銃とチョコレート (講談社文庫)

  • 講談社 (2016年7月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784062933964

作品紹介・あらすじ

少年の旅は、甘くてほろ苦い。切なさの魔術師・乙一の快心ミステリ!大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化!


少年の旅は、甘くてほろ苦い。
切なさの魔術師・乙一の快心ミステリ!
作家活動20周年、傑作ついに文庫化。

大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズ対決は世間注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!? リンツは憧れの存在・ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、乙一が仕掛ける意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化!

この作品を書くすこし前にポーランドへ行く機会があった。アウシュヴィッツ収容所には立ち寄れなかったが、この国の地面で、それがおこなわれたのだとおもいながら石畳をあるいた。旅で感じたことを少年の冒険活劇に重ねようと決めた。作中で詳しく書いてないが、主人公の少年はユダヤ系の移民という設定だ。冒険活劇を書くのは、はじめてのことだった。自分にそんなものが書けるのかどうかもわからなかった。頭の中に想定した読者像は、小学生のころの自分だ。漢字のテストができなくて居残りして、脳に欠陥があるんじゃないかと思い詰めてうなだれている少年の僕にむけてこの本を書いた。―乙一

みんなの感想まとめ

人間の深層心理や社会の闇を巧みに描いたミステリーでありながら、児童書のような雰囲気を持つ作品です。少年リンツが名探偵ロイズとの冒険を通じて、大悪党ゴディバと対決するストーリーは、王道の探偵小説としての...

感想・レビュー・書評

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  • 人間の深層心理、社会の闇を子供にもわかるように描いた大人向けミステリー。差別、戦争、裏切り、人間の裏表など、11歳の少年には重すぎる。終わってみれば自分的にはスッキリ。お母さんの伏線が良かった。

  • 久しぶりの乙一作品。
    子供向けレーベル『ミステリーランド』で連載されていた作品。そのため、文体は子供向けで、かつ難しい漢字はほとんど使われていないため、読みやすい作品となっている。しかし、それは雰囲気だけであり、作品の内容はブラックなものとなっている。情報操作、差別・偏見、殺人など暗い描写がこれでもかと出てくるので、どちらかというと中高生向けの本だと感じた。
    正義の味方だと持て囃されたロイズは国家のいいなりで、札付きの悪だと評されるドゥバイヨルはなんだかんだ言いながらリンツとともに行動を共にしていくという所は王道ながらの面白かった。
    そして様々な感情がごった返しになる中でのエピローグはとても爽やかで、温かい気持ちになりました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    リンツ:内田真礼
    ロイズ:諏訪部順一
    ブラウニー:稲田徹
    マルコリーニ:松岡禎丞
    ディーン:田村睦美
    デルーガ:瀬戸麻沙美
    ドゥバイヨル:伊瀬茉莉也
    デメル:三宅健太
    メリー:園崎未恵
    ガナッシュ:堀内賢雄
    モロゾフ:チョー
    ジャンポール:矢尾一樹

  • 児童書のような雰囲気に軽んじることなかれ。
    とってもビターでハイカカオな、チョコレートたちの奮闘記だ。
    しっかりミステリーで、最後もかっこいい。

  • 世界観と設定。最後までリアルに引き戻しません。小説です。

  • 名探偵VS怪盗、という王道スタイル。
    児童向けの探偵小説なのかと思いきや、意外とダークな部分が多くて驚いた。
    登場人物がチョコレートにちなんだ名前で可愛らしいが、やってる事は結構えげつない笑

  • タイトル通り銃が出てくるので
    子供向けミステリーながらハードな面もある。

    チョコにまつわる名前が多く
    カタカナの名前達だけれど覚えやすい。

    ひらがなも多め。

    283ページ(文庫)

  • 少年リンツのハラハラする冒険のお話。読みやすかったです。たたみかけるようなラストは一気読みでした。
    あ!そういうこと?!という展開あり。とても楽しめました。
    ドゥバイヨルの口の悪さが個人的にツボでした。(^^)

  • お母さんのキャラクターがなんかいいなぁ
    普通に面白いとは思いながらもなかなかページをめくる手が進まなかった
    星の数はフィーリング

  • まるで、児童文学小説のような始まり。貧しい育ちの少年が、憧れの名探偵と大怪盗を捕まえる話かと思ったら、途中からどうも様相がおかしい…。
    そうだった。作者は乙一だった、ということに気づいた時点で、事件勃発。あれよあれよという間に、物語は進んでいきました。
    内容としては面白かったかなぁ。
    チョコレートが食べたくなりました。

