皿の中に、イタリア (講談社文庫)

  • 講談社 (2016年10月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062935050

作品紹介・あらすじ

青空市場で魚を売るカラブリア出身の強面三兄弟。リグリアのワイン工場の社長と“山のイカ”。サルディーニャ島出身の女性の手料理は羊のチーズとトマトソースの味。イタリア在住30余年の著者が出会った人々と食……そこから立ちのぼる“人生と心模様”を鮮やかに描く至宝のエッセイ集。『ジーノの家』で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を同時受賞した著者の温かな眼差しがとらえた「食べることは、生きること」。

みんなの感想まとめ

食を通じて人々の心模様や文化を深く描いた作品は、著者の温かな視点が光ります。カラブリアの三兄弟やサルディーニャ島の女性など、さまざまな人々との出会いが、一般家庭の味や生活の豊かさを感じさせてくれます。...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館本  ★4.5

    毎週金曜日にカラブリアの三兄弟から新鮮な魚介類を買って、声をかけて来れそうな人にお料理を振る舞う

    イタリアのおしゃれな食だけでなく、一般家庭の味や料理で人と繋がっていく内田洋子さんの生活が垣間見れます

    船での6年間の生活も興味があるし、サルデーニャ島の暮らしも読みたい!

    内田洋子さんの人生ってすごいと思う
    そして、本を読むことで内田洋子さんの体験を少しでも感じられて幸せ!

  • この人物とあの人物とでは、同じイタリア人であっても、生涯お互いに触れ合うことはないのだろうと思うほど、内田洋子さんが知り合う人達の振れ幅が凄い。

    この中に出てくるドイツ人夫婦はちょっとなぁ…。

    あと、本文読んでいると、みんな飲酒運転してるようだけど、イタリアってOKなの?
    怖いわ。

    エッセイなんだが、小説のよう。
    ちょっと違う意味でお腹いっぱい。
    後半は少し飛ばし読み。

  • エッセイの枠を越えて文化や生き方、食への価値観に触れることができます。教えるとか生き方・考え方を変えようだとかいうことは全くなく、ただただ内田さんの食と暮らしがありました。なぜそれに惹かれるのか、「本当の豊かさ」とは何かに近づいている気がします。
    それにしても、金曜日の市場の魚の生々しさ、台所の飾らなさ、かぶりつくチーズの新鮮さ…美味しいものを知っている人たち…本当に美味しそうです。
    その場その場で得る仲間と囲む食のごちそうと会話と「生きてる」ことを噛みしめ味わうような作品です。

  • 読んでいて食べたくなるものが多くて、著者の仕事である「食材の卸業者」に興味を持ったし、そのお仕事に感動した

  • 内田洋子さんのエッセイはどれも外れがないのだけれど、これもよかった。1篇18ページほどのエッセイに含まれるものの多さと深さにクラクラする。

    イタリアといえば食。でも観光客として美味しい美味しいと食べる料理とは全然ちがう世界が広がる。
    食べることは生きること。何も喉を通らない日もある。食べられないこともまた、食べること。という作者のあとがきを噛みしめる。

  • 弾丸出張でしか訪れたことのないイタリアだが、食事はやはり他国と比べても美味だった。華やかなイタリア料理ではなく、第一次産業を中心に町内のバール、一般宅の家庭料理など、飾り気のないイタリアの食事情を切り取ったルポタージュで、著者の内田さんの求心力やイタリア人の裏表のなさに感心しながら読めた。多少小腹を空かせながら読むと尚更楽しめる(むしろそれがスタンダード?)「船乗りの知恵」は衝撃的だったが「母の味」「八月の約束」「上司が辞職した理由」「計り知れない味」がお気に入り。ところで表紙の三人はやはりあの三兄弟…?

  • 雑誌で紹介されていて読んだ一冊。
食を通してイタリアの姿を見せてくれるエッセイだが、私達の想像する「美味しいもを愛する陽気なイタリア人」ではなく、偏屈だったり、貧しかったりと様々な姿が描かれており「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に通じるものを感じた。
    (ただ登場するドイツ人はめちゃくちゃ倹約家でイメージ通り。笑)
    
著者についてはあまり描かれないが、どんな魚も出際よく料理したかと思えば帆船を買って6年間海上暮らしをしたり、付き合う人の振れ幅も広く、とても魅力的に感じた。

    ちなみに虫入り羊乳チーズは怖くて食べられないな…

  • それぞれの土地の、千差万別な食…から見える生き方
    について、著者を通じてこんなに深く知ってしまうことに、少しの背徳感さえある。

  • 料理がどれも美味しそう。
    オリーブオイルにまったくこだわりがないんだけど、産地によって全然味わいが違うなら食べてみたいな。
    美味しいオリーブオイルをつけたパン好き。

    フランクでとっつきやすい人も、自分を着飾る高飛車な人も色々。
    当たり前のことなんだけど、「イタリア人だからこういう傾向がある」みたいな固定概念は無意味だなと改めてわかった。
    ただ、楽観的な人は日本に比べて多い気がする。
    ひとつだけ言えるのは、太りすぎはよくない。
    適度に気にして、楽しい食事を繰り返していきたいな。

  • 食を通した人間観察ということで著者さんの本領発揮と言ったところ。食べ物だけじゃなくて人柄や周囲の雰囲気まで味わえるおいしいエッセイだった。
    「魚が駄目なら」に出てくるパン・フラッタウは一度食べてみたい…なんて美味しそうなんだ…

    結局カラブリアの魚屋との話が宙ぶらりんのまま終わってしまうけど、よく考えたらエッセイなんだから人とのつながりにちゃんとオチがつく方が変なんだろう。まだ交流は続いていると思いたい。

