新装版 高山右近 (講談社文庫)

  • 講談社 (2016年6月15日発売)
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  • 本 ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933919

作品紹介・あらすじ

本能寺の変と明智討伐。禁教令を布く秀吉への高槻城開城。前田家に身を寄せた後、家康からの国外追放。戦国の世に<清廉にして智の人>として刻まれるキリシタン大名・高山右近。すべてを捨て、信仰を貫いたその生涯を渾身の筆致で描く。カトリック教会「福者」に列福した殉教者の揺るがざる魂とは。*「福者」 死後、徳と聖性を認められた信者に、カトリック教会より与えられる称号。


本能寺の変と明智討伐。禁教令を布く秀吉への高槻城開城。前田家に身を寄せた後、家康からの国外追放。戦国の世に<清廉にして智の人>として刻まれるキリシタン大名・高山右近。すべてを捨て、信仰を貫いたその生涯を渾身の筆致で描く。カトリック教会「福者」に列福した殉教者の揺るがざる魂とは。
*「福者」 死後、徳と聖性を認められた信者に、カトリック教会より与えられる称号。

感想・レビュー・書評

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  • 加賀乙彦さんは精神科医でありながら小説家、ということは知っていたが、初読みである。
    「キリシタン大名 高山右近」も知っているようで「天草四郎」ほどは知らなかった気がする。

    右近のカトリック信者としての伝記的小説ではあるけれど、いわゆる年代を追った人物像を描いているものでもない。その精神的な部分での生き方に迫っていることに感銘を受けた。
    と言っても、宗教的にではなく人間の生き方に精神についてであるところが、この小説の神髄であるような、文学の愉悦とでも言いたい。

    それは激しいものではなく、静かにわからせてくれるというか、悟らせてくれるものであった。
    作者のよほどの手腕と習熟と努力かと思う。

  • 20200926潤ちゃんからの紹介。後半のマニラ編から面白くなった。高山右近のことを多く学べた。また、なぜ禁教令が出されたのかを知った。

  • クリスチャン高山右近が武士として棟梁としてのルソンに行くまでが描かれている。

  • 本能寺の変と明智討伐。禁教令を布く秀吉への高槻城開城。前田家に身を寄せた後、家康からの国外追放。戦国の世に<清廉にして智の人>として刻まれるキリシタン大名・高山右近。すべてを捨て、信仰を貫いたその生涯を渾身の筆致で描く。カトリック教会「福者」に列福した殉教者の揺るがざる魂とは。
    *「福者」 死後、徳と聖性を認められた信者に、カトリック教会より与えられる称号。

    さい果ての島国より
    降誕祭
    豪姫
    悲しみのサンタ・マリア
    金沢城
    雪の北陸路
    英雄たちの夢
    湖畔の春
    花の西国路
    長崎の聖体行列
    キリシタン墓地
    遣欧使節
    追放船
    迫害
    城壁都市
    南海の落日
    遺書

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著者プロフィール

1929年生れ。東大医学部卒。日本ペンクラブ名誉会員、文藝家協会・日本近代文学館理事。カトリック作家。犯罪心理学・精神医学の権威でもある。著書に『フランドルの冬』、『帰らざる夏』(谷崎潤一郎賞)、『宣告』(日本文学大賞)、『湿原』(大佛次郎賞)、『錨のない船』など多数。『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞を受賞、続編である『雲の都』で毎日出版文化賞特別賞を受賞した。

「2020年 『遠藤周作 神に問いかけつづける旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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