地図のない場所で眠りたい (講談社文庫)

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  • 講談社 (2016年10月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784062934633

作品紹介・あらすじ

探検部を卒業し、今を時めく人気ノンフィクション作家となった高野秀行と角幡唯介。未知の世界への憧れを原動力とする点は共通するが、テーマの選び方やアプローチの仕方は大きく異なる。高野は混沌とした人の渦へ頭からダイブし、角幡は人跡未踏の地をストイックに攻める。夢追い人二人の、仕事の流儀!


☆世界中の超秘境を行く! 高野秀行&角幡唯介の足跡

グリーンランド探検(角幡・2014~15年)

北極圏1600km探検(角幡・2011年)

カナダ・ケント半島天測放浪(角幡・2012~13年)

アマゾン川全流遡行(高野・1990年)

太平洋マグロ船同行取材(角幡・2014年)

ニューギニア・トリコーラ山北壁初登攀(角幡・2001年)

雲南省独龍江旅行(角幡・1999年)

ミャンマー・ケシ栽培(高野・1995~96年)

西南シルクロード探査(高野・2002年)

ヤル・ツアンポー峡谷探検(角幡・2002~03年・2009年)

ブータン雪男調査(高野・2010年)

ヒマラヤ雪男捜索(角幡・2008年)

トルコ・シャナワール調査(高野・2006年)

ソマリランド取材(高野・2009~14年)

コンゴ・モケーレ・ムベンベ探査(高野・1988年)

みんなの感想まとめ

未知の世界への探求心と強い行動力が魅力の本書は、著者たちの冒険を通じて人間の可能性を考えさせられる内容です。高野秀行と角幡唯介の異なるアプローチが描かれ、彼らの探検の背後にある思考や価値観が浮き彫りに...

感想・レビュー・書評

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  • 高野秀行(1966年~)氏は、東京都生まれ、早大第一文学部卒。大学在学中に『幻の怪獣・ムベンベを追え』(1989年)で作家デビュー。代表作は、『ビルマ・アヘン王国潜入記』(1998年)、『西南シルクロードは密林に消える』(2003年)、『謎の独立国家ソマリランド』(2013年/講談社ノンフィクション賞)。植村直己冒険賞受賞(2024年/探検家・山田高司と共同)。
    角幡唯介(1976年~)氏は、北海道生まれ、早大政経学部卒。代表作は、『空白の五マイル』(2010年/開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞)、『アグルーカの行方』(2012年/講談社ノンフィクション賞)、『極夜行』(2018年/本屋大賞ノンフィクション賞、大佛次郎賞)。
    本書は、ともに早大探検家出身(10歳差あるので大学時代に一緒に活動はしていない)の高野氏と角幡氏の対談で、2014年に出版、2016年に文庫化されたもの。上記の通り、2013年に講談社ノンフィクション賞を共同で受賞した後のタイミングに当たる。
    私はノンフィクション物が好きで、高野氏の『アヘン王国』や『ソマリランド』、角幡氏の『空白の五マイル』や『アグルーカ』も読んでいる。一方で、対談本については、一人の作家の書き下ろしと比べて、焦点がボケたり、当たり障りのない内容となっていることが少なくなく、基本的には好まないのだが、この二人の対談がつまらないはずはないと思い、読んでみた。
    目次(対談のテーマ)は、第1章:僕たちが探検家になるまで 第2章:早稲田大学探検部 第3章:作家として生きること 第4章:作品を語る 第5章:探検の現場 第6章:探検ノンフィクションとは何か で、まさに、探検をすることとそれを書くことについて、縦横無尽の議論が為されている。
    私は、両氏の作品や、作品のあとがき等で書かれているポリシー的なものも認識しているので(角幡氏についてはエッセイや冒険論も読んだ)、大きな驚きはなかったのだが、同じ探検部出身で、同じ探検家(冒険家)+ノンフィクションライターと呼ばれるにもかかわらず、(誤解を恐れずにシンプルに言うと)感覚派の高野氏・理論派の角幡氏、人が好きな高野氏・自然が好きな角幡氏、動の高野氏・静の角幡氏。。。と、両氏は意外なほど対照的な印象が強く、その点は興味深かった。
    また、二人が探検部の先輩後輩であることから、両氏の心理的距離が一般の対談よりも近く(年長の高野氏のさりげない気配りも感じる)、その点も本書を面白くしていると感じた。
    両氏の作品を読む人ならもちろん、冒険+ノンフィクション好きなら十分に楽しめる一冊と思う。
    (2024年7月了)

