あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936606

感想・レビュー・書評

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  • 自分の死に際を想像したことがありますか?

    読んでいて何度も出てきた人の"死に際"。
    それは母や父だったりする。
    後悔して思い出して、自分のかけがえのない大切な人だったと改めて気付く。

    私は今のところ幸運なことに、肉親や近しい人を亡くしたことがない。
    そしてこちらは私よりも少し歳上の女性の話だったことから、感情移入出来ぬまま終わってしまった。残念。
    もう少し大人になっても読めば感じるものが違うだろうか。

    ただ、今日を大切に生きること。
    それから自分を大切に思ってくれる人を大切にすること。を改めて学んだ。
    私が逝くとき、周りに人はいるだろうか。それは誰だろう。

    好きだった章だけ残しておく。
    【緑陰のマナ】
    マナとは旧約聖書に登場する、奇跡の食べ物。飢えに苦しむ人々を救いたまえとの預言者モーセの祈りを聞き入れて、神が天から降らせた、霜のように薄く、白く、甘い食物。
    この食物のおかげで人々を40年間飢えることがなかったそう。
    主人公にとってのマナは、母の漬けた梅干しだった。いつも旅先に持っていくお守りのようなもの。
    しかし母は去年末に亡くなり、もう梅干しを作ってもらうことは出来ない。
    そんな大切な梅干しを大切な人と食べることを選んだ主人公。
    私にとってのマナはなんだろうか。やはり母の味だろうか。

    月夜のアボカドのアマンダが最終章の皿の上の孤独で出すのずるいなぁ。綺麗にまとめられた感じ。

  • 原田マハさんの作品は基本的にどれも大好きやけど、これは少し△…?
    ひとつひとつのお話は心温まるが、あまり抑揚がなく、少し飽きるかも…?

  • 旅情溢れる短編集。
    結婚して家族と暮らすのが幸せ、というのは世間の刷り込みもあるのだろうなと改めて気付かされる。
    日本が舞台だからか「波打ち際のふたり」がいちばん印象に残った。
    コロナ禍でなかなか会えていない友人達に久しぶりに会いたい、できれば旅行して語り合いたいと想像が膨らんだ。
    自分が美術に疎いこともあり、著者の経歴を意識してしまって物語に入り込めなかった一面もあったが、建築物の話などは勉強にもなり新鮮だった。
    原田マハさんの本を読むのは『ギフト』に続き2冊目だったが、長編も読んでみたくなった。

  • 最初の短編が泣かそうとしているなーと思いながら泣いてしまい、ちょっと安直(作者も自分も)と感じた本
    その他の話は可もなく不可もなし

  • 読みやすくはあったけど、家族観の押し付けが強く苦手だなと感じた…
    短編集『夏を喪くす』を読んだ後にこれを読んだのは、「皿の上の孤独」を読む上で正解だった。

  • 中年(?)女性が主人公の短編作。

  • アラフィフの独身女性達が主人公の短編集。
    親の死や介護、この年齢だからこそ抱える苦悩。
    波打ち際のふたりはナガラとの友情や絆に共感できました。
    他の話は…「誰かの大切な人」かもしれないけど、そこに至るまでに沢山人を傷つけているし結果だけ綺麗事にしてもなぁと感じられてモヤモヤしました。
    自分語りがどのキャラクターも同じような感じの口調で、感動させようという意図が見えるようでちょっとうざかった。

  • 短編をずらっと、
    好きな作品が少ないけどあったから良かった

    これは短編だからか、少し途中で飽きがきてしまって短いはずなのに時間がかかってしまった

  • なんか全部さみしいし悲しい話だった

  • 6つの短編集。それぞれに大切だと思っていなかった、または、そのことに気づいてもいなかった人がいるいた。些細なきっかけで、自分の想いや、相手の気持ちに気づく、と言ったお話。なんか綺麗すぎるかなー?

  • アラフォー&アラフィフ独身女性の短編集。

    どうしようもない男に引っ掛かったり、素直になれなかったり、強くて寂しい女性たち。
    年代が合えば、もう少し読みやすかったのかなと。

  • 短編集久々に読んだ
    読んだことあると思ったから多分前に一回読んだ
    2023.10.22

  • 常設展示から、こちらも読んだ。アート作品が作中に出てくるのは、表紙になっているロスコの作品だけだった。ちょっと肩透かし?

  • 一つ一つがとても短く、滔々と流れていく時間を味わえる物語。家族が寝静まって、一人で過ごす夜のお供にぴったりでした。

  • 短編集がたくさんでしたが、個人的な満足感は……

  • 平坦で穏やかな6篇から成る短編集。

    私(40代前半)には(にすら?)人物描写や文全体がやや古い世代の話に感じられ、そのせいか共感より白けてしまい期待したほどではなかった。。。

  • 久々の短編集は短編集ゆえにサクサクと読めました。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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