ムカシ×ムカシ REMINISCENCE (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936040

作品紹介・あらすじ

東京近郊に広大な敷地を持つ百目鬼家は、大正期の女流作家、百目一葉を世に出した旧家。その息子夫妻が屋敷内で刺殺され、遺産の整理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの小川と真鍋、アルバイトの永田は新たな殺人に遭遇する。古い河童の絵と謎めいた文の意味するものは。Xシリーズ、待望の第4作!

感想・レビュー・書評

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  • 『常軌を逸した短絡的な判断だが、自分の命よりも大切なものを守ろうとした。』

    Xシリーズ第4弾。タイトルからエピローグまで、首尾一貫してリーズニングの連鎖で描写されている。森作品の大部分は、ファクトベースで話を展開してこの辺りの解釈をオープンにする傾向が強いため中々新鮮。

    「血」というコンディションは、「性」というそれと、非常に類似した性質を有する。いずれも「命」とともに授かるものであり、「生」に多大なる影響を与えうる。これらが「命」よりも大事なものになってしまったとき、できることは「生命」を断ち切ることだけ。なんとも皮肉な話である。

  • Xシリーズの文庫は、帯が太めで、紙がざらりとした質感で好きです。本編を読む前に、表紙の絵と、帯の質感を楽しんで、それから中に入っている栞の詩を読むのが好きです。SMシリーズからずっとそうしてきているので、森先生の講談社文庫の小説を読むときの、一種の儀式のようにも思ったりします。

    Xシリーズの1巻目を読んだときは、えらくあっさりしているな、いやSMシリーズもVシリーズもあっさりしていたけれど、と思ったものでしたが、だんだんと色が変わってきました。タマムシ色というか、ある角度から見ると驚くほど透明で、またある角度から見ると濁っているように思うほど濃厚で、毎回それを体験しては、ううむさすが!と唸っています。

    猫目トーチカさんが解説の部分でもおっしゃっていますが、これまで森先生が培ってきた読者との「信頼関係」をあますところなく使っていて、特にエピローグの会話は鳥肌ものです。たぶんXシリーズから入るひとにも理解できるような造りにはなっていると思うのですが、SM・Vシリーズを体験してきていると、まるで走馬灯のように、つまり自分自身が経験してきたように、あああのときの事件の、あのときの彼の行動はつまり…と、ふいに過去の体験が現実に繋がって意味をなす瞬間を感じます。

    どかんと突き飛ばされるような衝撃ではなくて、どちらかといえば、あと数時間遅れてこの場所に来ていたら、私も事故に巻き込まれていたのかも…とうすら寒くなるような、そんな衝撃がじわじわと心を侵食するのが、恐ろしくもあり楽しくもあり。

  • Xシリーズの中でも特に好きなお話になった、読み終わった後のなんともいえないこの感じ、たまらん

  • 2018/5/8読了。シリーズものの1冊としてではなく、純粋に面白い。トリック等のミステリーとしての要素ではなく、登場人物の感情の揺らぎ、人間模様の表現が秀逸。

  • ■やっぱり、河童の祟りですか?

    東京近郊に広大な敷地をもつ百目鬼家は大正期の女流作家、百目一葉を世に出した旧家。その息子夫妻が屋敷内で刺殺され、遺品の製理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの小川と真鍋、アルバイトの永田は新たな殺人に遭遇する。古い河童の絵と謎めいた文の意味するものは。Xシリーズ、待望の第四弾!

  • 森博嗣ミステリイ、Xシリーズ。探偵が「どーん」と解決みたいな派手さはないけど、小川さん、永田さん、真鍋君のやりとりが面白い。
    犯行の動機や、表紙の意味など、感慨深いところも多い。面白かったっす。

  • お金持ちが殺されて、その遺品整理を請け負ったお話です。
    ちょっとした悪巧みを企だてた話もあります。

  • Xシリーズ第4弾
    かなり久しぶりにXシリーズを読んだのでおいてけぼり感は否めないが、今回も楽しく読めた。椙田の出番が割と少なく小川の内面がよく見えた。真鍋も相変わらず良いキャラだし永田が出て来て翻弄されている様は面白い。
    古井戸から河童 からの血をめぐるお話
    最後のあの人は…

  • 久しぶりの×シリーズ。久しぶりすぎてえーっととなってしまったけれど、今回も小川さんたちの周りで事件が発生。

    森博嗣の作品はメインストリームを追いかけて1冊ずつ読んでいるような感じで、今回も「お」と思ったのはエピローグだったりする。

    真鍋くん好きなので次作も楽しみにしています。

  • とある資産家夫婦が殺害された事件は
    遺族を巡る怪しい噂や
    河童の暗号や
    新たな見立て殺人など
    時間の経過とともに情報が追加され、どんどん局面を変える。
    でも変えられないもの。
    自分の生き方、その半生、自分のルーツ。
    変えないために逃げるしかなかった昔話。

    貧乏美大生 真鍋瞬市がロジックを捏ねるXシリーズ四作目。

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