図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1312
レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933650

作品紹介・あらすじ

鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女(ソルシエール)」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声を持たないうら若き少女だった。超弩級異世界ファンタジー全四巻、ここに始まる!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと帯の煽り文句を見て、「私は間違いなくハマる」と確信していた本書。
    文庫本で4巻組だし時間ができたときのお楽しみに…と本棚で寝かせていましたが、我慢ができなくなって読み始めたところ、期待以上のおもしろさ!
    読みながら静かに興奮していたため、普段より体温高かったのではないかと思うくらい、引き込まれていました。

    舞台は大国・一ノ谷。
    王都にそびえる”高い塔”に仕えることになった一人の少年が、山間の里を出立するところから物語は始まります。
    彼の勤めることになる”高い塔”は、古今の書物が集められた図書館、そしてこの図書館を統べるのは「図書館の魔女」と人々が呼んで恐れる1人の少女なのでした。

    描かれるのは剣と魔法のファンタジーではなく、智慧と策謀が渦巻く政の世界。
    図書館の魔女・マツリカの中に広がる知識の海、そしてそこから生み出される言葉に酔いしれてしまいます。
    表面上の会話や手紙の裏に隠された真意や微妙な駆け引き…それを年若い少女が華麗にこなしていく様から目が離せません。
    新たに図書館の一員となった少年・キリヒトをはじめ、一ノ谷の面々も個性的で、はたして腹の底が見えているのか、いないのか…。

    物語にがっつり鷲掴みにされて2巻へ!

  • タイトルと帯に惹かれて購入。
    確かにファンタジーだし、図書館だし、少年少女だけど、、!
    ハリポタをイメージしていた自身の予想をめっちゃ裏切られた。

    権謀術数うずまく東西の要に位置する一ノ谷の頭脳である図書館の魔女、マツリカ。
    そこに山の鍛冶の里よりやって来た、文字を読めないキリヒトが仕えることになる。

    一番薄い第一巻なのに、何回単語を検索しただろう!
    何か挑まれているような気になり、いちいち調べたら読むのに時間がすごくかかった。
    著者はカタカナを使わない縛りでもしているのかと疑うくらい、使用する単語が難しかった。
    (素馨そけい=ジャスミン、厖大 ぼうだい=膨大 、猖獗しょうけつ=猛威をふるうこと、喞筒そくとう=ポンプ、肉桂にっけい=シナモン…etc)

    言い方1つで子供でもわかる言葉になるし、難解な文学にもなると思い知った。。。

    キリヒトが故郷を出て行くときの不安感や、別れの挨拶の様子から、これから彼を主人公とした冒険でも始まるのかと思ったら違った(笑)
    マツリカ自身が聴唖(この言葉も初めて知った)であるため、手話での会話がメインで進む。
    政治的な思惑にて色々と干渉してくる周辺諸国の斥候に対して、司書達と共に対策を話し(?)合うマツリカの様子は、まるで試合中の棋士のような感じだ。

    人伝てであるがゆえに、対話にタイムラグが発生することが彼女のストレスになっていたが、機知に富み、優秀な耳を持つキリヒトが現れたことで、彼女の表現の幅を広げる可能性が高まる。
    図書館でのキリヒトの教育が始まる。

    後半は、キリヒトの指文字特訓として始まった一ノ谷の遺構の分析調査。
    歴史、遺構の状態、気候、地質、色々な観点から紐解かれていく600年前の一ノ谷の姿を読むのは面白い。
    マツリカの説明は偉そうだけど、確かにすごい。
    あ、帯のとおりに言ってしまった。

  • ファンタジーなのに、魔法も武器も使わない。どういうこと?最後まで読めるだろうかと疑いつつ読み始めました。なかなか物語が進まず、理解するのに頭使い読むペースもゆっくり。中だるみするも、やめようとは思わずやっと後半へ。気になる。気になる。気になるところで次巻へ。
    ということで、もっと理解するために再読チャレンジ。

