本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062938150
感想・レビュー・書評
-
作者の作品を読んでいる時、北町貫多の怒りの頂点を少なからず期待しながら読んでいる。その怒りの後の感情の移り変わりにも興味がある。私自身も癇癪持ちで怒りの後のむなしさをよく理解できる。北町貫多が怒り殴った後は読んでいてもむなしくなる。少し落ち込むがこの作者の作品をまた読みたいと思い読んでいる。興味深い作家さんである。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相変わらず面白い。
本作では主人公の理不尽な怒りがエスカレートして、頻繁にツバを吐いたりするのがすごい。
狂ってるー。
期待を裏切らないいつも通り感。
鍋を買って喧嘩とかせせこましくて面白いし、魚の一件は秋江が逃げてしまうことの暗示のようでおもわせぶりでよきよき。
主人公の他人を評する際の嫌な感じも楽しいし、せせこましい人間のくせに喧嘩の時の啖呵だけ立派なのも楽しいし、一切退屈しない。言葉への並々ならぬこだわりが、倦怠を拒絶する。読んでいるだけで快楽。