新たな仲間も加わりゆるく、でもとても愛しい日常がここにはある。
    やっぱり三軒茶屋星座館大好き!最高!

    月子とサンの話は泣けて泣けて…

    登場人物たちも可愛いけど
    やっぱり1番はエロゼウスかも(笑)

  • ギリシャ神話がスッと頭に入ってきて、とても勉強にもなるし面白い‼︎ とくに乙女座のギリシャ神話はとてもよかった。ストーリーも、1巻よりはやや夢中になれなかったが、とても好みです。

  • 月子の母親の正体が分かるなど、物語が一気に進んだ印象。
    神話は相変わらず分かりやすいけれど、口調に少しくどくさを感じたり…
    冬の起源となった乙女座の逸話が面白かった。

  • 一巻目とだいぶ内容がナチュラルになった。がラストがお涙頂戴的なかんじは他にもある気がするのが少し残念。星座の話しは面白い。これで一冊出しほしいくらいだ。

  • ……なに死んでんだよ

    【感想】
    ・苦しいことのあとにこそ祝福はまぶしい。
    ・この登場人物たちとは再会したいものだけど?

    【内容】
    ・月子の絵のひみつは?
    ・他者の痛みを修復することができる和真自身の痛みはどうすれば修復される?

    ▼三軒茶屋星座館についての簡単なメモ

    【藍/あい】山本藍。山本有紀乃の娘。奏太のは小学校での同級生。十八歳。フルートをやっていて演奏家を目指す。
    【相澤/あいざわ】葵のマネージャー。古いタイプの業界人でノリだけで生きているタイプに見える。
    【葵/あおい】宇川葵。新規の常連客。ミネラルウォーターだけ注文して何時間も眠っている。男子高校生のような格好をしている素っぴんの女。じつはロック系のシンガーソングライター志望の、今は心ならずもアイドル。「私には、私しかいないの」第二巻p.56
    【アクアワン】智子が奏太を、ある意味売り飛ばした金貸し。
    【彩美/あやみ】宇川奈都子の部下と思われる。二十八歳。
    【αルーム】星座館の入っている雑居ビルのなかでいちばん人気のある店。カフェバー。
    【宇川奈都子/うがわ・なつこ】人気女性誌「フルール」の副編集長。三十五歳。葵の従姉妹。
    【疑い】和真いわく「疑いの芽は、いちど芽吹くと絶やすのは難しい」第一巻p.102。過去になにかあったような感じだ。凪子いわく「目に見えるモノのほうが、きっと信じにくいよ」第一巻p.126
    【うる星やつら2 ビューティフルドリーマー】保科の心を打ったアニメ映画。うん、これは傑作やもんね。ぼくのコレクションにもある。
    【FM世田谷】三軒茶屋星座館を紹介してくれた。そのおかげでいっとき盛況に。
    【大坪和真/おおつぼ・かずま】→和真
    【大人】和真いわく「大人の男っていうのはさ、自分の人生でいちばん誰が好きだったのかを、決められた奴のことだから」「いちばん好きだった? なんで過去形なんだよ」「そういうものは、過去形でしか語れないんだ」第一巻p.61
    【おんぼろ雑居ビル】星座館があるビル。リリーいわく《このビル、オカマバーとかマッサージとか怪しいお店しかはいってないのよ?》第一巻p.260
    【和真】大坪和真。主人公。「三軒茶屋星座館」の主。物語開始時に三十三歳。金髪。マイナスイオンの声。楽しくざっくばらんに星の説明をしてくれる。
    【可南子/かなこ】和真と創馬の母。二人を懸命に育て昭和天皇と同じ日に亡くなった。
    【奏太/かなた】高校生。月子の友人。らしい。小さくて分厚い手。ドクターペッパーが好き。母親と同じ年の智子とつきあっている。
    【居住スペース】星座館と同じフロアにある部屋。元々居住用ではないので一般的な暮らしをするには向いていないが和真のライフスタイルには向いている。
    【ギリシャ神話】星についての和真の解説は基本的にはギリシャ神話をもとにしていることが多いようだ。ざっくばらんな話し方でおもしろおかしく語ってくれるのでこんなプラネタリウムがあったらぼくも行きつけにしたい。「これってギリシャ神話だよね」と客がよく疑問を呈する。
    【ケンちゃん】「αルーム」の店員。歯が発光している。リリーのお気に入り。
    【相模/さがみ】たぶん闇金、の社員。
    【櫻井】宇川奈都子の上司。編集長。上昇指向が強くまわりから疎ましがられているが首尾一貫した考え方など奈都子はけっこう認めている。
    【サン】三枝日向子(さえぐさ・ひなこ)。数字の「3」をモチーフにしたピアス。「なんで助けてくれたのよ」「だってお前、誰も味方いなかったじゃん」第二巻p.280。和真の恋人だった。約六年間つきあい同棲もした。創馬も含め三人で暮らしたこともある。
    【三角州】地元の人間にそう呼ばれている開発から取り残されている、あるいは抗っている半径五十メートルほどの地域。三軒茶屋星座館はその迷路のような街の中にある。《どんなに晴れた日でも、雨の匂いがする。》第二巻p.10
    【三軒茶屋】銭湯の多い街。
    【三軒茶屋星座館】和真が開くプラネタリウム。三軒茶屋駅裏手の街の築五十年以上十階建て雑居ビルの七階にある。客席数は十二。バーカウンターもある。常連客はだいたい眠りに来ているか酒を飲んでいる。レンズ式プラネタリウムは常時点灯していて客から求められると操作し説明する。
    【サンバ】サンバクイーンの格好をしたリリーから始まり奏太、創馬へと伝染し月子と葵を喜ばしている。わ
    【事実】《いつだって客観的事実は主観的現実の前に歯が立たない。》第一巻p.41
    【潤くん】凪子の恋人。二十六歳。カメラマンアシスタント。誰が見てもイケメン。コミュ力が高く誰の心のなかにもあっさり入っていける人タラシ。凪子が「モナリザ」で働いていることは知らない(かもしれない)。《潤は相手を微笑ませる天才だ。》第一巻p.84
    【知る】和真いわく《僕らはいつも知るべきことしか知らないんだよ。》第一巻p.255
    【新宿】和真が働いていた街。荒事に強く頭の回転も速いのでトラブルシューター的な役割を担っていた。