  • 初め児童向け文学なのかな?って思ったけど内容は結構エグめで大人向きだと思った
    児童書っぽい切り口でなかなか不穏な展開なの面白い

    ジャンポールエヴァンとかピエールマルコリーニとか、登場人物がみんなチョコレートメーカー?パティシエ?の名前なの良かった

    何が起こってるのかよくわからん感じで進んでたけど最後までよく分からんかった
    思ってたより大分とファンタジー寄りでした

  • 子ども向けに書かれたミステリーだが、大人が読んでも十分面白いものになっている。
    探偵、怪盗、宝探し、冒険。子どもの頃、ワクワクして読んだ王道の物語。
    多少なりとも過激な部分があるが、思い返してみれば、自分なんかも子どもの頃はこれくらいの物語は読んでいたなって思う。
    ミステリーでいえば、子ども向けのホームズとかクイーンの国名シリーズ。ホラーではフランケンシュタインとか。
    もし、本作を子どもの頃に読んでいれば、いま以上に本好き、ミステリー好きになっていたかもしれない。
    そう思うと、これからこの作品を読める子どもたちは羨ましい気がする。

  • 最後の最後でどんでん返しで面白かった。人は見た目と噂で判断してはいけないなと感じた。

  • ・おすすめのミステリーに入門書としてあがっていた本作。
    児童書とのことで読みやすい文章

    ・ロイズからカードを見せられた時点でスペルの違いが気になったので、そこに何かしらのヒントがあるのだろうと思った。
    神の歌姫だとはわかったが、それが祖母のこととは気づけず。残念。

    ・登場人物達の敵味方が変わっていく様子が面白い。

    ・子供に勧めてみます。

  •  怪盗ゴディバと名探偵ロイスの対決にひょんなことから少年のリンツがロイス助手になり、彼と冒険の旅に出る…という風なストーリーだと思っていた時期が自分にもあった。実際は人種差別や国家の陰謀などきな臭い要素があり読んでて苦しくなりつつも、一筋縄では行かない展開に惹き付けられた。最後は多くのものを失いつつも希望があるように感じられる終わりかただった。

  • ファンタジーとミステリーの中間といったような雰囲気の本。
    登場人物が全員チョコレートのブランドの名前なのは面白い。
    しかし特にすごい盛り上がりやどんでん返しがあるわけではなく終わった。

    ディーンとデルーカとのその後がすごく気になったが、会わずじまいなのが名残惜しかった。
    できれば仲直りして、仲良し3人組のままでいてほしかった。

  • 読みやすいと定評の小説と聞いていたので購入。
    「大悪党ゴディバ」や「名探偵ロイズ」などの登場人物があらすじに記載されていたため、最初は子供たちが好みそうな推理小説だろうと考えていた。
    実際は、リンツ君という純粋な少年目線で描かれた冒険譚。
    漢字が少なくひらがなが多いので、たしかに読みやすいが、中身の方はそこまでふわふわしたものではない。むしろ、ハラハラという表現の方が似合うくらいで、私のように思わず声をあげてしまうだろう。
    エキセントリックな行動をとるロイズや、乱暴者のドゥバイヨル、そして絶対にブレないリンツの母など、それぞれの人物に明確な色があるのが特徴的で、私は好きだ。

  • ひらがな表記も多くて、頭に入ってきやすい優しい文章だった。流石こども向けミステリーと言われているだけあるなと思ったけど、痛々しい描写もかなりあったし、展開がぐるぐる変わって飽きないから、大人でも充分楽しめる。

    痛々しい描写がある、とは言いつつも、敵が完全な悪とは思えなくて、みんなどこか憎めなくて微笑ましい。(チョコレート関連の名前が多いから、それも相まって緩和されてるのかも笑)わたしもリンツくんたちと一緒に冒険してる気分になれた。^-^