  • 文字だけなのにヨダレが出そうな文脈。
    この本で改めて感じたのは

    食事には5W1Hはかなり重要。
    かなり、重要。

  • みんなの感想にあるようにお腹がすいてくる一冊、味付けはオリーブオイルにニンニクに塩コショウ、パンとチーズ、そしてワインも欲しくなります。
    本の食事を日々真似したいけど、食材は鮮度が命だから難しそう、でも毎日忙しいながら食事の時間をもっと大事にしなきゃと思いました。

  • 個性的なイタリアの人たちとその人たちにまつわる様々な料理。これまでのイタリアのイメージとは違ったイタリアの魅力を感じられる一冊。ますますイタリアに興味がでてきた。

  • 食だけでなく、イタリアの色々が垣間見えるエッセイ。それにしても魚とトマトが食べたくなった。それにワイン。

  • 食べることは生きること。
    嬉しくても悲しくても。
    食べられないこともまた、食べることなのだ。
    カラブリアの魚屋三兄弟との絡みが絶妙。
    あとね、解説(福原義春:資生堂名誉会長)が凄く良いです。ただ者じゃないです。

  • 著者の内田洋子は、1959年神戸に生まれ、東京外語大イタリア語学科を卒業後、30年来イタリアに在住するジャーナリスト、エッセイストで、『ジーノの家』(2011年)で日本エッセイスト・クラブ賞と講談社エッセイ賞をダブル受賞している。
    これまで発表された多数のエッセイは、いずれもまず単行本で出版され、後に文庫化されているが、本作品は『ジーノの家』、『ミラノの太陽、シチリアの月』、『カテリーナの旅支度』に次ぐ文庫化4作目。
    収められた20篇はいずれも、文庫となった前3作同様、著者を取り巻く友人・知人(更に、友人・知人を介した初対面の人びとも多数出てくる)との交流や会話を材料にした日常の一こまを描いたものであるが、本書では、作品名の通り、「食」が切り口・スパイスとなっており、そのスパイスがまたイタリアならではの強烈な魅力で、1篇を読み切った傍からその料理や食材を食べたくなってしまうのである。薄切りのロブスター、炒めたイイダコ、鰯のフライ、シラスとパセリのかき揚げと白ワイン、イカとトマト煮のパニーニ、等々。
    著者の数々の優れたエッセイ集は、その類稀なフットワーク、人への興味、誠実さ、感受性、面倒見の良さ、柔軟性、忍耐強さがあってのものであることは言うまでもないが、本作品は、著者のイタリアの食への理解と思いの強さ(著者は自ら、魚市場で仕入れた魚で次々とイタリア料理を作るのである。。。)が加わってこそ、描き得たものであろう。
    著者があとがきで、「食べて、暮らす。日常の断片を、パンのかけらや肉片、野菜の切り口に見る。何よりのごちそうは、かみ応えのある仲間なのだ」と語る、相変わらずの魅力的なエッセイ集である。
    (2016年10月了)

  • メキシコ旅行に行った余韻で、海外の国に興味が高まってた時。パン屋さんの併設カフェのカウンター席に内田洋子さんの本が置いてあった。
    読んだらパン屋さんに置いてあったのも納得、たくさんパンやフォカッチャが出てくる。それだけではない一人一人の生き方が見えて、解説のとおり、日本にいながらこの本を通してイタリアのある人たちの生き方を感じられるのは幸せだった。

  • なぜか、比べてしまっている。
    双方にとっては、失礼なことと思うが、
    須賀敦子さんと内田洋子さん。
    お二方が生まれた土地は近く、共にイタリアに強く憧れ、一人は短い夫との結婚生活を送った年月を含む年、もう一人は40年近く。

    「金曜日は、魚」
    夫と共に、まるで愛を語らうようにページをめくる。夫婦で夢中になり読んだウンベルト・サバの生まれた土地、トリエステをまるで愛おしい子を思う、須賀敦子さんと、
    貧しい南イタリア、シチリアに近いカラブリアに興味を持つ内田洋子さん、
    二人は、土地に執着しているように見え、土地ではなく、その土地の気候に順応し、生きていく術を得た人々への興味、共感が描かれている。
     わ

  • 大学生の頃から約30年にわたり、イタリアに居住している著者による、イタリアでの食を通じた人々との出会いを、ちょっと小説風に?描いた作品。

    ガイドブックなどでは決して紹介されることのない地方のレストランや田舎の家庭料理などが、鮮やかな描写で表現され、自分自身この手の本を読んだのは初めてだったこともあり、とても新鮮だった。

    また、イタリア人というと、私の勝手なイメージでは、陽気で明るい性格と捉えていたが、本書に出てくるイタリア人は、どこか気難しい変わり者が多く、これまた、イタリアの意外な一面を知ることとなった。

    食についても、日本と同様に、いやそれ以上に魚を食材として頻繁に使うことにも驚いた。
    私が知っているイタリアの魚料理といえばカルパッチョくらいだが、実に多彩な方法で魚を楽しんでいる。

    内容的には何気ない日常の瞬間をスケッチしたものだが、なぜか不思議な新鮮な風が心を吹き抜けていった。

  • 海外×食、という何とも私得なテーマで、読むタイミングを本棚で温めていた一冊。
    ひとつひとつのエッセイに出てくる料理や食材はどれも瑞々しくて、食べたことがないものも全部美味しそう。ただ、エッセイ自体の内容は似たようなものが多いので続けて読んでいると少し飽きがきてしまうかも。

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内田洋子の作品

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