    【信用】ミナミいわく信用できないじんぶつは、カメラマン、美容師、バーテンダー。
    【好き】和真いわく「そうさ。誰かを好きになるたびに、みんな発見するんだよ、こういう『好き』のかたちがあるんだって。ひとつとして、おなじ『好き』はないんだよ」第一巻p.249
    【星座】全天には八十八の星座がありそのうちの四十八はプトレマイオスが制定したギリシャ神話ゆかりのもの。天文時を作ったひとでもあり「ガンダム00」の母艦名(愛称トレミー)にも使われている。
    【創馬/そうま】和真の弟、月子の父。頭の後ろで束ねた長髪。アメリカ留学して物理学の博士号と格闘家のようなマッチョな体格を取得している。その後大学で教鞭を執っていたようだが、日本の大学のポストが空いたのでそれをアテに帰国した。星そのものについては和真よりも詳しい。重要な論文も発表しており物理学会では著名。
    【谷田/たにだ】プラネタリウムの常連客。不動産屋。麻雀好き。
    【月子/つきこ】創馬の娘。八歳。黒髪ロングの可憐で素直な少女。アメリカからの帰国子女。向こうでは飛び級していた秀才。《彼女は、甘えることを覚えなかった。》第一巻p.246。口数は少ないが和真のことは慕っているようだ。「もうひとりの父親」として。ビル内には「月子ファンクラブ」がある。ピカ爺やリリーも会員。歌はあまり上手くない。関係ないけどぼくの脳内小説の主人公たちの一人と同名やなあ。
    【月子の母】物語全体のキーになっていると思われる。創馬とは名義上の夫婦で、すでに亡くなっている。
    【釣り堀】つぶれた(伝説の?)釣り堀が街のどこかで再開しているというウワサがあり、和真はそれを探すのをライフワークにしていた。が、第一巻で見つけてしまった。
    【智子/ともこ】奏太の恋人。元モデルの三十六歳。バッティングフォームが素晴らしく、ハイヒールなのに完璧な神主打法。高知の野球名門校出身。ホステスクラブ「バビロン」で働いているやうだが奏太には内緒のようだ。
    【ドラマ化するなら】この話は実写ドラマに向いていると思う。配役は、読んでていつの間にか「まほろ駅前」のコンビをイメージしてしまってたので、それで。
    【仲本/なかもと】月子の担任。五十前後の女性。
    【凪子/なぎこ】プラネタリウムの常連客。大学生。伊達メガネ。メガネを外すと地味な顔だち。水着ガールズバー「モナリザ」で働いている。恋人の潤くんには内緒。
    【猫とラッパ】慢ちゃんが経営していた女装パブ。慢ちゃんが長女で蘭ちゃんが末っ子の「浅丘三姉妹」が売りだった。ただし次女は消息不明の設定。
    【典生/のりお】保科のアニメ友だち。保科がヤクザまがいの男だとわかってからも離れていかなかった。気が弱くて保科を頼りにしているフシがある。
    【万里/ばんり】整形外科医。万里の長城のように話が長いが腕はよい。
    【ピカ爺】プラネタリウムの常連客。いつもホットウーロン茶を注文する。ギョロリとした大きな目ねいつもニット帽。和真は「ピカ次郎」とも呼ぶ。ビルのオーナーのようだ。まともに話したことはない。じつはとある店のオーナー。
    【ピコラノータ】高級イタリア料理屋。山本有紀乃がやっている。奏太の父親の建設会社が施工した。
    【英雄/ひでお】宇川奈都子の部下だったようだが今度男性誌「カエサル」の副編集長になる。仕事はできるが和真まわりの人たちの評判はあまりよくない。
    【プレゼン】星座館維持のため営業用のプレゼン資料をつくる和真。といっても実際につくったのは創馬と葵だったが。それにしてもパワーポイントでつくられたプレゼン資料って例外なく面白味ないよなあ・・・
    【保科/ほしな】たぶん闇金、の部長。相模なんかに較べればやっぱり大物ではある。《自分が扱う金には粘着力がある。》第二巻p.179。じつはアニメ好き、というよりすでにオタク。
    【マッシブ】葵の所属するマネジメント事務所。元々は読者モデル事務所だったが相澤の手腕でアイドル事務所になっていった。社長は頼りなさそうだがじつはかなりの遣り手。
    【慢ちゃん/まんちゃん】新宿で女装パブ「猫とラッパ」を経営していたオカマ。あたりの地主でもあり顔役でもあった面倒見のいい人物。和真がかつて世話になった恩人。
    【ミナミ】水着ガールズバー「モナリザ」で凪子の同僚。大学も同じらしい。
    【御代の湯】近くの銭湯。
    【村上】新宿で金融機関を営んでいた。一般的な闇金とは異なり債権者を護るような形を取っていた。味方も敵も多かった。慢ちゃんの紹介で和真が部下となった。
    【モナリザ】水着ガールズバー。凪子が働いている。谷田推薦。青い海と白い砂浜の写真パネルが壁一面に貼られており観葉植物など南国ムード満載。女たちは皆、豊満なバスト。
    【役立つ】慢ちゃんいわく「役立つ場所があるなら、疑問なんか持つ必要ないのよ」第一巻p.209
    【山本有紀乃/やまもと・ゆきの】近所の高級イタリアン経営者。圧が強い。デリバリーで出前してくれるらしい。藍という十八歳の娘がいるようには見えない。その娘の話になると延々と自慢が続く。
    【ヤミ金】《そんな人間をきちんと破滅させる仕事がヤミ金だ。》第二巻p.180
    【幸雄/ゆきお】和真と創馬の叔父。可南子の弟。
    【妖怪鳥人間】星座館に出ると噂され客足が遠のいた。じつはサンバクイーンの格好をしたリリーさんだった。実際のところそんなウワサあったら客は増えるんではなかろうか?
    【義昌/よしまさ】和真と創馬の祖父。可南子の父。和真は一目見てこの人は信用できないと思ったが引き取られることになった。しつけのためにはすぐ殴るタイプの人。
    【蘭】「猫とラッパ」で働いていた。トロいけどみんなに愛されていた。
    【リリー】オカマバー「リリーの世界」で働いている。創馬のことを気に入っている。「めでたけりゃなんでもいいのよ」第二巻p.156
    【リリーとゆかいな獣たち】サンバチーム。ビルの連中がみんな参加している。月子もピカ爺も。

