怖い中国食品、不気味なアメリカ食品 (講談社文庫)

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本棚登録 : 74
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937535

作品紹介・あらすじ

アメリカから輸入される牛肉には、国内では禁止されている女性ホルモンが、国産牛の600倍も含まれている。なのに、日本の政府や役所は、正確な数値を測ろうともしない。
中国からやって来る食べ物もそうだ。日本の子供たちが、中国の遺伝子組み換え米や有機塩素が濃縮した鶏肉を食べ続けたら何が起こるだろうか?
相手国から抗議されることを恐れ、見て見ぬふりを決め込む政治家や官僚たち。
しかし、これは、20年30年をスパンとした見えない戦争なのだ!

感想・レビュー・書評

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  • 改めて考えてみると、自分が口にしているものがどのようにして作られているのかを知らないという事実は恐ろしい。
    また、「海外で作られているものが日本に入ってくる」という地点でその食品は古いものが多くなるのは必然だろう。同様に、コンビニで売られている日持ちするお弁当、おにぎり、パン。これらも、冷静に考えてみれば、手を加えていなければ不可能である。
    学校給食にも平気で中国産が使われているという事実に驚いた。家畜の肥料など成分表示には現れていないものにこそ危険なものが多いのかもしれない。
    他人の「気にしすぎやろ?」という言葉になんの責任もない。自分のことは自分自身で守らなければならない。

  • 怖い中国食品、不気味なアメリカ食品。奥野修司先生の著書。これを読んだら中国食品、アメリカ食品を口にするのに恐怖を感じるようになった。自分で食材を買って料理するなら中国食品、アメリカ食品はなるべく買わないようにと意識できるけれど、外食やお弁当、お持ち帰りのお惣菜には怖い中国食品、不気味なアメリカ食品がたくさん使われているのが現実だから。

  • 本の内容は10年前のものだけど、10年経った今はどうなっているんだろう…
    日本だって、アメリカで禁止されている添加物を使っていたりするので、国内産だって、100%信用できるわけではないし、もう、何を信じていいのかわかりません。。

    なるべく原材料名を見て選んではいるけれど、細かいことすべてが表示されているわけではないし…。

    何を食べて生きていけばいいんだろ。と思う本でした。

  • 読めば読むほど怖くなる、次々と出てくる怖い話に憂鬱になってしまった。
    読まなかったら幸せだった?
    人生も折り返している自分なので、今更遅いかもしれないけど、買い物の時に手に取った時一瞬考える、それだけでも少し違うかも。
    お金は払うから、安全なものだけを、と願わずにはいられない。
    子供達にも少しずつ伝えなくてはと思った。

    ジャーナリズム賞を受賞されたそうだが、せっかくここまで調べたのだからそこで止まらず、なんとか世の中を変えて欲しいと思う。
    また、少しでも一般消費者が出来ることを教示して欲しかった。

  • 食料自給率が30%前後の現代の日本では、中国産、アメリカ産の食品抜きではよほどのコストをかけない限りは食生活が成り立たない状況となっています。「中国産は危なそうだけど、輸入するときにきちんと検査されているから大丈夫」「中国産は嫌だけど、アメリカ産なら安心」と漠然と思いこんでいるケースが多いのではないでしょうか。
    中国での想像を絶する衛生管理の下で生産されるアサリなどの海産物や茸などの野菜、農薬にまみれたコメ、抗生物質漬けの鶏肉の現状を著者の取材で明らかに。そしてそれらの食品が日本国内で流通してしまうからくりにも触れています。
    アメリカ産の穀類の大半は遺伝子組み換え品種となっていながら、それを数十年に渡って長期的に摂取したときの危険性については「危険とは言えないが、安全とも証明されていない」レベルであると警鐘を鳴らしています。
    これらの食品が輸入の際の検査の網を潜り抜けたり、あるいは政治的な取引の材料としてかなりの量が国内で合法的に流通しています。
    「安いから」、「大手チェーンで扱っているから」などの安易な理由ではなく、自分達や子供達が毎日口にする食品の安全について、考え直すきっかけを与えてくれる1冊です。

  • 普段の食事の買い物をしていると、中国産や、アメリカ産の食品をどれだけ購入しているか分からないだろう。

    なぜなら、それほど気を付けて見ている時間が無いと言うこともあるが、表示をしなければならない義務が無いものが多いためである。


    中国の加工食品の驚くべき実態は、視察に行っただけでは到底計り知れないであろう。ジャーナリストによる潜入レポートがもたらす情報は計り知れないと考える。詳細は本誌を取って読んでいただきたい。

