ルドルフとイッパイアッテナ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934008

作品紹介・あらすじ

斉藤洋による不朽の名作児童文学『ルドルフとイッパイアッテナ』は、1987年の刊行以来、累計100万部のロングセラーとなり、子どもたちに愛されてきました。
 2016年夏、超大型フル3DCGアニメーション映画となって公開されます。
http://www.rudolf-ippaiattena.com/

 『ルドルフとイッパイアッテナ』は児童文学ですが、その深い人生哲学とユーモアは、大人が読んでも十分に楽しめます。
 映画をきっかけに原作に興味を持った人はもちろん、「ルドルフ、なつかしい!」という人も、手に取りやすい文庫版で再読してみると、新しい発見があるかもしれません。

(内容紹介)

 この物語の作者は、黒猫のルドルフだ。
 ルドルフはリエちゃんちの飼いねこだったけど、ある日、魚屋に追われて逃げこんだ長距離トラックに乗って、遠い東京まで来てしまった。
 きょろきょろしているルドルフが出会ったのは、とてつもなく大きなトラねこ。
「おまえ、名まえはなんていうんだ。」
「ぼくはルドルフだ。あんたは?」
「おれか。おれの名まえは、いっぱいあってな。」
「えっ、『イッパイアッテナ』っていう名まえなのかい。」
 ……というわけで、「イッパイアッテナ」とよばれるようになったボスねこといっしょにノラねこ生活をはじめたルドルフ。
 イッパイアッテナは、とても教養のあるねこで、なんと人間の字が読めるのだ。ルドルフはイッパイアッテナから文字を習いはじめる。
 あるとき、ひょんなことからルドルフのふるさとが「岐阜」であることがわかって、家に帰る作戦を練る二匹だったが……。

感想・レビュー・書評

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  • 小学生の頃に読了しました。
    ひらがなが多く、文章も簡単で読みやすかったです。

    イッパイアッテナの達観した考えには何度も感心しました。
    ルドルフの純真無垢な言動にも癒やされました。

  • 「イッパイアッテナ」って面白い名前だと思ったら、そういうことなんですね。

    おチビちゃんなのに、めいっぱい虚勢を張るルドルフのなんと可愛らしいこと!
    そして、情に厚くて義理がたいイッパイアッテナ!

    ルドルフとブッチーの#二人忠臣蔵、
    クマ先生も、人間顔負けの友情だな。なんて言っていたけれど、まさにその通り。
    瀕死の状態でも、決して泣き言を言わない、あっぱれなイッパイアッテナ。
    デビルはたしかに嫌なヤツだ。
    でも、どんなにひどいことをされても、最後に赦してあげたルドルフに胸が熱くなりました。

    本書によく出てくる「教養」の意味を考えました。
    字が読めるからと、ブッチーをからかったルドルフを叱るイッパイアッテナをはじめ、
    現代の人間が失いつつある大切なことを、
    この子たちに教えてもらえたような気がします。

    本当に、友だちは”財産”ですよね。

    • あいさん
      こんにちは(^-^)/

      読んでくれたのね〜♪
      イッパイアッテナの由来?面白いよね。

      ふたりの友情は本当に素晴らしくて泣けるよ...
      こんにちは(^-^)/

      読んでくれたのね〜♪
      イッパイアッテナの由来?面白いよね。

      ふたりの友情は本当に素晴らしくて泣けるよね。
      ふたりの忠臣蔵…思い出すだけで( ˃ ⌑ ˂ഃ )
      教養とは勉強が出来るということだけではないということだよね。
      私も教養のある人間になりたい。
      読んでくれてありがとうヾ(≧∪≦*)ノ〃
      2016/11/03
    • 杜のうさこさん
      けいちゃん、こんばんは~(^-^)/

      いえいえ、こちらこそ、こんな素敵な本を教えてくれてありがとう!
      すごく良かった~!
      もう歳...
      けいちゃん、こんばんは~(^-^)/

