女神の骨格 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935326

作品紹介・あらすじ

古い洋館で火災が発生。鎮火した現場から、奇妙な隠し部屋と白骨遺体が発見されるも、頭部と胴体は別々の人骨だった。事件の真相は。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりのミステリージャンルで読み方を忘れて時間がかかってしまいました。シリーズ中で特別印象深い作品というわけではありませんが、このシリーズのキャラクターは好きです。叙述トリックでモヤモヤして読み返してみましたが、ギリギリセーフな感じの文章もあったかなと思う。まあまあヒント的なものも散りばめてあるし、エンタメとして好きです。ゆっくりだけれどシリーズは読んでいこうと思う。

  • 前半から中盤にかけては頭部とそれ以外の骨が別人の白骨自体や連続殺人などインパクトのある展開で進んでいくが、意外とあっさりな印象。翻って後半は靖江の告白が淡々と続くのだがこってり濃厚な味わいで驚愕な真相に一気に引き込まれた。
    ミステリー要素の強いシリーズなのは良いんだけどやっぱり解き明かすのは鷹野なので塔子の色がどうしても薄くなってしまう。犯人等の内面をとてもよく理解しようとする塔子の姿勢は素晴らしいと思うのだけど主人公としては、、、
    それと門脇たちとの毎回の情報交換の会が事件解決に直接繋がったことがないのは残念。個人的には読者が事件を整理するためにこういう会を取り入れてるのだなと勝手に思っている。
    最後の一文が次の作品の前振りなような気がする。

  • シリーズ6作目。
    古い洋館の火災現場から出て来たのは、隠し部屋と頭が男性、体が女性と言う奇妙な白骨死体だった。
    古いもので、住人も行方も分からないことから、なかなか身元が判明しない。
    そんな事件に挑む塔子達、十一係。
    シリーズも重ねて、チームワークも良くなり、事件に派手さがない分、塔子の捜査能力のテストと言う名目で、事件の真実に着々と迫る様子を上手く描いていると感じた。
    これまでの作品と違い、一つの事件を丁寧に描いているので失速感は否めないが、シリーズの途中でこういう作品を挟むのもありかも。
    個人的には、鷹野を主人公にした別シリーズを買ってしまったので、いつ塔子が独り立ちをするのか、とても気になるところ・・・

  • 前作同様に 最後にどんでん返し。
    途中で あれ?と思った正体はこれかー?と思った。
    最後の方で 鷹野主任がまさかの誕生日プレゼントを渡すシーン。とーとつだなぁ 笑。なぜか 恋愛がらみになるシリーズ多いけど それって必要?っていつも思う。やんわり 憎からずってとこでよくない?と思う。このシリーズは このまま発展しなそうで良き良きと思ってたのになぁ。1番のどんでん返しかも 笑。

    • ことぶきジローさん
      シリーズ第2弾から第4弾までが面白く、第5、第6、第7弾と失速。第8弾は今のところ、持ち直した感じがしますよ。シリーズを読み始めると、面白い...
      シリーズ第2弾から第4弾までが面白く、第5、第6、第7弾と失速。第8弾は今のところ、持ち直した感じがしますよ。シリーズを読み始めると、面白い/面白くないに関わらず最後まで読みたくなります。
      2019/01/23
  • もう6作目かといった感じです。一昨年あたりからこのシリーズに手を出し始めたのでまだまだ追いつけないですが、班としてのまとまりも塔子ちゃんの成長も一歩ずつ進んでいるのがよくわかります。

    今回は今までに比べると事件の緊迫感が少ない感じがしましたが、最後のどんでん返しはこのシリーズの醍醐味だと思いました。

  • シリーズ第6段。主人公の女性刑事の成長は上手く描かれており、警察側のそれぞれの関係もいいが、事件に猟奇性は少なく、展開のスピード感もいまいち。登場人物の正体についてのヒントも十分とはいえず。

  • やっぱり、安定の殺人分析班シリーズ。
    第1作目から読んでるけど、塔子さんが着実に成長している姿が見える。
    事件の内容を遺族に説明、更に事情聴取するところまで1人でやり遂げている。しかも、ちゃんと先輩刑事の良いところを真似て、それを彼女なりにアレンジして。

    今回は、今までの作品よりかなり複雑に絡み合った内容で途中で若干、頭の中がごちゃついた(苦笑)
    真相は個人的には意外な方向に行ったなぁ、と思ったが、昨今の性に対しての問題が色々と叫ばれる中で、それを工夫して上手く作品に取り入れている辺りは作者の腕の良さを感じた。

    余談で1作目が春から始まって第6弾で翌年の2月の設定になっているが、6弾にいくまでの作品でちゃんと四季が巡って、そろそろ1年が経過するところまできた。こういう細かい設定も、何気に好きだ。あと、恒例の”門脇の仲良しクラブ”もね(笑)

  • 殺人分析班・如月塔子が活躍するシリーズ、第六弾。
    『石の繭』から始まったシリーズですが、登場人物のキャラもハッキリし、ますます面白くなって来ましたね。

    今回は、古びた洋館で発生した火災。しかし、その現場から発見されたのは、隠し部屋と多くの蒐集品、そして白骨化した遺体だった。

    更に、奇妙なことに、その白骨遺体の頭部は男性で、胴体は女性のものと判明した。一体誰が、何のために?