  • 早稲田大探検部恐るべし。本書を読んでノンフィクション作家や冒険家に憧れるというような事はないが、ある意味の「強い人間」とはこういう事なのではないかと思わされる。2人の著作を中心にノンフィクション作品を通して価値観を揺るがされたいと感じた。

  • その飽くなき好奇心と行動力は、別のDNAを持つ生物としか思えない。
    自分はせいぜい彼らの書いた本を読むことを楽しむしかできない。

  • 高野さんと角幡さんの対談。

    辺境への思いのほかに、文章について思ってることなんかが多く語られている

  • 大好きな著者さんどうしの対談なので、ゆっくり味わって読もうと思ったのに、面白いので、ついつい一気読みしてしまった。
    クスッと笑えるところあり、名フレーズありで、またまたお二人の著作を読みたくなってしまう。
    印象的だったのは、二人の共通点。
    後先考えずに行動して、緻密に文章を組み立てるところ。
    何をしたかより、どう文章化しているかで勝負したいところ。
    既存のジャーナリズムに限界を感じているところ。
    自分が読んで感じていたことは、あながち外れてもいないなぁとと思った。
    あと、高野さんが子どもの頃に好きだった本が、私の好きだった本と同じで嬉しかった。『ドリトル先生』のシリーズは、冒険・探検好きの入り口として、案外、王道なのかもしれない。

  • 探検部出身の作家二人が語る、仕事の流儀! 

    探検部卒の人気ノンフィクション作家、高野秀行と角幡唯介。未知の世界への憧れを原動力に、高野は混沌とした人の渦へ頭からダイブし、角幡は人跡未踏の地をストイックに攻める。夢追い人二人の、仕事の流儀!

  • ノンフィクションを書く二人の作家の対談本。ノンフィクション作家の苦労や「あるある」が語られる。

    ノンフィクションとニュース、ジャーナリズムの類似点、相違点が語られるところがとても印象に残った。
    どちらも事象を観察して出来るだけありのまま伝えるが、やはりそこにはストーリーや所謂「盛り場」が必要で、嘘にならないように、一方で面白くなるように書くことが求められる。綱渡りのような危うさがある。
    ノンフィクションはあることが起きるまでの変化を描くことが出来るが、ニュースは起きないと描けない(まだ起きていないことはニュースとしての価値がない)

    物書きのマネタイズについて触れられていたり、色んな悲哀を感じられる本。

  • □選定理由
    ・著者2人とも、旅本でお目にかかった事があり面白そうだと感じた為

    □感想
    ・旅に出ると、計画倒れになったり、想定外が起こるので、その場の成り行きに任せて楽しむこと、心のゆとりを持つこと、が大事だなと。

  • 最近ハマってる植村直己冒険記の読書歴からオススメされて読了。

    早稲田大探検部の先輩と後輩の対談。10年年が離れているらしいけど、探検部の価値観(世間との距離、就職したら敗けみたいな)が共通するからか上手く話が噛み合って面白い。途中何度も笑ってしまった。自分はどちらに近いだろうと思いながら読んだけど、最後まで分からなかった。

    探検と冒険の違い。探検は土地の物語。冒険は人の物語。

    2人とも「書く」ということに強いこだわりを持っていることは、失礼ながら意外だった。ノンフィクションもの全般に言えるかもしれない。書くことでしか得られないスッとした感じがある、と探検家のような様々な風土、思い、景色を見てきた人が言っているのも興味がある。

    次に各著作何を読もうか迷う。
    高野:ムベンベ、ソマリランド、語学
    角幡:空白の5マイル(再読)、アグルーカ

    2025.2.2

  • 書くことへのこだわり。冒険と探検の違い。対象の選び方、進め方の違い。などなど。

  • 早稲田大学探検部OBでノンフィクション作家という共通項を持つ2人の対談。
    お互いの著書についての話が多い印象だったが、なかなか興味深かった。

  • どちらも名前は知っていたけれど、著作をきちんと読んだことはまだなかったけれど、どんなことを思って冒険、探検に行くのか、ということを垣間見ることができてよかった。

    お互いの著作の話や、2人がおすすめする本などもたくさん紹介されていたので気になるものを読もうと思う。

    気になったら、誰も行っていないからこそ行ってみる。
    スマホ一つで調べられて、いろんな人の評価やレビューが見られる現代に、あえて人が行かないところに行く。すごいことだな。