      いえいえ、こちらこそ、こんな素敵な本を教えてくれてありがとう!
      すごく良かった~!
      もう歳だけは立派な大人だけど、児童書っていいね。

      >教養とは勉強が出来るということだけではないということだよね。
      うん。私もそう思う。
      今までなんとなく使っていた言葉だったけど、改めて考えると難しいよね~。
      人として持つべき大切なものかなぁとか…。
      イッパイアッテナは猫ちゃんだけど。(笑)
      でも、本当に動物に教えられること、多いよね。

      なんか、急に寒くなってきたけど、お互い風邪に気をつけようね。

      では、またね~♪
      2016/11/04
  • 猫好きなので映画館の予告で気になって購入(笑)
    有名な児童書らしいけど、私の小学校の図書館には置いてなかったのでこんな本があることを知らなかった。ちょっと損した気分。
    内容は大人になっても充分に楽しめるというか大人にこそ読んで欲しいと思えるような魅力的な言葉がいっぱいだった。
    物語の中でイッパイアッテナがルドルフに語った「知識にたいするぼうとく」「絶望はおろか者の答え」という言葉にははっとさせられた。
    この知識や教養のある猫がとても格好良い。
    ルドルフも子猫なので好奇心旺盛で可愛らしいところもあるが他者を思いやることができ、友情に厚い。
    これから先も二匹の猫がお互いに影響し合い成長していく姿を見るのが楽しみ。

  • 迷い猫の黒猫、ルドルフが出会ったのはボス猫のイッパイアッテナだった。
    ルドルフは飼い主のリカちゃんの住む街に戻るべく、字が読めるイッパイアッテナから文字を習う。台風の日に飛んできたポスターのおかげで、帰るべき街が解るのだが……。
    言わずと知れた児童文学。面白かった。

  • 子どものころに読んだことはなかったけれど、むかしNHK教育テレビでやっていたのを何話か観たことがありました。やっぱり「イッパイアッテナ」という名前のインパクトが強いですよね。それで記憶に残っていたんだと思います。
    アニメ映画になったんですね。しかも絵がかわいい。そして映画化のおかげでこの本も文庫化されて、おかげで手軽に持ち歩いて読むことができました。ついでに副読本もいいかも。『人生で大切なことはみんなイッパイアッテナから学んだ』なーんて(^ー^)
    ルドルフやイッパイアッテナの言葉にはときどき、人間にだって大切な教訓が出てきますから。

  • 猫好きなのと地元、岐阜が出てくるので読みました。
    これは堪らん!
    ノンストップで読みました。
    イッパイアッテナの「絶望は愚か者の答だ」という台詞とルドルフの一生懸命で諦めないところが、私の教訓になりました。
    イッパイアッテナの辛い過去は本当に胸が痛みますが、くま先生の優しさにほっこりさせられます。
    一冊で映画一話かと思いきや違うので、映画に備えて続編も買おうと思います。
    大人顔負けの友情が素晴らしく描写されていると思います。

  • 一冊で完結しなかった…

  • 面白い
    吾輩は猫
    昭和版
    読みやすかったし
    楽しかったわ

  • 前回は、重松清の「疾走(上)」を読了して
    ちょっと病んだ状態だったので(笑)
    どうしてもこんな作品が読みたくなり…

    「えほんをちょっとだけながいぶんしょうにしておとなのためのほんにしました」
    (いじってない)

    という感じの本。
    読了語も振り返ってみても単に絵本を読了した感じなんだけど意外と悪くはない

    もう子供じゃないので純粋な気持ちでは読めないけれど
    代わりに大人目線で、ルドルフとイッパイアッテナのやり取りを解釈するので
    題材は幼稚なんだけど、
    「あきらめないこと、ゆるすこと」が大切だなって素直に思えたし、逆に今読んだからよかった

