風の靴 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 43
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934473

作品紹介・あらすじ

中学受験に失敗し、優秀な兄と比較されることにもうんざりしていた海生のもとに、祖父の急死の知らせが入る。ヨットの楽しさを教えてくれたおじいちゃんはもういない。サイアクの気分の夏休み、海生は親友の田明と家出を決意する。おじいちゃんの形見のディンギーに乗って。第57回産経児童出版文化賞大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • いつぶりの再読かなと思ったらなんと9年ぶり!

    2009年の感想

    http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/20090716

    文庫本で購入してからずっと読み返したいと思っていたけれど、やっと手に取ることができました。
    きっかけは長女に夏の読書感想文の宿題の本におすすめしたこと。
    なんと海生と長女が同い年になってる・・・月日の流れに驚きました。
    完成した読書感想文を後で読ませてもらいましたが、長女の心にも深く響いたみたい。
    これから親子で何度も再読する本になりそうです。

    やっぱり大好きな物語でした。
    海生と田明の友情はもちろん素敵でしたが、海生の両親(特に母親)の気持ちを想像したり、海生の兄や風間について考えながら読んでいました。

    そして今回は『オデュッセイア』の物語がすごく印象に残りました。
    信頼できる大切な人(家族や友人など)がいるってとても幸せなことだと感じました。

    ランサムを手に取ったきっかけは『風の靴』だったのも思い出しました。
    まだシリーズ少しで中断しているけれど『海へ出るつもりじゃなかった』は読みました。
    ランサムシリーズいつか読破したいなあ・・・
    最近色々あってなかなか読書が進まないけれど、読みたい本がたくさんあるのは楽しみ♪
    焦らず少しずつ味わって読んでいきたいと思います。

  • ヨットに乗って家出をするだけあって、ヨットの事がよく出てくる。
    用語についての解説は出てるけど頭に入ってこなくて、そのたび解説を探さなくてはならなくて、読み疲れしてしまった。
    事件にも事故にも、巻き込まれることなく、すべてがすんなりと進んでいく。
    さらりと読めてしまうかわりに、心の中もさらりと流れてしまって、あまり残るものがなかった。
    ただ、どの場面も幻想的だったり、綺麗な風景だったりが、浮かび上がってくるような作品だったので、アニメ映画にしたら、いい感じになりそう。

  • 真夏の湘南の、きらめくような夏の日を描いた感動作

    「もう決めた。家出する」。中学受験に失敗し憂鬱な日々を送る海生は、祖父の急死をきっかけに、親友と海に出た。大好きだったおじいちゃんのヨットに乗って。少年の成長を描く産経児童出版文化賞大賞受賞作!

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著者プロフィール

広島出身。被爆2世。
デビュー作『かはたれ』(福音館書店)で児童文芸新人賞、日本児童文学者協会新人賞、産経児童出版文化賞受賞。その後『彼岸花はきつねのかんざし』(学習研究社)で日本児童文芸家協会賞受賞。『風の靴』(講談社)で産経児童出版文化賞大賞受賞。『光のうつしえ』(講談社)で小学館児童出版文化賞、福田清人賞受賞。『あひるの手紙』(佼成出版社)で日本児童文学者協会賞受賞。ほかの著書に『引き出しの中の家』(ポプラ社)、『月白青船山』(岩波書店)、『八月の光 失われた声に耳をすませて』(小学館)などがある。
近年では、『光のうつしえ』が英訳刊行され、アメリカでベストブックス2021に選定されるなど、海外での評価も高まっている。

「2023年 『かげふみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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