    衛生管理の問題から、食品原料としてこれを使って良いのか?と思えるものまで、様々な情報が提供されている。


    実際、私も何度が中国に足を運んでいるが、日本の中央市場に当たる市場や、街の市場にも行ってみたが、考えられない光景を見たことを思い出しながら、この本を読み進めた。

    反面、管理を徹底している大きな食品加工工場、出来ることを積極的に取り組んでいる、中小の加工工場も見ていると、十把一絡げに何が悪いとは言えないと考えている。

    また、アメリカの食品については、家畜に与えられる様々な薬、ホルモン剤、抗生物質が中心である。

    薬は必ず残留します。残留していない場合は、検出できない値まで分解が進んでいると言うことです。わかりやすい例では、普段使っている水道水は、塩素消毒が行われていますが、蛇口から出てくる水道水の塩素濃度は0.1mg/L以上と定められています。なぜなら、それを下回ると、消毒効果を得られる保証が無いためです。家畜について予防的に使われる薬は、残留基準値を下回る値になるように、効果がある様な範囲で使用され続けます。

    これも全ての家畜にというわけでは無いでしょう。オーガニックのものはこの対象ではありませんし、大量にひいきしていない農家の家畜もそうでは無いと思います。

    また、まだまだよく分からないのがGM植物です。特に飼料作物や油の原料、綿として栽培されていますが、これらの植物が長期的に見て動物に与える影響評価はされないまま、家畜の口に、その肉が人の口に入ってきています。

    全ての事柄を、01と割り切って進むことは出来ないと考えます。どうすれば、ベターな選択が出来るかを考える人が増えていくことで、10年後、50年後にも続く社会が出来るのだと思っています。この本が一助になればと考えます。

  • 大事だけど、注目度が低く、取材が難しいところに潜入する、これがジャーナリズムだと思う。

  • <閲覧スタッフより>
    アメリカと中国から輸入される食品の危険性を書いた衝撃的な1冊。まず、アメリカから輸入される牛肉には国産牛よりも600倍もの女性ホルモン(発がん物質)が含まれていることに衝撃を受け、中国に関しては、工場排水で汚染された水や、点滴や農薬の空き瓶が散乱した畑で農作物を作ったり、病死した鶏や豚肉を加工して売っていたり、腐ったマッシュルームの塩漬けや、危険な溶液に浸されたイカなど、挙げればキリがないほどで、作っている中国人は絶対食べないものを日本に輸出しています。食と医療の勉強をしている皆さんにぜひ読んでもらいたい本です。
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    所在記号:文庫||498.5||オク
    資料番号:30048966
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  • 空恐ろしい本。
    データのところ、審議はよく判らないし、ほんのちょっとでも可能性があったらそれは悪だという論調もどうかなと思うが、問題はその人の命に関わるものではなくて、金儲けのための工業製品であり、自分が食わなきゃそれでいいという発想と、それを判って判らないふりをしている我が国の規制当局。

    なんも食うもんない。

  • 中国・アメリカ「猛毒食品」が日本人を壊す! 牛肉、鶏肉、魚介、米から、牛乳や果物まで。輸入食品の恐ろしい実態を、徹底調査と潜入取材で次々と明らかに! 第20回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」企画賞受賞の特集記事に、大幅加筆した決定版。

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著者プロフィール

奥野 修司(おくの しゅうじ)
大阪府出身。立命館大学経済学部卒業。
1978年より移民史研究者で評論家の藤崎康夫に師事して南米で日系移民調査を行う。
帰国後、フリージャーナリストとして女性誌などに執筆。
1998年「28年前の『酒鬼薔薇』は今」(文藝春秋1997年12月号)で、第4回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。
2006年『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で、第27回講談社ノンフィクション賞・第37回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
同年発行の『心にナイフをしのばせて』は高校生首切り殺人事件を取り上げ、8万部を超えるベストセラーとなった。
「ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年」は25年、「ナツコ 沖縄密貿易の女王」は12年と、長期間取材を行った作品が多い。
2011年3月11日の東北太平洋沖地震の取材過程で、被災児童のメンタルケアの必要性を感じ取り、支援金を募って、児童達の学期休みに
沖縄のホームステイへ招くティーダキッズプロジェクトを推進している。
2014年度より大宅壮一ノンフィクション賞選考委員(雑誌部門)。

「2023年 『102歳の医師が教えてくれた満足な生と死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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