シュークリーム・パニック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.29
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本棚登録 : 191
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937580

作品紹介・あらすじ

「兄ちゃん――金、欲しいないか?」人生大逆転を狙って、場外馬券売り場で見知らぬおっさんが持ち掛けてきた、1人あたり1億円ゲットの銀行強盗計画に参加することにした僕。しかし、その計画は綿密なようでどこかがおかしい。僕の人生は、どうなる!?――スリルと笑いが溢れ出す「現金強奪作戦!(但し現地集合)」。
高校2年生の夏休み。受験勉強を前に、羽を伸ばしてすごせる最後の夏、「僕」は仲間たちと映画制作を始めた。監督の「僕」は以前から気になっていた同級生、百合川京子を主役に抜擢し、撮影は快調。しかしその最終日、ラストシーンのロケ場所から、彼女の姿が消えた―!?感動的な結末に心がほっこりする中編「夏の終わりと僕らの影と」はじめ、本格ミステリの名手の技が光る。
25歳のOL、真紀の暮らすワンルームマンションに通ってくる、おなかの横に渦巻き模様のある猫――いつしか真紀は、猫を部屋に招き入れ、「うずまきちゃん」と名付けて部屋で遊ぶようになった。そんな日常の中、近隣で傷害事件が発生! 所轄署の若手刑事にして真紀の彼氏である満久は、なんと、うずまきちゃんに事件にかかわる秘密が隠されているという――本格ミステリーなのにかわいさ満点(?)の「通い猫ぐるぐる」。

感想・レビュー・書評

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  • 前の短編集に比べて格段に面白かった。と思ったら最初からこの形で世に出すつもりだったんだね。

  • ユーモアたっぷりのライトなミステリ。好みかどうかと聞かれたらイマイチなんだけど。

  • 短編集。どの話も比較的にほのぼのとした感じが多め。特に「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」は一つのシュークリームに五人の男性が振り回されるという喜劇さとシュールさが面白かった。まぁ現実にそういう事が起こるとそうなるわなぁ。「強運の男」はこの話の後が非常に気になるという点で印象深い。一番気に入った話は青春にちょっとしたスパイスとして謎を取り入れた「夏の終わりと僕らの影と」かな。うーん甘酸っぱい話だった。

  • 「シュークリーム・パニック」
    2冊が1つになった短編集。


    「豆腐の角に・・・」に惹かれ読んでみたいと思いつつ、こちらを手に取りました。タイトルとタイトル元になっていると思われる短編のあらすじがなんとも面白そうだったのですが、あとがきによると、タイトルに特に意味は無いようです。元ネタと思われた「限定販売特性濃厚プレミアムシュークリーム事件」という如何にもな短編も関係ないようです。


    また、本書は以前にノベルズ版2冊に分けて刊行されたものを1つに取り纏めしたもの。厚目の本は売り上げが悪いから薄い2冊で販売しようという編集部の意向だったようです。確かに本書は500ページ超ありますから、短編集としては厚目です。因みに、倉知氏はノベルズ版の著者の言葉の中で其々の本を「2つに割ったシュークリームのもう片方」と表現しました。そして、今回の本書は2つが1つになったシュークリーム丸ごと1個ということになります。こっちにはシュークリームの意味があったと。表現が粋だ。


    本書に収められているのは6つの短編。共通して言えるのは前置きが長い!ということ。読んでみると「前置きが長いなー」と突っ込みたくなると思います。この前置きの長さがキャラクターを特徴づけています。短編によっては青春モノだったり、ユーモアモノであったりするのですが、どの短編でも生きてます。ちょっと癖になる面白さ。


    ユーモアでは「限定販売特性濃厚プレミアムシュークリーム事件」と「名探偵南郷九条の失策 怪盗ジャスティスからの予告状」。青春モノ(羨ましいこの上ない)では、断トツで「夏の終わりと僕らの影と」。ミステリーとしては「現金強奪作戦!(但し現地集合)」と、どれも面白かったです。


