- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062935500
感想・レビュー・書評
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表題の不思議な文章に惹かれた。
わたしは椎茸だったとは思わないけれど、何だったんだろうか?
最初の短編は、最後にどんでん返しがあり面白かった。
他の、不思議ワールドには入りこめなかったためか、
頭の中が???で終わるものもあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私にも椎茸だったころの記憶が残っていればよかったのに
何かあるだろうと思うのだけれどムム残念
中島京子さんのお話は 魂を揺すぶられるというものではないけれど 面白い
肩ひじ張らずに読めて好きだ
タイトルいいなあ
五編のうち やはり「椎茸」が秀逸
≪ 偏愛も 愛のかたちね 愛おしい ≫ -
リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い、が怖かった。いわゆる奇妙な味の短編集。
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昔テレビで、気が付いた時には自分以外の周りの人の中身が宇宙人に乗っ取られ入れ替わっていた、というアメリカのドラマだか映画だかを見た。その話がすごく怖くて、幼い私の心に強く刻まれ、時々思い出すことがある。それによく似た話など、不思議な短編を集めた短編集。表題作と最後のハクビシンの話も印象に残った。
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まぁまぁかなぁ
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短編集。
なんとなく今までの中島さんとは違う感じ。
冒頭の『リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出合い』は、昔読んだ ロード・ダンセイニの『二瓶のソース』を思い出しました。しかし比較すると負けてますね。
そう見ると、他の4作を含めてこの本は、帯に「偏愛」の小説とありますが、「奇妙な味のミステリー」のようでもあります。
中島さんというと、きっちしした物語の中で、どこか妙な可笑しみを感じさせるのが持ち味と思うのですが、そこが今回影を潜めている感じです。
短編だからなんですかね。 -
怪奇ものでもないんだけど
なんだか どう理解していいのか モヤモヤする話ばかりでした。
「ハクビシンを飼う」が好きでした。 -
短編6集。
どれもこれも?と思うようなタイトルばかり。
読めばポイントを得たタイトルだと思える。
6編の中ではやはり「妻が・・・」がに惹かれる。
残された夫がその境地に至るまでがしんみりと心に残った。 -
おもしろかった。そっか~、泉鏡花賞を受賞されているのですね。ちょっと切ない話(妻が椎茸だったころ)、ちょっと怖い話(蔵篠猿宿パラサイト)、かなり怖い話( )、じんわりかなり怖い話(ラフレシアナ)、ある意味うらやましい話(ハクビシンを飼う)
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5編の短編集。どれもそれぞれ違う面白さがあって良かったけど、やっぱり表題作がいいな。定年を迎えた主人公の妻が突然死、妻が残したレシピノートに夫は謎の一文を発見する。「私は私が椎茸だったころに戻りたいと思う」はて妻に椎茸だった頃があったのか?と素朴に考える男性と、その話を聞かされて私はジュンサイでしたってさらっと言い出す料理教室の先生との温度差に男女の思考回路の違いが象徴されているようで不思議な可笑しみがある。まあ料理する人としない人の差だと言われると料理より皿洗いのほうが好きな私としてはぐうの音もでませんが(苦笑)ラストでちょっとホロっとしました。
「ラフレシアナ」は、別にミステリーではないので叙述トリックまで言ってしまうと大袈裟かもしれないけれど、小さい仕掛けが随所にあって、常識人ぶってる主人公が実は一番変な人だったという、これはむしろ一種の「信頼できない語り手」ものともいえるかもしれない。恋人がウツボカヅラとか絵的にもシュールでブラックだし、極彩色の悪趣味感が好き。
「蔵篠猿宿パラサイト」は隕石にまつわる奇妙な言い伝えのある温泉宿に行った女子大生二人の話。実はいかにもB級SFにありそうな展開ではあるのだけど、温泉で女子大生が、となるとその違和感が面白い。「ハクビシンを飼う」は一種の異類婚姻譚と捉えてもいいかしら。「リズ・イェセンスカ~」はオチがアメリカっぽい(?)んだけどマザーグースの唄にもありそう。
※収録作品
リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い/ラフレシアナ/妻が椎茸だったころ/蔵篠猿宿パラサイト/ハクビシンを飼う