赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.35
  • (20)
  • (52)
  • (69)
  • (19)
  • (7)
本棚登録 : 818
感想 : 66
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934435

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 四季の創った壮大な仕組みなんだろうな、と思いながら読みました。人間は人形型の端末に置き換えられ、それを外から観察してる存在がいる?この理解で合ってる?とにかく難しい。。。

  • 百年シリーズ完結篇にして、もっとも難解な一冊。
    前2冊の登場人物はでてこない。……本当か?
    カオスがいつのまにか収斂していく。観測するから世界は
    成り立つ。なら、その観測者および外界は誰が作ったのか?
    神なのか?迷子になりながら観測者の立場で読了。

  • 解説者冬木糸一氏の『何がなんだかわからないが、すげえ』に激しく同意。

    この人のサイト、気になる。。


    前作、前々作のミチルが登場しないのだが、
    人の意識がその個体にある=私たちのような状態 ではなく
    別の意識によって体が動いたり、 他の人の体に自分の意識が入っていたり、、、 というあたり、前作の女王の実験によるものだろうか。。。
    そこでかろうじて同じ世界観、という事は分かるのだが。。

    本作、コミカライズされるそうである。
    という事は咀嚼しきれたのか、作画担当者。。凄い。。

    ミチルの短い単語の羅列も難解だったが、理論詰で説明されても難しい。作者、凄いなぁ。。

    冬木氏曰く、『折にふれて読み返しているうちに、意味が分るとはとても言えないが、その内容が実に馴染むようになってきた。端的に言えば、とても心地よい作品だ。』との事。『凡人の身としては、振り落とされないように必死にしがみついていく』そうで、
    再読する機会があれば、積極的にいこうと思う。。

    Wシリーズも読んでみようか。。。

  • 非常に難解。視点が飛躍し、場面も目まぐるしく移り変わるのでストーリーの説明、要約が不可能。

    百年シリーズだが、どうやらミチルは登場せず、ロイディは犬となっている。意味がわからない。青目黒髪の登場人物は真賀田四季だろうが、他は?
    マガタが作ったバーチャル世界なのだろうか?ウォーカロンの普及具合から見ても少なくともWシリーズよりも前の時間軸だと思われる。

  • 一気に話が飛んだ気がして、ミチルとロイデイは…?一応犬の名前でロイデイが出てきたけれど…
    謎が多かった。
    百年シリーズはこれで終わりなんだよな…


  • 百年シリーズ3弾。が、時代も含め直接的なつながりが不明瞭なふわっとした感じの小説。時代医者篠芝、小説家鮭川、喋れない謎めいた美女赤目姫、マタイ、緑目王子、その父、シンディなど次々と意識が同調し追体験していく。人間とは的な話。人間は端末であり思考は信号、そんな解釈も。「貴方は誰ですか?」「そうね、私は、貴女以外の者です。でも、それも正確ではない。私は、貴女でもあるかもしれない。私は、この世界かもしれない」。。「人形劇は、まだ続いている」

  • 嫌いじゃない。でもさっぱり分からない!
    そもそも、気づけば読むのに1年弱かかってた…から、前半の内容をあんまり覚えてないまま読了…。
    いつかもう一度ちゃんと読む。そのときは100年シリーズ最初から読み返したいな。

    あと、Gシリーズ、Xシリーズどちらも途中で止まったままなので、やっぱり読みたい!そんでウォーカロンがいる世界らしいWシリーズ読みたい!!解説の人ありがとう!!

  • SFなのか・・・とにかく難解.神秘的でもある.

  • ★3.5
    百年シリーズの3作目でシリーズ最終作。前作までのミチルとロイディは登場しないものの、人間と人形、肉体と意識、曼荼羅等、シリーズを匂わせるモチーフがちらほらと。そして、読み進めるほどに難解さが増し、物語の中だけでなく自分自身の存在と取り巻く環境までもが、朧げで不確かなものに思えてくる。が、そんな感覚に襲われながらも、心地好さを感じさせる不思議。一読しただけではまるで理解が出来ないけれど、繰り返し読むことで味が出てくるスルメ本な気がする。何はともあれ、ウォーカロンが登場するWシリーズを読まなくては!

  • 百年シリーズ完結編。視点がぐるぐると入れ替わり、空間を飛び、時空を渡る。寿命や人間と人形の違いに言及しつつも、存在について考えることになる。自分がここにいると言えるのは何故か。何をもって自分とするのか、個人の特定とは。難しい。誰もが誰でもあり、誰でもない。
    そんな世界の中で、瞳の色だけが当人たらしめる様な描写が面白い。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森博嗣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×