    ★収録作★
    ■現金強奪作戦!(但し現地集合)
    「兄ちゃん。金、欲しいないか?」人生大逆転を狙って、場外馬券売り場で見知らぬおっさんが持ち掛けてきた、1人あたり1億円ゲットの銀行強盗計画。但し、現地集合だけでは終わらない。終わり方も綺麗。
    ■限定販売特性濃厚プレミアムシュークリーム事件
    体質改善セミナーに参加したメタボな男性四人組。無慈悲なインストラクターによって耐え難い空腹感に苛まれる中、冷蔵庫のシュークリームが消える事件が発生する。メタボ界のシャーロックホームズは、この謎を解けるのか。終わり方も最高。
    ■強運の男
    「ほんの運試しをしませんか?」静かなバーで一人飲んでいた私にある男が話しかけてきた。趣向を凝らしたマトリョーシカを使った運試しだ。一杯のアルコールを掛けて私は挑戦するが、次々と勝っていく。次第に明らかになる男の狙いが脅威的。感覚的には、ホラー。
    ■通い猫ぐるぐる
    真紀の暮らすマンションに通ってくる、おなかの横に渦巻き模様のある猫。いつしか真紀は、猫を部屋に招き入れ、「うずまきちゃん」と名付けて部屋で遊ぶようになった。そんな日常の中、近隣で傷害事件が発生! 所轄署の若手刑事にして真紀の彼氏である満久は、うずまきちゃんに事件にかかわる秘密が隠されているという。その秘密の隠し場所がイケてた。
    ■名探偵南郷九条の失策 怪盗ジャスティスからの予告状
    「本日午後9時 貴殿の所有する価値ある色紙「五少女の微笑」を奪いに参上する」怪盗ジャスティス。そんな予告状がオタク作家鈴木・ペンネーム「草まんじゅう」の下に届いた。依頼を受けた名探偵南郷九条は価値ある色紙を守れるのか。犯人が秀逸。ユーモア溢れるミステリー。
    ■夏の終わりと僕らの影と
    高校2年生の夏休み。受験勉強を前に、羽を伸ばしてすごせる最後の夏、「僕」は仲間たちと映画制作を始めた。監督の「僕」は以前から気になっていた同級生、百合川京子を主役に抜擢し、撮影は快調。しかしその最終日、ラストシーンのロケ場所から、彼女の姿が消えた。ちょっとずるい。

  • 「現金強奪作戦!(但し現地集合)」
    「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」
    「強運の男」
    「通い猫ぐるぐる」
    「名探偵南郷九条の失策 怪盗ジャスティスからの予告上」
    「夏の終わりと僕らの影と」
    シュークリーム事件と名探偵南郷九条のやつがすきだ。あとうずまきちゃんベリーキュート。

  • シュークリームパニックという題名と表紙にひかれて読んだ。(ついシュークリームも買ってしまった)

    どんでんがえし的な展開を期待してた私には少しものたりなかった。
    でもコメディのようにさらーとよめた

    ・現金強奪作戦
     おぉ~…あらー…というかんじ
     最後に若干無理やり感を個人的には感じた

    ・限定販売特性濃厚プレミアムシュークリーム事件
     大事件のようで大したことない事件だった話。
     探偵が凝ったこと考えるけど実はめっちゃ単純だったというのがシュール。一緒に「ハズカシー」となった

    ・強運の男
     もはやこの人に声をかけられた時点で超絶不運なのでは…
     うまい話にはのらないように気を付けないととおもった

    ・通い猫ぐるぐる
     けっきょく…真実はどうだったのー。。となった。うずまきちゃんがとにかくかわいい

    ・名探偵南郷九条の失策
     2度読みした。おぉ~一番好きかも

    ・夏の終わりと僕らの影と
     青春だー、、なんかもっと不思議な展開になるのかな(乾さんが未来人だったとか)と思ったけど、そんなことはおこらず青春だった。青春小説よみたくなった

  • 短編集。しょうもないなぁと思わず笑っちゃうような謎を、倉知作品ならではの話術で大きくしたり小さくしたりして、煙に巻く感じ。
    明るいタッチの話にはとても合っていて笑って終われるんだけど、もうちょっとしっかりとしたオチが欲しかったなという話もあって、色々でした。

  • 倉知さんはつくづく多彩な書き手だなあ、と感心する。いつもの軽妙さから「笑うセールスマン」風味まで、まさに帯の釣り文句(byカズレーザー)通り。最後の一編なんて米澤穂信作と言われてもわからないかもしれない、甘酸っぱさがたまらないですよ。

  • なんか読みたいなぁーとフラリと書店に入って購入。だいぶ前にこの作者さんの別作品(探偵もの)があったのを思い出して。あと帯のカズレーザーの推しもあり(笑)

    内容は血みどろミステリーではなく、平和な日常ミステリー。謎要素もそこまで強いものではなかったし、伏線もわかりやすかったけど、確かにあまり気を張らず読むにはいい話ばかりかもしれない。

    個人的には血みどろに慣れてしまったためか物足りなさもありましたが、「なにか起こるぞ……」という事件までの入りが読んでいて楽しかったです。
    そういえば前に読んだこの作者の探偵ものも、平和目立った気がする……

  • 短編集。
    それぞれが違った味わいがあって愉しく読める。

    お気に入りは、最後の青春物?。
    1作目も設定が面白かった。

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著者プロフィール

1962年静岡県生まれ。日本大学藝術学部演劇学科卒業。1994年、『日曜の夜は出たくない』で倉知淳として小説家デビュー。1997年、『星降り山荘の殺人』で第50回日本推理作家協会賞(長編部門)候補。2001年、『壷中の天国』で第1回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2002年、「桜の森の七分咲きの下」で第55回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。

「2013年 『シュークリーム・パニック ―Wクリーム―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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