    やがて発生する第2、第3の殺人事件。
    果たして、塔子たちは、真相にたどり着くことができるのか...

    最後のどんでん返しは、見事です。
    各章の最初に、犯人視点のシーンがありますが、読み返すと、なるほどそう言うことか!、と納得しました。

    なお、登場人物も多く複雑ですので、人間関係や動機などは、もう少し、シンプルでも良いかも知れません。

  • シリーズ第6作。少しストーリーが、くどくなって来た。これまでの5作に比べると読み進むのに苦労した。やたらと登場人物が多い割りにストーリー展開にダイナミックさが無いのが原因だろうか。

    空き家の洋館で発生した火災を発端に奇妙な白骨死体が発見される。頭部は男性、胴体は女性の白骨死体…一体何が…殺人分析班の如月塔子が、この奇妙な難事件に挑む。

    最近、BSの有料チャンネルでシリーズの第3作がドラマ化されたようだ。確かに主人公の女子大生みたいな刑事の如月塔子はドラマ向きかも知れない。

    • ホワイトタイガーよーさん
      いつもレビュー読んでくださって ありがとうございます。
      第8弾 読んでるんですねー。
      盛り返してますか 笑?
      ことぶきジローさん的には こ...
      いつもレビュー読んでくださって ありがとうございます。
      第8弾 読んでるんですねー。
      盛り返してますか 笑?
      ことぶきジローさん的には このシリーズのどれが面白かったですか?
      2019/01/23
  • シリーズ6作目。如月さんのお誕生日付近…1年速いなぁ。ぐんぐん成長していくので良いです。
    今回の事件は劇場型じゃないけど、それにしては警察の捜査が全て後手後手でハラハラしました。毎回間に合わない。今回別件の捜査に携わってて別行動している神谷課長が重要だったのでは…手代木管理官とどちらが上なのかよくわからない、お互いに怒ったり怒られたりしている気がします。
    犯人側の人間関係はシリーズ一入り組んでいました。途中で、日記の書き手が理恵子さんに気持ち伝えるの躊躇する意味がわからない、ユミさんは妻でなくあくまでもパートナーっぽいし…日記の書き手が女性?いやでもユミさんと性別が異なっても云々とか書いてある…名前が違うけど……と思ってたのに、、鷹野主任の「前提条件が間違っている」にわたしもまんまとやられました。実行犯でない犯人も鷹野主任も頭いいな。
    「犯人の人生をバッドエンドにするためにあなたの運を使う」の話もすごかった……徳さんのこの話の時点でもう殺している。失うものはもう無いし運を使い切っても平気だろうから、ある意味で徳さんは実行犯の犯行を正当化させてしまったのかもしれない。実行犯の思考回路が煮詰まってただけで徳さんは悪くないですが。

    ……河上さんが如月さん気に入ってるのは感じていたけど、百均好きなのに如月さんに3000円くらいする猫のルーペを渡して「誕プレじゃない」とか「猫ついてるけどたまたま」とか言ってて、如月さんからも「こんな高いもの…」って言われてる鷹野主任も!?変人過ぎて解りにくいけどまさか。。トマトとミニトマトは同じ気持ちで食べるものでは?
    コーヒーの場面もちょっと河上さんと鷹野主任がピリッとしてました。如月さんは気付いてないけど。
    如月さんは明らかに鷹野主任への気持ちが指導教官以上だし(不意に電話くると私的な誘いかと勘違いしてるので)、なんだこの人たち。。事件もこの展開も気になります。(ドラマでも若干あった気がする…と思ったけど、木村文乃さんと青木崇高さんが共演されてる別のドラマだ。追記:あの役青木さんだったと思うのに、木村さんじゃないのかも。全然検索されてこないので幻覚かな?マブリーと青木さんのツーショットばかり出てきました。共演されるのね!!)
    (追記2:『サギデカ』!!木村文乃さん×青木崇高さんは幻覚じゃなかった。警察なのは木村さんだけだけど)
    鷹野主任から眼鏡ユーザーの気持ちを唐突に訊かれた早瀬係長に笑ってしまいました。

    どうでもいいけれど、古谷利明がワックスで髪を固めてるの、部分的に髪が薄いんじゃないかと思ってしまいました。この描写、必要なのかわからないのに登場する度あるので。

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著者プロフィール

1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。『石の繭』から始まる「警視庁殺人分析班」シリーズで人気を集める。その他著書に「警視庁文書捜査官」シリーズ、「特捜7」シリーズ、「重犯罪取材班・早乙女綾香」シリーズ、『深紅の断片 警防課救命チーム』『共犯レクイエム 公安外事五課』『骸の鍵』『擬態の殻 刑事・一條聡士』などがある。

「2023年 『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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