  • 前作に続き三軒茶屋の星座館兼バーに集まる人々に起こる事件と、星座の神話に纏わるお話。
    神話と事件がリンクして、星座に興味がなくても話がスッと入ってくるし、その人たちの人間性がより濃く描かれている。

  • 三軒茶屋星座館の2作目。

    白鳥座の話では、葵のマネージャーが最初めちゃくちゃ嫌な人だなと思っていたけれど、最後は葵のためにしていたことと分かり、株が上がりました。一方、ヘラクレス座の話では、英雄の良い人感を最後はぶち壊してて、真逆の展開に。男のプライドや嫉妬心って半沢直樹の世界だけだと思ってました。怖い。

    個人的に一番面白かったのは、蟹座の話。闇業界の保科の以外な趣味が発覚し、友達と仲直りするにはどうしたらいいか真剣に悩むところが、作中でも表現されていたけれど、女子高生みたいでコミカルに楽しめました。最後のオチもみんなが救われる展開で良い読後感でよかったです。

    獅子座と乙女座の話は和真がメインの話で、過去の恋人について語られました。月子の母親がまさかの昔の恋人で、既に死んでいることが判明。創馬がなぜ結婚したのかが納得されられました。月子の母親が恋人であること、死んでしまっていること、月子に恋人の面影を見てしまうこと。いろんな感情が入り乱れ、混乱し、みんなを突き放して和真はプラネタリウムへ閉じこもります。恋人の幸せをずっと願っていたはずなのに、恋人に嫉妬してしまう自分がいる。自分がその隣にいないことへの悲しさなのかもしれません。和真の葛藤が読んでいて本当に苦しかった。
    自分と向き合い、月子と向き合い、一度は部屋を出て行った2人と再び一緒暮らすことを選んだ和真。3人が幸せになってほしい、いや3人と周りのみんな、家族が幸せになってほしいと優しい気持ちに包まれてすごく良かったです。

    まだ恋人がなぜアメリカに渡ったのか理由は判明していませんが、それはまた次回作に期待して、続きを楽しみたいと思います。

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著者プロフィール

作家。1976年東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。東京三菱銀行退行後、バーテンダー、香水プランナーなどを経て、小説「シャンペイン・キャデラック」で三田文學新人賞を受賞しデビュー。主な著書に「オワ婚」(2012年/幻冬舎)、「三軒茶屋星座館」シリーズ(講談社)など。映画やドラマの脚本も多数手掛ける。

「2021年 『恋侍 ー中目黒世直し編ー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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