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- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062934299
感想・レビュー・書評
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必ずしも名力士列伝ではない。ただ横綱の責任を背負うという稀有な経験をした(している)力士たちの述懐からは、その地位の重さと苦しさが、共通して伝わってくる。引退の解放感で2日間眠ったという証言は特に印象的。また騒動が理由で引退を余儀なくされた2人の横綱の回想からは、周囲の対応次第で違った結果もあり得たのではと、大相撲界にとって惜しい気持ちに。本書でも数人が触れているように、彼らも人間だしそれぞれのタイプがあり、そこは尊重しなければならない。国技の大看板たる横綱は、スポーツにとどまらず、社会的にも注目と尊敬を集める一種の文化遺産でもあるが、その育て方や見守り方には、定期的に見直す価値と必要があると感じた。個人的には、琴櫻の自らを「わし」と呼ぶ述懐が、朴訥とした人柄が出ていて味わい深い。
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