    ルドルフとイッパイアッテナのような人柄(猫柄?)や向上心には頭が下がる思いです…
    幼少のころってこんな素敵な本をたくさん読んだはずなのにどうして大人になって活かされないんだろうね…

  • 子供の頃に出会っていたら一生もののお気に入りになっていただろうな思える一冊でした。
    ワクワクドキドキ、冒険と友情と勇気の物語。
    たくさんの子供たちに読んでもらいたい。

  • 最初はどうなんだろう?と思ったのですが、とても面白かったです。
    岐阜県に帰ることを今は諦めてまだまだ勉強する気満々のルドルフでした。

  • 児童文学だけど大人もたっぷり楽しめる‼️

  • イッパイアッテナの名前ところは覚えていたのですが、映画化に合わせて文庫になってたので読み直しました。ルドルフが書いた物語って体なんだなぁ。読んでるとどこまでもイッパイアッテナが頼りになって、格好よくて、こんな存在がいたらいいなと思ってしまいます。
    絵本版は子供向けの方を買ってしまったので、イッパイアッテナを置いていった飼い主と再会できてたりするので、文庫と絵本でシリーズの続きも読みたいなと思います。
    映画も終わっちゃってるので、DVD借りてこよう。

  • 存在は知っていたけど初めて読んだ。
    ええ話や・・・

    イッパイアッテナ、頼もしすぎる!
    「ことばを乱暴にしたり、下品にしたりするとな、しぜんに心も乱暴になったり、下品になってしまうもんだ。」
    飼い猫とノラ猫、どちらも経験したイッパイアッテナが言うからこそ、説得力があるし、聞く気になるなぁ。。。

    ルドルフがブッチーとともに、デビルに立ち向かっていく中で、ふと首輪の存在に目を留め、気に留めるくだりも印象的だった。

  • 2016.08

  • 《再読》映画化になったので、文庫版を購入して再読しました。
    思わぬ出来事で住んでいた土地から遠く離れた土地まで来てしまったルドルフ。
    孤独と裏切りを味わい、すっかり心が荒んでしまった博学のイッパイアッテナ。
    2匹は出会って、変わっていきます。
    一方は知識を付け勇敢に、一方はぶっきらぼうだけど優しく。
    勇気と友情が満載の物語。

  •  斉藤洋による不朽の名作児童文学『ルドルフとイッパイアッテナ』は、1987年の刊行以来、累計100万部のロングセラーとなり、子どもたちに愛されてきました。
     2016年夏、超大型フル3DCGアニメーション映画となって公開されます。
    http://www.rudolf-ippaiattena.com/

     『ルドルフとイッパイアッテナ』は児童文学ですが、その深い人生哲学とユーモアは、大人が読んでも十分に楽しめます。
     映画をきっかけに原作に興味を持った人はもちろん、「ルドルフ、なつかしい!」という人も、手に取りやすい文庫版で再読してみると、新しい発見があるかもしれません。

    (内容紹介)

     この物語の作者は、黒猫のルドルフだ。
     ルドルフはリエちゃんちの飼いねこだったけど、ある日、魚屋に追われて逃げこんだ長距離トラックに乗って、遠い東京まで来てしまった。
     きょろきょろしているルドルフが出会ったのは、とてつもなく大きなトラねこ。
    「おまえ、名まえはなんていうんだ。」
    「ぼくはルドルフだ。あんたは?」
    「おれか。おれの名まえは、いっぱいあってな。」
    「えっ、『イッパイアッテナ』っていう名まえなのかい。」
     ……というわけで、「イッパイアッテナ」とよばれるようになったボスねこといっしょにノラねこ生活をはじめたルドルフ。
     イッパイアッテナは、とても教養のあるねこで、なんと人間の字が読めるのだ。ルドルフはイッパイアッテナから文字を習いはじめる。
     あるとき、ひょんなことからルドルフのふるさとが「岐阜」であることがわかって、家に帰る作戦を練る二匹だったが……。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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