- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062933650
作品紹介・あらすじ
鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女(ソルシエール)」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声を持たないうら若き少女だった。超弩級異世界ファンタジー全四巻、ここに始まる!
感想・レビュー・書評
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山賤の鍛治の里、少年キリヒトは、王宮の命により、王都にある最古の図書館へ向かう。
少年は、図書館の魔女と呼ばれる少女マツリカに仕えることになる。
マツリカは多言語を習得し古今の書物を読み解くが、声を持たない。彼女の声となる事が、キリストの使命のひとつとなります。
王都、王宮、図書館の描写から、ファンタジーの世界に引き込まれます。
図書館は、書物の集積から織りなされた厖大な言葉の殿堂。作者さんの本や言葉に対する深い洞察が続きます。
これからの、展開に期待します。
⚪︎マツリカは、指話と称する新しいコミュニケーションを考え始める。
⚪︎王都の地下に古い井戸水路跡を発見する。
⚪︎海峡地域の平和的均衡が揺らぎつつある。 -
「図書館こそ世界なんだよ」
という図書館の魔女こと10代の少女マツリカと、
その司書兼通訳兼秘書たる3人の若者が
世界と対峙する、というお話なのかな。
始まったばかりなのでよくわからない。
この作品を多くの人はファンタジーという。
私がファンタジーに求める条件は2つ。
物語の始めから既に世界は作り込まれ、出来上がっていること。
究極の問いが発せられ、作者が作った世界内だからこそ、鮮やかな解決で終わること。
細かな描写は、かなりこなれていて存在感がある。
食べ物や地下水道など。
でもそれらは、中世から近代にかけたヨーロッパの文献から拾ってきたもののように感じられ、世界を作ったという感じかまだしない。お約束の「架空の地図」が提示されているが、「風の谷のナウシカ」や「守り人シリーズ」を想起するような地政で、まだ「おゝ」というような作り込みを感じられない。むしろ、ナウシカの「火の7日間戦争」が起きる前の世界のような気さえする。だとしたら興奮する(王蟲を作り出した知恵が図書館から発したのだとしたら‥‥)のだが、その段階まで至るにはこの時代から少なくとも数百年は必要なので関係はない。
究極の問いは未だ発せられていない。
よく考えたら、上下巻の未だ上の半分を読んだだけなのだ。もう少し読んでいこうと思う。
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全国土瓶図書協会の課題図書『図書館の魔女』です
これの感想文を提出しないと卒業できないんです
え?何から?
そりゃあもちろん「この支配から」ってそれは尾崎豊
はいもうね、みなさんのレビューも読んでるし、だいたいちょっと読めばわかりますよね
あー説明巻だなって、我慢の巻だなって
ただそれにしても「後でわかりますよ」ってくさびが多すぎですね
これ耐えられない人多いだろうなって思います
文庫化にあたって4巻に分けた編集部が悪いですこれ
事件が起こらなさすぎです
後になって重要な事件だったってわかるのもあるんでしょうし、そもそもキリヒトとマツリカの出会いが一番の事件だろがって言われるとその通りなんですけどね
図書館を本の延長上にある一つの大きな本として捉える世界観なんかはちょっと面白かったし、図書館好きには刺さる設定が色々ありましたね
「言葉」の捉え方とかね
あと、ちょっと関係ないですけど、読書好きの人と図書館好きの人って決してイコールじゃないよねってなこと思いました
図書館大好きとにかく本に囲まれてるのがたまらないって人と本を借りには行くけどやっぱりお家で読むのが落ち着くって人もいますよね
中には読書はしないけど図書館は好きなんて人もいると思うんですよね、勉強にだけ利用しますみたいな
なかなか不思議な場所ですよね図書館て
図書館によっても雰囲気違ったりしますしね、色というか
いずれにしろ図書館大好きな私は『図書館の魔女』もう少し読み進めてみたいと思います
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2022/10/21
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2022/10/21
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今更どうでもいいですが
有料物件じゃなくて優良物件ね
老眼だと誤字脱字が多くて困るわw
コヨーテて!コヨーテの雑種て!インディアンか!今更どうでもいいですが
有料物件じゃなくて優良物件ね
老眼だと誤字脱字が多くて困るわw
コヨーテて!コヨーテの雑種て!インディアンか!2022/10/22
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困ったなぁ。
おもしろくないのだ。
全4巻のファンタジー大作。
以前から気になっていた一冊。
期待し過ぎていたのかもしれない。
登場人物はラノベ感。
図書館の塔に暮らす口のきけない少女、マツリカ。
師により特殊な教育を施された少年、キリヒト。
日光を浴びることができない白い司書、ハルカゼ。
南方系で男性的な褐色の司書、キリン。
名の通り三つの首が垣間見える宰相、ミツクビ。等々。
しかし展開は遅い。というか、あまり人と人の関わりに重きを置いていない様に感じられた。
文字に、言葉に、政治に、太古の地下水道に多くのページが割かれている。
自分の勉強不足のせいもあるが、難しい単語がやたら出てきて、調べながらの読書となった。
大伽藍。
渉猟。
穹窿。
睥睨。
あたうならば。
一丁字もない。
稠密。
篆刻。
などなど。なんとなくは分かるが、なんとなくしか分からない。
作者は難しい単語を使うのが好みのようだ。
他の方々のレビューによると中盤から一気におもしろくなるようだ。
普段ならば続きを見合わせるところだが、どうしようかな……。
困ったなぁ。 -
タイトルと帯の煽り文句を見て、「私は間違いなくハマる」と確信していた本書。
文庫本で4巻組だし時間ができたときのお楽しみに…と本棚で寝かせていましたが、我慢ができなくなって読み始めたところ、期待以上のおもしろさ!
