図書館の魔女 第三巻 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 621
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933872

作品紹介・あらすじ

深刻な麦の不作に苦しむアルデシュは、背後に接するニザマに嗾けられ、今まさに一ノ谷に戦端を開こうとしていた。高い塔のマツリカは、アルデシュの穀倉を回復する奇策を見出し、戦争を回避せんとする。しかし、彼女の誤算は、雄弁に言葉を紡ぐ自身の利き腕、左手を狙った敵の罠を見過ごしていたことにあった。

感想・レビュー・書評

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  • 今までの巻もそうだったけれど、私には難しい言葉が沢山出てくるのになんでこんなに読み易いのかと不思議で仕方がない。そういう所も計算されて書かれてるのかな?話は勿論とても面白いけれど、日本語の…と言うより言葉の素晴らしさを改めて考えました。
    内容的には図書館の魔女のマツリカとその手話通訳のキリヒトとの絆が更に深まっていく巻。2人の言葉や態度のやり取りに切なくなったり可笑しくて笑ってしまったり。
    次は最終巻。楽しみな様な寂しい様な。

  •  自分が知らない日本語がこんなにもあったのかと思い知らされながら、逐一辞書を引いていては話にのめりこめないので、とにかく雰囲気だけ感じて先へ先へと読み進めます。だって面白いんだもの! 現実に引き戻されずにドップリ浸りたいんだもの!(地団太) これだけの語彙を自在に操れたらいいだろうなぁと羨望しつつ、一般人との会話では碌に通用しなさそうですね(笑)

     語彙や言語学に限らず、政治戦略・地質学・農学・商学と、筆者の学の深さには恐れ入るばかりです。どれも単なる知識のひけらかしではなく、全てが密接に絡み合って話の展開に活きてくるところが凄い。凄すぎて全くついていけない自分が情けない……(涙) 話の骨太さに押しつぶされそうになりつつ、時折挿入されるマツリカとキリヒトのエピソードや、衛兵たちとのやりとりに心和まされています。
     次はいよいよ最終巻……ぶ……分厚い……(汗)

  • 衛兵たちを図書館付きの護衛として迎え、賑やかになった高い塔。
    刻一刻と戦の火蓋が切って落とされそうな国境を戦火から救うべく、マツリカの考案した奇策の準備が着々と進む中、敵国の刺客が再びマツリカを襲い…

    事がうまく運びすぎていて、きっと何かよくないことが起こるぞ…という予感を抱いていたのですが、案の定…という展開の第3巻。
    しかし、無用な戦を避けるため、各々の勢力に利益をもたらす奇策を引っ提げて敵国に乗り込んでいった一ノ谷使節団が何をやってくれるのか、結末を見届けるのがますます楽しみになりました。

    禁書をめぐるマツリカの講義がとても面白かった!
    著者は印欧語比較文法・対象言語学がご専門とのこと。
    言葉や書物に対する思い入れの強さが人一倍感じられました。
    それに加えて、各国の政治情勢や地理なども徹底的に練り上げられているので、読み応え抜群。
    もう夢中です。

    さあ、深呼吸をして、いざ4巻へ。

  • 『これはすべて、もとはといえば書物を読むということの価値が広く知れ渡ったからだというのに、結果はまったく矛盾したものとなる。

    書物が一介の消費財となる上に、複製すべき書物を選ぶのに人が人生を賭すほどの意味が無くなる。その帰結として起こることはもはや自明だ。この世に駄本が満ちあふれて流通することになる。愚書が蔓延る。』

    複製技術の進歩が、書物を書き写すという労力をゼロにしてしまい、価値のない書物まで増え、何が価値があるのか分かりにくくなってしまった。
    まさに同感。たまにそういう本に当たってしまいがっかりする。

    ものすごく惹きつける作品でいよいよ最終巻へ。ニザマ帝国に乗り込む緊張感がたまらない。

  • ニザマの刺客により、マツリカは手話による「言葉」を封印されるも、一ノ谷とニザマ、アルディシュ三国間の緊張を解くべく出立する。

  • 途中でやめられなくなって、深夜に一気読み!!^^; 綿密に練られていく戦いと、まったく反対のところにあるかと思われる図書館、言葉が順にちりばめられていたのが、見事に ニザマ帝との宴席の会話につながっていった!? 偽書にまつわる2つの違った場面(図書館とニザマ領)でのマツリカの話は、ものすごく興味深かった。 いよいよ物語はクライマックス!? 3国同盟(?)はうまくいくのか? そして、マツリカの言葉は取り戻せるのか? 四へ急ぎます!

  • 相変わらず文章の質量共にハンパないです。
    マツリカとキリヒトの掛け合いが可愛らしい所もあったり、逆にマツリカの図書館の魔女らしい物言いもあったりして読み応え抜群でした。

  • 禁書講義
    左手封印

  • 語彙が増える…

  • 四巻でまとめて。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。早大、東京芸大などで講師を務めたのち渡仏、現在はリモージュ大EDSHS EHICに籍を置き博士論文執筆中。専門分野は印欧語比較文法・対照言語学。『図書館の魔女』(上・下巻 講談社刊)で第45回メフィスト賞を受賞。

「2015年 『図書館の魔女 烏の伝言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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