    ラストにかけての伏線回収と衝撃展開が面白くて、寝る時間削ってまで読了してしまった。乙一さん初めてだったけどかなり好きでした。

  •  移民の血を引くリンツ。早くに父を亡くし、貧しい生活を送っている。
     この国では、大富豪たちから高額な宝物や金品が盗まれる事件が頻発。一連の事件は、ゴディバなる怪盗の仕業であると世間を賑わわせていた。
     事件解決のため探偵ロイズが躍動、ゴディバ逮捕への期待を一身に受け国民的英雄としてもてはやされ、老若男女、皆彼の一挙手一投足に一喜一憂した。
     ロイズに憧れるリンツは、父の形見の聖書の中から、一枚の謎の地図を発見する。人物の横顔と風車の絵が描かれた地図を、怪盗ゴディバが盗んだ宝を隠している場所ではないかと思い、ロイズ宛に手紙を送った。
     リンツの通う学校にいる暴れん坊ドゥバイヨル。老人への暴力を見掛けたリンツは、見かねて助けに入るも、逆にドゥバイヨルから暴行されてしまう。そこに、あのロイズが現れ窮地を救われる。そして、謎の地図は本物かもしれないと、一緒に捜査をすることになったのだが、、、


     大筋は、少年が大人の階段を上っていくための「冒険活劇」なんですが、少年らしさは早々に吹き飛びます。
     ジュブナイル小説(少年少女向け)ということで、ライトな物語かと思いきや、「子供の銃器使用」「暴力」「人種差別」「裏切り」「欺瞞」「政府とのズブズブ」などなど大人の嫌な部分のオンパレード。いささかハードな展開は、少年少女にダークな世界を垣間見せるための教科書とするつもりか(笑)
     謎解きらしい謎解きはありませんが、最後の方で二転三転。
     前半の凛としたロイズは、後半見る影もないクズっぷりを披露www
     一方、暴君であったドゥバイヨルが、実は暴力的でもクレバーで温情家、劇場版ドラえもんでみせるジャイアンのような頼もしさだったりと、МVP級の活躍。二人の本性に、驚かされます。
     怪盗ゴディバの正体は。。。やはりそうでしたね。
     ゴディバ表記の件も、早々に気付いちゃいました。
     登場人物の名前が、お菓子由来ってのが曲者でしたね。

     ラストシーンのわたしの妄想予想は、次の通りでした。
    ロ「なあ、わたしの下ではたらいてみないか」
    ド「おまえがおれの助手になるってはなしならかんがえてやってもいいぜ」
     上記、原文一部省略。
     以下妄想。
    ド「そうだな。お前がワトソンって名前で、おれは、、、ホームズ。シャーロック・ホームズってのはどうだ」
     そうです。シャーロック・ホームズの誕生秘話、、、だったりwww
     なわけなかったんですけどねw

     わざわざ苦難に立ち向かわなくとも、平々凡々と大人になっていけます。でも。。。
    「きみは冒険をしなけりゃいかん」
    「きみに冒険をあたえたかったんだ。胸のわくわくするようなやつを!」
     うん。やっぱりジュブナイル小説だ。

  • 大人も読んで楽しめる本だった!

    中盤の大きな動きはよくある展開かなあとも思ったけど、ストーリーが終盤になるにつれ、そうなるの?!という展開も多くて、気になっていき読んでいくうちにまた事が起こって、でも最後はハートフルなエンドで締めくくられるから後味いい〜。

    国家や大きな権力による情報操作の支配も、子供にも分かりやすく伝わるから考えられてるなあと思った。大人でも理解してない人いるから、子供なら尚更考える機会になっていいと思うんだ。

    乙一さんの小説はゴスしか読んでなかったから、こんな雰囲気もあるんだなあって意外だった。突飛な暴力という、乙一さんらしさは登場人物にあるんだけど、児童書の温かい心みたいなものも混在してて、目新しかったです。

  • 作者の作品はいろいろ読んできたけれど、これは未読だった
    冒頭子ども向けかと思いきや、少しダークな部分もあり、結末も良かった

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著者プロフィール

乙一(おついち):1978(昭和53)年福岡県生まれ。96(平成8)年『夏と花火と私の死体』で第6回「ジャンプ小説・ノンフィクション大賞」を受賞しデビュー。2003(平成15)年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。『暗いところで待ち合わせ』『ZOO』『失はれる物語』『箱庭図書館』など著書多数、近著に『さよならに反する現象』『大樹館の幻想』『乙一デビュー30周年記念短編集1996-2026』がある。

「2026年 『小説家のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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