読みながら静かに興奮していたため、普段より体温高かったのではないかと思うくらい、引き込まれていました。
舞台は大国・一ノ谷。
王都にそびえる”高い塔”に仕えることになった一人の少年が、山間の里を出立するところから物語は始まります。
彼の勤めることになる”高い塔”は、古今の書物が集められた図書館、そしてこの図書館を統べるのは「図書館の魔女」と人々が呼んで恐れる1人の少女なのでした。
描かれるのは剣と魔法のファンタジーではなく、智慧と策謀が渦巻く政の世界。
図書館の魔女・マツリカの中に広がる知識の海、そしてそこから生み出される言葉に酔いしれてしまいます。
表面上の会話や手紙の裏に隠された真意や微妙な駆け引き…それを年若い少女が華麗にこなしていく様から目が離せません。
新たに図書館の一員となった少年・キリヒトをはじめ、一ノ谷の面々も個性的で、はたして腹の底が見えているのか、いないのか…。
物語にがっつり鷲掴みにされて2巻へ! -
図書館が内政や外交戦略の中枢の一角を担う国のお話。。
"ペンは剣よりも強し"を地で行く少女マツリカがとても勇敢でかっこいいんです。
と言っても隠しきれない拙さや人間味もよく描かれていて、。
言語と言葉をメインテーマに添える作品なだけあって、私たちが普段よく使う言葉にも、改めて温かみを感じたり涙するシーンも多々ありました。 -
レビューは4巻にて。
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初期の感想は、読む人を選ぶ(描写がくどくて話が進まない!と投げだしてしまう人が多そうな)本だなあという印象でした。かくいう私も買って数ページ読んでから数年じっくり寝かせた。後に、人から「2巻の中盤からどんどん面白くなってくるから頑張って!」と言われなければ寝かせたままだったかも。
鍛冶の里で生まれ育った、物静かで淡々とした少年が、“師匠”の命に従い、図書館の魔女に仕えるようになるところから物語は始まります。この世界で“高い塔”と呼ばれる図書館は、国の中心部や国外からも一目置かれるほど大きな影響力を持っており、魔女と少年はやがて国内外の権謀術数に巻き込まれていく…というストーリー。
図書館の魔女という、そもそも本好きなら心躍るタイトルなのがニクい。その図書館の魔女たるマツリカは、まさにその二つ名に相応しい鋭い頭脳と豊富な知識(作中では「読む力」)を持っており、マツリカから放たれる言葉の海に、少年キリヒトを含む登場人物達も、そして読者も、みな舌を巻いてしまう。ファンタジー小説というより、異世界の政治外交駆け引きスペクタクルといった方がしっくりくる物語です。
ただこの作者さん、(特に1巻の)描写がくどくて展開が遅く、もう少し省いても良かったのでは?と思う部分もあります。それがこのどっしりした物語の骨組みであり、展開にすごみを持たせ、キャラクターに深みを与えている訳でもあるのですが……。
個人的には、指輪物語の世界観説明や、京極堂シリーズ恒例の妖怪・宗教がらみの解説を読めるなら大丈夫だと思います。会話文メインの小説を好む人にはおすすめしませんが、地の文がしっかりしている方が嬉しい、世界観にグイグイ引き込まれたい!という人は、頑張って読んでみてほしい。 -
気持ちが波に乗るのに時間はかかる本かもしれない。でも、中盤から面白くなってくる!今は色々な登場人物の目論みやマツリカの作戦の伏線が張り巡らされている、そんな段階だということはやんわりと掴めるけれど、一体それが何かはわからない.... これはまだ第一巻で四巻まで続くとは... そこまでこの緊張感はワクワクは続くのか...?
この本の中で全部が第一部なんだけど、節となる段落の題名が毎回始めの分の冒頭というのも面白い!この作者はよっぽど題名で物語をくくりたくなかったんだな、って思った!そして、作者を調べてみたらきちんと言語について学んだ人らしく、だからこんなに深くに言葉について言及、探求した本ができるのか、と納得。表面的知識で物語を描いているのではなく、その道を貫き博士過程までとった人が言語、言葉という抽象的で私たちが欠かせないツールへの愛を詰め込んだ物語、そんな気がした!
人としての深みが不足している人が言っているだけですから…w
人としての深みが不足している人が言っているだけですから…w