- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062937399
作品紹介・あらすじ
閉校が決まった小学校には、四人の先生がいる。十津川村に赴任して一年の香澄、頼りないながらも子供たちに慕われるよし太、自ら選んで僻地教育に従事する律子、そして校長の山中。村内に中学校がない十津川では、七人の生徒と子供の親――村の人々の生活の中心には小学校があった。六年生の卒業式までの波乱万丈の一年を描く、涙腺決壊のエンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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わかっているのに、予想できたのに涙が出てしまった。
現代はグーグルアースで自分の卒業した学校を見ることができる。小学校は木造校舎はなくなり、全く変わってしまった。中学、高校も近代的になり私が通っていた頃の姿ではない。時代は移り行くのは仕方がない。
しかし限界集落といわれる過疎地域の学校はそれさえも許されず消滅してしまう。
未来を担う子供たちのためにも学校の在り方、先生の価値を国は見直してもらいたい。そんなことを考えさせられた。最後の章は予定調和みたいで不満だったが、久しぶりに清々しい小説だった。表紙が黒板アートだと知ったのには最後にも感動を残してくたれた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずいぶんふざけた先生が出てくるなあと思ったけど、
読み終わってみたら、
ちゃんとした先生の小説だったと分かった。
別に感謝してほしくてやってるわけじゃないけど、
卒業式に「ありがとう」って言われるのは
本当に嬉しいもんなんです。 -
いい話。泣いた。あんまり本で泣かないけど。
小さい学校で働きたい! -
第99回アワヒニビブリオバトル「大学・学校」で紹介された本です。オンライン開催。チャンプ本。
2023.5.13 -
タイトルから想像できる通りに純粋で泣ける。子供の成長を間近で感じられるのが教育の醍醐味なのだろうし、子供を子供扱いしたら信頼関係を築けないのだろう。
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「そこそこ分厚いけれどあっというまに読める本」というのは、めちゃめちゃ面白いか、読みやすいかのどちらか。これは私にとっては後者です。
次年度の廃校が決まっている小学校。児童7人と先生4人の1年。吊り橋で有名な奈良県十津川村が舞台で、フィクションだけど、モデルになった学校があるらしい。
『22年目の告白 私が殺人犯です』のノベライズを担当した著者。言葉が平易で読みやすい。半面、想像力を掻き立てる表現や唸る比喩がないような。だから頁はどんどん進む。
鼻をほじる癖のある先生が「う○こ」を連発しすぎで、私はちょっと食傷気味(笑)。けれども、ラストはきっちり感動的なシーンで〆。この辺りはさすが放送作家だなぁと思います。
廃校や閉校を経験した人にとっては涙なくしては読めない作品かもしれません。キャストがそろえばすごく良い映画やテレビドラマにもなりそうです。
いちばん驚いたのは表紙がチョークアートだということ。素晴らしい。 -
『22年目の告白』の浜口倫太郎が贈る、「母校」の物語
閉校が決まった谷川小学校には七人の生徒と四人の先生しかいない。だが、過疎の村の住民にとって学校は生活の中心だった。そして、卒業とともに母校を失う六年生の思いとは?涙の学校エンタテインメント。