猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2016年7月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784062934305

作品紹介・あらすじ

「成人までに嫁がねば一族を追放する」――山に閉ざされた村にある名家・後鑑家の末娘に脅迫状が届いた。事件は、相談を受けた大東亜帝国大学探偵助手学部二年・月々の体を張った解決策で一件落着、と思われたが、ゼミ教官で女探偵の猫柳十一弦は、これから連続見立て殺人が起こると推理。猫柳は惨劇を防げるのか!?

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

コメディタッチながらも深いテーマを内包した作品で、探偵小説の業への鋭い批判が潜んでいます。物語は、名家の末娘に届いた脅迫状をきっかけに、探偵助手が体を張って事件を解決しようと奮闘する様子を描いています...

感想・レビュー・書評

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  • 女探偵・猫柳十一弦シリーズの2作品目。山間の寒村にある名家・後鑑家の四姉妹を狙う連続見立て殺人を防ぐべく、猫柳、クンクンが奮闘。
    シリアスさは無く、登場人物のキャラのせいもあってか、ゆるふわな雰囲気です。
    事件解決にかける意思が人一倍強く、犯人含め何人の犠牲も見過ごさない信念の猫柳により、大掛かりなトリックも未然に防ぎます。タイトルに〝失敗〟とあったので、猫柳が何かやらかしてしまうのではと思いながら読み進めましたが、ミステリーながら死傷者ゼロという珍しい展開、完璧なお仕事ぶりでした。



  • 第1作をとても楽しめたので、こちらもネットで購入した。
    インターネット上でざっと見る限り、肯定的に評価している感想はあまり見つけられなかった。トリックや謎解きが小ぶりであるとか、展開がご都合主義的ではないかといった意見も見受けられた。
    確かに、前作に比較すると、今回はうまく事が運びすぎているような印象もある。不可解な状況が現出し、それを解き明かしていくエクスタシーが味わえずに消化不良を感じる読者もいるのかもしれない。
    それでも、個人的には、犯人と知恵比べをしてうまく出し抜いて殺人を防げるのかどうか、わくわくして読むことができた。実際の殺人事件では、犯人はこんなトリックを仕掛けようとはせずに、もっと直接的、短絡的に行動するのではないかとも思うが、もともとこれは小説なのであるから、多少現実離れした展開も楽しんで読まなくては損、と思っているのかもしれない。
    猫柳探偵のキャラクターも好きだし、もっとシリーズが続いてくれてもいいのにと思うが、…やはりこれもコーデリア・グレイと同じく、2作でストップしてしまっているようであり、非常に残念に思う。

  • 表層的にはコメディタッチの軽いお話だけど、その裏に人の死を娯楽とする、探偵小説の業への鋭い批判(かも知れないもの)を潜めた案外と重い作品。クローズドサークルなのに、皆殺しを回避するどころが、このコだけは死ぬでしょ的なキャラまで助けたり、クローズドサークルの愛好家に喧嘩売ってるような長編も、作者は上梓してるから、事件が起こる前に解決してしまう探偵というのは確信犯なのかも知れない。やっぱり地味にはなるんだけど、色々考えさせられる。

  • 女性探偵である猫柳十一弦の事が少しだけ紹介されています
    殺人トリックが実行される前に暴くという奇想天外な展開は第一作と同じで楽しませてくれる作品です

  • 前回より恋愛風味が増した・・・?
    前回終盤に漂っていたあの感じが時々出てる感じ
    クンクンはわかっててかわしてるのか、にぶいのかと思ってたけど、ラストのやりとりをみるに分かっててかわしてるんだなぁ

    起こった事件を解決するより未然に防ぐほうが大変そう
    そして地道!
    登場人物も増えてまた楽しみなシリーズが増えました

  • 2016年12月12日読了。
    2016年127冊目。

  • 〇 概要
     大東亜帝国探偵助手学部に所属する月々守と君橋君人のもとに,前作,「猫柳十一弦の後悔」で知り合った小田切美奈からある依頼がされる。その依頼は,月々守の体を張った解決策で解決されるが,ゼミ教官で女探偵の猫柳十一弦は,これから連続見立て殺人が起こると推理する。猫柳と君橋は,惨劇をひそかに,未然に防ぐために山間の小村・稲木村に向かう。果たして,猫柳は惨劇を未然に防ぐことができるのか?

