へうげもの 十一服 (講談社文庫)

  • 講談社 (2016年10月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062935128

作品紹介・あらすじ

天下分け目の関ヶ原、最終決戦迫る。己が臓で煮え返る熱き白汐を放ちたい。不安と恍惚でたぎり立つリビドーと必死に闘う家康。決死のへうげ戦法で武功に疾る織部。絶望のただ中で数奇に目覚める石田三成。男たちの激しい業が生死の狭間で爆発。週刊「モーニング」連載中の大河漫画、大混戦文庫版第11弾。

感想・レビュー・書評

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  • 石田正澄が落城する佐和山城を淡々と清める様子に、一読目は唖然とした。
    何度か読み返し、利休が以前、常に家を清めておくことの肝要さを説いていたこと思い出した。本作で利休処刑を秀吉に促し、わび数奇を解さない三成の兄がその教えをなんと落城する城で実践しているというのは皮肉なことだ。
    城に踏み込んだ利休弟子の数奇大名たちのうち幾人が城が清められていることに気が付くだろうか。いや、気が付くほどの真の数奇者がいるだろうか。
    正澄の最後の清々しい顔に胸が熱くなった。

    本作での三成は不憫すぎる。
    朝鮮出兵も利休処刑さらに山上宗二処刑もどれも秀吉が決断し、三成は実務をこなしただけなのに全て三成が元凶と細川始め武将たちに恨まれている。

    私がどうしても納得できなかったのは、宗二の子道七がおそらく三成の耳と鼻を削ぎに現れたことだ。史実で三成の首は耳と鼻が削がれていたのなら納得するのだが、調べたがそれらしい記述にたどり着けなかった。
    因果応報や傲慢者の末路といった単純なものではあるまいし、作者はなぜあえてこのシーンを描いたのだろうか。

    数奇とひょうげを解さんと苦しみ末期に解した三成と、数奇は利用できる手段であり解するつもりは無い家康。家康の治世で古田織部はどうなるのか。

  • 石田三成は立派だった。本作で好感度が爆上がった理由は数あれど、数寄が「わからない」という設定が作者を加速させたであろうことは想像に難くない。
    なぜならば、本作における古田織部の流石と言われる数々の「数寄」はどう見てもセンスがない。すごくないものを本作ではがんばってすごいものにしていると言わざるを得ない。
    つまり、古田織部の数寄を「わからない」石田は作者の一部を投影していたのではないか。
    京都のいやらしい公家文化にどっぷりとハマれた古田に、作者の無意識のアンチテーゼが三成を通して行われたのではなかったか。
    妥当性は乏しいかもしれないが、読了後にそんなことを思い浮かべてしまった。

  • 2016-10-20

  • 天下分け目の関ヶ原、男たちの業が生死の狭間で爆発! 

    天下分け目の関ヶ原、最終決戦迫る。不安と恍惚でたぎり立つリビドーと、必死に闘う家康。決死のへうげ戦法で武功に疾る織部。絶望の只中で数奇に目覚める石田三成。男たちの業炸裂。大混戦文庫版第11弾。

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著者プロフィール

1968年、新潟市生まれ。大学在学中、「ちばてつや賞」に『大正野郎』で入賞。同作品でコミックモーニング(当時)よりデビュー。『デカスロン』『度胸星』『ジャイアント』など、斬新な着想、大胆な描写で、一歩先ゆく野心作を続々発表。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作『へうげもの』では、実在の武将茶人・古田織部の生涯を描き、「日本人」の価値観を深く掘り下げる。そして興味の対象は「文化」から「文明」へ、五百年前から五百年後へ。『望郷太郎』のはてしない旅が始まった。

「2023年 『望郷太郎(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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