  • 山育ちのキリヒトは師の元を離れ、一の谷の「高い塔」に住む、図書館の魔女ことマツリカに仕えることになった。海峡地域の一大勢力である一の谷の政治を左右するほどの実力を持つにもかかわらず、マツリカはキリヒトと同じ年頃の少女だった。キリヒトの使命は、言葉を発することの出来ないマツリカにつき従い、その意思を伝えること。出会ったその日から二人は、一の谷の王宮と議会、辺境領を巡る陰謀、海峡地域に戦乱をもたらそうとする野望の中に投げ込まれる。

    タイトルに惹かれて手に取ったのだが、魔法のないファンタジーだった。丹念に情景を描写してゆくので、初めは物語の展開がもどかしく感じられるかも知れない。その流れに身を任せていると、この世界のイメージが豊かになってきたところで、ストーリーは急速に展開してゆく。全4冊の大長編にもかかわらず、終わってしまうのが残念に感じるほど、面白かった。

  • う、うん。
    面白い。言葉って考え出すと理解しようと思うのを諦めた方が良さそうな気もしてきた。

    そして、地理?地図?が苦手な私にはあっちからこうなって、こっちにこうでと想像できる許容範囲を超えてしまったので「水はいろいろあって、上から下に上手いこと流れていた」でまとめてしまった。

    これは何かの始まりで、水道問題解決作品でないことを祈って二巻へ突入。

  • キリヒトとマツリカのブラタモリ

  • 面白いけれど言葉が難しかった。でも文章の流れや漢字からなんとなく想像出来る言葉が多かったので面白く読めました。
    全4巻の1巻目なので、まだ本題には入ってないのかな?前半はキリヒトという少年が図書館で働き始める初日の丸1日の話がほとんど。1日でこのページ数だと全4巻は何日分の話なのだろうか…と思っていたら後半はサクサクと進みました。
    多少の読みにくさは感じるけれど、それよりも話の続きが気になります。2巻目からはどういう風に話は進むんだろう。

  •  物語からも、文章そのものからも、筆者の「言葉」への拘りが感じられます。耳慣れない単語が散見され、内容もしっかり読みこまないとなかなか飲み込めないのですが、文がリズミカルで読みやすいので、難しさはさほど苦になりません。人物や風景の描写が詳細過ぎて少し疲れますが、その分、ワンシーンワンシーンを詳細に想像することが出来て、筆者が思い描く世界の精緻さに感心することしきりです。
     味方側の登場人物たちは皆好感が持てますし、キリヒトとマツリカが手を繋いで歩きながら「お喋り」している様を想像すると、まぁなんとも微笑ましい(笑)
     文庫に収録の世界地図と、第二部以降のサブタイトルを見る限り、話のスケールはどんどん大きくなっていきそうなので、次巻以降にも期待です!

  • 第一巻読了した時点で、この先の展開に期待大大大なので☆5つけておきます。
    大きな物語としてはもちろん、可愛いふたりのゆくさきも!

    文章是世界観ぶりが小説の佇まいとして美しく、読んでいてとても心地よいです。身をゆだねて大丈夫と信頼できるしなやかさ。

  • 1巻まるまるで導入部といった趣。
    冗長な部分も多くて、前半は皆さんの「おもしろかった」という感想を支えに辛抱強く読んだ。
    後半、キリヒトが図書館で暮らし始めたあたりからスピードが上がってきた。マツリカが、『GOSICK』のヴィクトリアのような印象。がんばれ、キリヒト。
    次巻以降に期待。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。早大、東京芸大などで講師を務めたのち渡仏、現在はリモージュ大EDSHS EHICに籍を置き博士論文執筆中。専門分野は印欧語比較文法・対照言語学。『図書館の魔女』(上・下巻 講談社刊)で第45回メフィスト賞を受賞。

「2015年 『図書館の魔女 烏の伝言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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