    〇 総合評価 ★★★★☆
     探偵は殺人事件が起こってから活躍する…結局,連続殺人として,何人も死んでから犯人を指摘する…という古典的な本格ミステリの探偵像に真っ向から向かい合う猫柳十一弦という探偵の存在が魅力的。殺人が起き,凄惨な死体の描写と魅力的な謎を見せてた方が,読者としては興味をもって作品を読めるので,作家としても楽そうに思う。しかし,あえて殺人が起こらないように,事前に犯人のトリックを暴こうとする猫柳の探偵スタイルは設定としては面白い。とはいえ,使えるトリックは限られてしまう。今回は,後鏡ヨシ子がたたりのような形で犯行を行い,うまくいかなければそれでよいというイメージで殺人を計画したからこそ成り立つトリックばかり。また,殺人が起こらないので,どうしても中だるみしがち。そこを,猫柳が君橋(クンクン)に好意を抱いているという設定で,二人の関係を見せることで読者の興味を引いている。結果として,あまり類がないミステリに仕上がっている。猫柳のキャラクターが非常に好みなので楽しく読むことができた。ミステリとしての完成度もそこそこ高いと思う。

    〇 サプライズ ★☆☆☆☆
     「第1条 常識人でなければならないー大団円」のオチ,月々守が本当に後鏡千莉にプロポーズをするというのは,すこしサプライズを感じたが…まぁ,予想できてしまうかな。後半の猫柳と君橋(クンクン)による捜査は,猫鏡が犯人と予想していた後鏡ヨシ子が犯人だったので,真犯人については,あまりサプライズはない。最後に,“もう一人の探偵”として,後鑑絵都が登場するところは,ややサプライズっぽいが…やはり,そこまで驚けない。まぁ,サプライズを狙った作品ではないので仕方ないかな。

    〇 熱中度 ★★★☆☆
     犯罪が起こって,探偵が真相を解明するというミステリの普通の構成ではなく,探偵役の猫柳が犯罪方法とトリックを推理し,それを探すという構成になっている。目新しいのでそこそこ楽した。作中で殺人は一回も起こらないし,中盤ややだれ気味になったが,猫柳十一弦のかわいらしいキャラクターの魅力に惹かれ,最後まで楽しめた。熱中度はそこそこかな。

    〇 キャラクター ★★★★☆
     探偵役の猫柳十一弦は,とてもかわいらしく描かれており,魅力満点。クンクンが,「後鏡千莉の赤みがかかった髪が特徴的だった」というと,「髪を染めようかな」と言ったり,探偵五箇条の「事件関係者と深い関係になってはならない」を破ってクンクンといい関係になろうと思って「新しい時代の探偵助手を目指せと云ってたじゃないですか。五箇条を一個や二個破っても…」と言って,クンクンに「だめです」と言われるところなど…かわいらしい。猫柳以外のキャラクター,クンクンやマモル,伝説の探偵助手という扇孤月といった面々がそれほど活躍しなかったのはちょっと残念でうはある。猫柳の露骨で不器用なクンクンへの愛情表現も含め,猫柳萌えを楽しむのが正しいスタイルなのだろう。

    〇 読後感 ★★★★☆
     結局,後鏡ヨシ子による殺人は全て失敗に終わる。三女の後鏡絵都が引きこもりを脱して探偵を目指すことになり,猫柳とクンクンはちょっといい雰囲気で終わる。読後感はかなりよく,読んだらさわやかな気持ちになれる。

    〇 インパクト ★☆☆☆☆
     後鏡色葉を殺害するために後鏡ヨシ子が仕掛けた小屋を崖に落とそうとするトリックはインパクトがあるが,その程度。後鏡二帆殺害のための銃とツララを使ったトリックや,後鏡絵都を殺害するための天井裏の穴を利用したトリックなどは地味。殺人すら起こらず,犯人も地味なので,インパクトはかなり希薄。犯人も地味。

    〇 希少価値 ★★☆☆☆
     これはあまり売れてなさそう…。設定は面白いけど,玄人受けしそうにないし,映像化したりしない限り,手に入りにくくなりそうな気がする。

  • 後鑑家の四姉妹の名前を繋げるといろは歌になっていたから、もしや何かの伏線か、と思っていたがそんなことは無かった。

  • 猫柳探偵がカワイイお話。
    珍しく?誰も死ななかった。

  • トリック満載、読み味爽快。女探偵・猫柳の名推理!

    「成人までに嫁がねば一族を追放する」山に閉ざされた村にある名家の末娘に脅迫状が届いた。事件は一度は解決したかに見えたが、女探偵の猫柳は、これから連続見立て殺人が起こると推理。惨劇は防げるのか!?

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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