舞台 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.23
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本棚登録 : 2666
感想 : 249
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935821

作品紹介・あらすじ

太宰治『人間失格』を愛する29歳の葉太。初めての海外、ガイドブックを丸暗記してニューヨーク旅行に臨むが、初日の盗難で無一文になる。間抜けと哀れまれることに耐えられずあくまでも平然と振る舞おうとしたことで、旅は一日4ドルの極限生活に--。命がけで「自分」を獲得してゆく青年の格闘が胸を打つ傑作長編!

感想・レビュー・書評

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  • 自意識について考えさせられる作品です。主人公は露骨に「演じること」を嫌い、「それっぽい」ことに嫌悪感を覚えています。しかし、パスポートや財布などを盗まれ全てを失ってからは、そんな小さな拘り?には構っていられなくなる。
    何もなくなって不自由なはずなのに、徐々に自由になっていく様子には共感できるような気がします。冒頭以降は特に大きな展開はないのですが、何故か読み進めてしまう魅力がある小説です。

  • 主人公の心の描写まで細かく書いてくれるから読みやすい。
    地球の歩き方の掲載小説だからか、地名や固有名詞、地球の歩き方に掲載されている事項を随所に挿入しており、地球の歩き方と一緒に読むのに最適化された具合が凄い。
    男の子の心理描写描ける西さん素敵。
    65/100

  • なりたい自分も、なりたくない自分も、正解ではない。
    「ナチュラルな欲求」が存在しない限り、正解には、一生めぐり合えない。

  • 誰にでもあるような見られたい自分像とそれを演じてしまう事への恥ずかしさについての葛藤のお話です。主人公の葉太は初の海外旅行で憧れのアメリカに行ったその初日に荷物を盗まれほぼ無一文になってしまいます。葉太が限界生活で学んだ事とは?

  • 巻末特別対談も含め、とても良かった。



    〜 息苦しい人たちに自由になってほしいし、自分もそうなりたい。あと、自由じゃない自分のことも愛してほしいと思う。自分がどう見られるかを気にしてがんじがらめになっている人、多いと思うけど、それでもええと思うねん。よく言われている「そのままでいいんだよ」とはまた違う、「自分を作っててもええねん」ということを、書いていて強く思うようになったかな。

  • 昔に読んだからあんまり思い出されへんけど、
    主人公考えすぎレベルMAX宇宙越えやって
    ずっと考えすぎやろって思いながら読んでた
    もうちょい気楽に生きてみって主人公に言えるなら言うてあげたかったなって今思う

  • んんん。全然分からんかったなあ。
    暗い感情の話が長くて国語の偏差値低い自分には理解しづらかった。

  • 汚いし苦しいし、だけどそういうところ自分にもある。

  • 同じ食べ物を食べて美味いと思うか不味いと感じるか。
    畢竟己の心持ち次第だと言うことを其々の舞台で与えられた役割を演じる事で体感して行くのではないかと。

  • あ、わかる。
    覚えのある感覚がたくさんあった。人間は社会的な生き物だから、否応なく他者からの目を気にして、演じてしまう。何がほんとで何が造った演技なのかもわからなくなってしまう。
    演じている自分を恥じて、自分を追い詰めてしまった葉太が、その苦しみから解放されるには、とことんまで追い詰められて、演じてるかどうかも分からない状態になることが必要だったのだろう。
    たくさんの死者は、生きている葉太の演技をじっと見つめるだけ。演じるというのは、生きているということに繋がるのだろう。ならば、精一杯演じきってみるのもいいのかもしれない。

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著者プロフィール

1977年テヘラン生まれ。2004年『あおい』でデビュー。15年『サラバ!』で直木賞、07年『通天閣』で織田作之助賞、13年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞を受賞。著書に『i』『おまじない』他。

「2020年 『小説版 韓国・フェミニズム・日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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