  • 2022/06/30

  • 探検部なるものが存在することをはじめて知った。早稲田大学探検部の先輩後輩の2人による対談エッセイ。作家を多く輩出する探検部が、変人の巣窟(いい意味で!)であることがよくわかった。

    高野秀行さんが「俺が話が合う人って、いまだに宮田珠己さんと内澤旬子さんのふたりしかいないんだ。」と書いていて、へーと思った。3名とも好きだし、作者名で買うことが多い。特に意識してはいなかったけれど、文章で読ませるノンフィクションという同じジャンルの人たちなのかと納得した。

    探検の背景を知ると、その話も読みたくなる。紹介されている本をメモした。

  • 対談で本の紹介してる。

  • <目次>
    第1章  僕たちが探検家になるまで
    第2章  早稲田大学探検部
    第3章  作家として生きること
    第4章  作品を語る
    第5章  探検の現場
    第6章  探検のフィクションとは何か

    <内容>
    名前を知っている「探検家」二人の対談集。そのレベルで借りたのだが、意外と奥が深かった。二人とも早稲田大学探検部の出身。そして、このサークルは一癖も二癖もある連中の巣窟。そこの企画書などを書くことで文章力が磨かれるようだ。この本は、探検の話よりもノンフィクションの書き方、題材の選び方、文章の書き方、売り込み方まで書かれた、文筆業(作家を除く)の指南書となっている。「へえ」の連続だった。

  • むちゃくちゃいい
    紹介してる探検本がまたよい

  • 探検部的に大きな活動をしている二人の対談集。
    両者ともにそれぞれが持っている文筆家としての思い・苦労・葛藤、なるほどと思いました。旅と冒険だけじゃない、記録の整理は重要、書籍化して収入を得ることも無視できないし、すべてトータルで一活動と考えていることを本書を読んで知って、そこのこだわり、何となくわかるなあと思いました。

    両者とも代表作を読んだことが無かったので読了後、さっそくAMAZONで各々の代表作を購入!本書で紹介されていた本も面白そうでいずれ購入して読んでみようかと思っています。

  • f.2022/11/10
    P.2020/2/24

  • 探検部の懲りない面々的な話がおもしろい。マツドドンを探そうとする後輩と高野さんの言い合いや、離島のサバイバル合宿で小便をろ過して飲もうとしたら、殆どろ過されてなくてウェーって吐き出した、とか声出して笑った。2999mの山にセメント盛って3000mにする「剣岳3000メートル化計画」を却下した部会の議事録があれば読んでみたいし、探検部の部室にファイリングされているという過去の計画書はおもしろそうだ。探検部はネタの宝庫っぽい。ちょっと前に東京藝大学生の生態を描いた本が話題になったけど、あれの探検部版を本にしたらおもしろいのではないか。

    作家として、探検家として文章を書く話もどれも興味深い。それぞれが書いた本の裏話もおもしろかった。高野さんがライターである奥さんと文章をチェックし合ってるのはケンカの元になりそうで怖い。また、高野さんによる角幡評がすごく的確だと思った。角幡本で、過去に起こった他人の困難な冒険が自分の冒険と共に書かれる効果は、全くその通りだと思う。

    二人は世間的には似た者同士と思われていると思うけど、この本を読んで、似ている部分もあるし異なる部分もあるので一概には言えないな、と当たり前の感想を持った。似た部分で言うと、二人ともサブカルチャーの精神があると思う。高野さんは学術的な成果に対する、角幡さんは登山・探検の成果に対するサブカルチャー。

    印象的な文章だったので以下抜粋
    高野:日本人より外国人のほうが話せばわかるということもわかった。日本人はルールが先にあるから、話して解決することがなかなかない。

    ところで、「ネットと愛国」も読んだし、角幡さんの作品も好きだ、ということは読者としてひとこと言っておきたい。

    文中で紹介されている本が興味深いものばかりなので、いずれ読んでみたい。以下に抜粋。

    ・ロスト・シティZ
    ・微生物ハンター・深海を行く
    ・奇跡の生還へ導く人
    ・狼の群れと暮らした男
    ・アグルーカの行方
    ・ピダハン
    ・世界最悪の旅
    ・木村政彦はなせ力道山を殺さなかったのか

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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