- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062935654
作品紹介・あらすじ
警視庁特別潜入捜査班:組織犯罪摘発のため、警視庁が密かに設立した“非合法”潜入捜査班。
ジェネリック薬品を巡る不正とその巨大な利権を告発しようとした内部告発者が失踪した!
下北沢の「つつみんシアター」の劇団員として暮らす「田宮一郎」を中心に集められたメンバーは、医薬品の検査組織「日医検」、イチマル製薬への潜入捜査を命じられる。
製薬会社の権力とその金の背後に蠢く人間たち。巨大な陰謀を、白日の下にさらせ!
傑作『ACT 警視庁特別潜入捜査班』シリーズ、待望の第2作目刊行! 文庫オリジナル
感想・レビュー・書評
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シリーズ第2弾。
警察の中でも特別潜入捜査班「UST」を舞台に描く変わり種。
普段は冴えない劇団員の田宮が、いざ捜査となると、どんな役にもなり切る…前回はホームレスの役作りから始まり、ホームレスをスカウトして、詐欺を行わせるまでの潜入の過程がなかなかスリリングで面白い!と思ったけど、今回はジェネリック医薬品を巡る不正を暴く厚労省の出向者の役なのだが、これがあっさり潜入成功…しかもチームを組むメンバーも1作目とは違うので、少し残念な感じも…
でも、後半のチーム一丸となっての立ち回りは、アクション作品としての面白さを感じられ、まだ2冊しか出てないのが、ちょっと寂しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
矢月秀作『ACT2 告発者 警視庁特別潜入捜査班』講談社文庫。
オリジナリティーのある面白い設定の警察小説シリーズの第2弾。大昔の劇画のような勧善懲悪という単純なストーリーも良い。
主人公の田宮一郎の表の顔はパッとしない劇団員であるが、裏の顔は警視庁の極秘部署に所属する腕利きの潜入捜査官。田宮たち特別潜入捜査班『UST』のメンバーは様々な人物に扮し、悪を壊滅する舞台で与えられた役回りを演ずる。
今回はジェネリック医薬品を開発するイチマル製薬に潜入し、不正の闇を暴く。医薬品成分の改竄の不正を告発しようとした男が失踪した。警視庁は田宮ら3人の特別潜入捜査官を招集する。
それにしても、上巻が刊行されてしばらく経つ『人間洗浄D1 警視庁暗殺部』の続きはどうなっているんだろうか。 -
どんなに綿密な計画を立てても、思いもかけないトラブルに見舞われることがある。
潜入捜査においても、ほんの少しの油断や警戒心の緩みがつまづきの原因となってしまう。
常に危険と隣り合わせの仕事なのだと、今回の物語を読んであらためて気づいた。
潜入捜査班に所属するメンバーたちには、彼ら独特のプライドがあるらしい。
捜査員としてふさわしい力量があれば尊敬もするし、逆に力不足だと思えばチームの一員として危惧を抱く。
だが、いずれも一線で活躍する潜入捜査員たちなのだ。
それぞれに得意な分野は違っても、みな一流の役者であることは間違いない。
それでも、トラブルは起きてしまうものなのだろう。
矢月さんの書いた作品を読むのはこのシリーズが初めてである。
読みやすさだけでなく、ストーリー性もあり、何よりも登場人物たちが魅力的だ。
「ACT」シリーズはまだ2巻しか発売されていないらしい。
できれば第3弾も読んでみたいものだ。 -
シリーズ2作目を見つけたので読みました。
ハラハラドキドキして、一気に読みました。
3作目もあるのかな?楽しみ! -
前作で他の役者の潜入も見たいと思ったから、それはいいんだけど、田宮の活躍のあまりの少なさにびっくり(笑)3人がそれぞれ主役って事だったけど今回の主演は林さん?でも1番は小熊さんだと思う(笑)
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『ACT2 告発者 警視庁特別潜入捜査班 』/矢月秀作
アクション小説の中でも、作風は鋭い上、リアリティとスピード感が持ち味な著者の作品の中で、本書は、少しこれまでの作風の中に一味、まろやかな旨味が加わった仕様となっており、鋭いリアリティよりは、題名の通り、演者の動きを見ているように多角的に楽しめる一面もあります。
通常の捜査では難しい事件に対して、”非合法潜入捜査専門”の捜査官たちが招集された。
本書はシリーズ2作目。
今回の舞台は、製薬会社。ジェネリック医薬品を巡る製薬メーカーとその背後に蠢く権力と金の実態を、特別潜入捜査藩「UST」が暴く。
「事件」を公演とし、その”公演”ごとに主要キャストが変わる流れは新鮮。そして、物語のキーファクターとなる設定の部分で、実際はどうなっているんだろう?と考えさせられる。 -
2019/03/11 16読了
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公演の出演者は 多少入れ替わるとしても主たる出演者は固定なのかと思ったら 変わらないのは主演俳優の田宮さんだけなんだ。前回のキャストがいい感じのバランスだったので ちょっとアテが外れた感じ 笑。
ストーリーは興味深く 1作目同様スピード感もあり またまた一気読み。
毎回キャストが総入れ替えするのは 新鮮さの面ではいいのだろうし 潜入先の事案によって 必要なキャストが変わるのは当然のことながら 話ごとにキャストやチームワークに入り込むのにちょっと時間がかかる点が読者としては いいような悪いような。 -
潜入捜査によって悪事を暴く通称を特別潜入捜査班。医療の舞台で前作の主人公の田宮が製薬会社に潜入する。
ジェネリック薬品など医療に関する話がメイン。
今回の敵は警備会社の警備員というイメージが終始あり、刑事が素行の悪い警備員を相手に立ち回りを演じる。なぜ、ここまで警備員が攻撃的なのかが分かりませんが、前作のヤクザに比べると何となくスケールダウンした感じがしました。
潜入捜査の為にホテルのスイートを借りて、金持ちの坊っちゃんになるための役作りをするなど、無茶な設定も楽しかったです。 -
筆者の作品としては比較的コアな題材を舞台としていてストーリーと上手く噛み合っていると感じた。小熊が新しいメンバーになるのかと思っていたが違うようで個人的には惜しい気がした。