佐藤優対談収録完全版 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.81
  • (5)
  • (8)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 107
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937726

作品紹介・あらすじ

死刑で事件は終わらない。

デブでブス。だが完璧な美肌と優雅な美声。魔力に魅せられ殺された男たち―人は彼女を平成の毒婦と呼んだ。佐藤優との最新対談を緊急収録!

私があの事件に強烈に惹かれ、囚われてしまったのはなぜなのか?―北原みのり

彼女をこの世界から抹殺し、この物語を終焉させてしまっていいのか?―佐藤優

孤独な男たちを籠絡し殺人を重ねた木嶋佳苗の裁判に、著者は惹かれるように通い続けた。裁判でも拘置所でもなぜ彼女は自己表現を続けるのか。死刑が確定した魔性の女の本性を、佐藤優との対話で更に掘り下げる。「週刊朝日」連載時から話題を呼んだ瞠目の傍聴記。(『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』を改題)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 佐藤優との対談を収録した決定版 孤独な男たちを籠絡し殺人を重ね、死刑が確定した魔性の女、木嶋佳苗の本性を、佐藤優との対話で更に掘り下げる。「週刊朝日」連載時から話題を呼んだ瞠目の傍聴記。(『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』を改題)

  • 週刊誌的な本。それが期待されてのことなのだろうけど、過剰に女性が見た!木嶋佳苗ということがクローズアップされててゲンナリした。服装や化粧、あと傍聴の周りの人の噂話など。もう少し踏み込んだ分析や、刑が確定後会いに行くなどまですればもう少し読み応えのあるものになったと思う。興味を惹かれた、すごい!怖い!何だろう、よくわからない(よくわからないから魅力)という感じが全編を貫いてた。

  • 婚活殺人事件と言われた裁判の傍聴記録。
    状況証拠しかなく被告人は殺人については終始否認。
    不審死は6件あったが自殺と判断され3件の殺人により死刑判決。
    シリアルキラーと裁判所から判断された被告人であったが裁判中は冷静であった。

  • Butterで木嶋佳苗に興味を持ち、手に取った。
    軽い文体でサクッと読了。

    私自身女性なので筆者の考えに共感する部分も多々あったけれど、男性目線だとどういう感想を抱くのかな。

    印象に残ったのは、被害者と加害者の性別がもし逆だったら、という仮定の話。
    男だから、女だから...という差別はもちろんナンセンス。
    けれども、やはり男女は体の作りが異なる別の生き物であって、どうしたって非対称なものなのだな、と改めて感じた。

  • BUTTERを読んで木嶋佳苗の事件について知りたいと思い読み始めた。
    以前別海から来た女を読んだが、その時よりリアリティがあって引き込まれた。
    著者の性別の違いか?

    裁判に関しては検察が泣いたりするんだ?とか、裁判長って、判決ってそんな感じでいいの?と思ったり。

  • この事件は、「よくある」結婚詐欺事件を超えている。
    木嶋被告は相手からお金を引き出すだけでなく、次々と殺人を犯していく。
    それも、愛ある手料理を振る舞い、まめにメッセージを送り、相手の心を魅了しながら…

    連続殺人事件という点ではなく、「なぜこの女が?」という、被告の容姿や言動に注目して集まった。
    だいぶ前の事件であり記憶が薄れていたが、本書を手に取り、事件を知った際に受けた衝撃が蘇った。

    事件の詳細だけでなく、裁判における被告の言動や、開設していたブログの内容、子どもの頃の作文の内容や後から公開された手記についてなど、被告の人間性に迫る記録となっていて、大変興味深かった。

  • 柚木麻子さんの「BUTTER」を読んだ時に参考文献として載っていた本です。
    どうしてこういう事件が起きたのかも不思議だったし、世の中の反応が異常だったのもあり裁判ではどうだったのか?と思って図書館で借りました。
    でもわからないなぁ。
    結局不思議な人だなと思います。

  • 形容する言葉がみつからない。
    そのヒトコトです。

    「運命の人」に出会った、と思ったまさにその人に命を奪われることを、一方的に気の毒だとも思えなくなる瞬間があります。

    男とは、女とは、寂しさとは、生きるとは・・・?、と、命と性について深く考えさせられる瞬間があります。

    裁判傍聴を通じて、ごくごく少数の被告本人に「書き手として認められた」であろう著者が描く被告像。

    心のそこからの「恐怖」を感じる本でもあります。

  • 北原みのり『佐藤優対談収録完全版 木嶋佳苗100日裁判傍聴記』講談社文庫。

    ムムムっ。ヤられた!読んでいて気付いたのだが、『毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記』を改題し、巻頭に佐藤優との対談を追加しただけではないか。

    証拠が少ない中での死刑判決。男女の生臭い関係を背景にしたセンセーショナルな事件。

    巻頭の対談はオマケ程度で、大したことがない。

    女性コラムニストによる木嶋佳苗事件裁判の傍聴記録。週刊誌のゴシップ記事レベルのソフト・ルポルタージュといったところか。

    本編では特に男達をセックスと嘘で騙し続けた木嶋佳苗の生々しい記述ばかりで、事件の核心に斬り込むこともなく、上辺だけしか描かれていない。

    その点、真梨幸子さんによる解説は独自の視点から事件を客観的に分析しており、さすがだと思った。

全11件中 1 - 11件を表示

著者プロフィール

北原 みのり Kitahara Minori
作家、女性のためのプレジャーグッズショップ「ラブピースクラブ」を運営する(有)アジュマ代表。2021年アジュマブックススタート。希望のたね基金理事。著書に『日本のフェミニズム』(河出書房新社刊)など多数。

「2022年 『パパはどこ?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北原みのりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×