その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 455
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938532

作品紹介・あらすじ

第16回 本格ミステリ大賞候補
ミステリが読みたい! 2016年版(早川書房)
2016本格ミステリ・ベスト10(原書房)
このミステリーがすごい! 2016年版(宝島社)
週刊文春ミステリーベスト10 2015年(文藝春秋)
読者に勧める黄金の本格ミステリー(南雲堂)
キノベス!2016(紀伊國屋書店)

次々とランクインを果たした注目作がついに文庫化!

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。
唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶ不可解な記憶があった。
首無し聖人伝説の如き事件の真相とは? 
探偵・上苙丞(うえおろじょう)はその謎が奇蹟であることを証明しようとする。
論理(ロジック)の面白さと奇蹟の存在を信じる斬新な探偵にミステリ界激賞の話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 頭と容姿が取り柄の生活破綻探偵「ウエオロ」
    彼のもとに依頼が舞い込む
    「わたしは殺人を犯したのでしょうか」
    依頼人は幼い頃ある宗教団体の村に住んでいた。
    彼女に残るのは痩せた土地、無表情な母親、村の家畜が産んだ仔豚。そして自分を抱きかかえ運ぶ首なし聖人となった兄とも慕う少年の優しい声。
    ウエオロと彼のパトロン(=債権者?)フーリンのコンビに挑むのは、元検事の大門翁にブラックチャイナの美しき女王リーシー、元弟子の天才少年八星。
    彼らの持ち込む仮説をすべて反証で崩せた暁にはこの事案は
    「奇蹟」と呼べるはずだ-。

    おおまかにいえばこういうお話。
    設定が凝りまくり。登場人物が装飾的。
    一種のアームチェアディテクティヴ物というのでしょうか。
    与えられたヒントのみで挑戦者は齟齬のない仮説をたてる。それを探偵は同じヒントのみで論理的に崩す。
    ロジカルなやりとりがお好きな方にはよいと思います。
    軽い蘊蓄が散りばめられていて「知識豊富な方が書いたのだなぁ」と感じます。
    個人的に残念な点は「この作品から読み始めると登場人物に魅力を感じない」こと。(シリーズのようなのです)
    容姿端麗でいわくつきの過去(現在)を持つ人々が、それを匂わせる思考の末に発する言葉は「なんかカッコイイ」のにそれが魅力的にうつらない。
    大仰な舞台装置にヒいてしまう。

    込み入ったトリックは計画的にされるものだと思っておりまして、「予期せぬこと」が起こった時点でもはや成立しえない。そのときにとった咄嗟の行動がさらなる謎を生むこともあり得ますが、確率は低い。ゼロではないけど。
    そう思ったらお話に入り込めませんでした。
    といえどもこのお話はこれで成立する。
    主眼は真実を暴くことではなく、「ありえる」ことを「絶対にありえない」と言えればそれでいい。
    趣向は理解しているつもりなのですが。
    斬新なつくりで面白い筋立てだけれど、個人的にはハマりませんでした。

  • 「今まで誰も思いついてなかった」的な大絶賛前提での読了・・・。確かに推理部分だけで言うとそういう感じはあるけれど、お話として面白いのとはちょっと別の感じ。
    そもそもキャラクターがごてごてし過ぎてる印象。アニメ化狙いなのか?

  • よくわからない推理合戦。

    推理自体は面白いんだけど、その形式をとらなくてはならなかったの?という疑問がふつふつと。
    あと文体が、ミステリの作家さんのどなたかに非常ににていて思えて、独自ぽくなくてあまり好みではなかった。
    全作こんななのかな。
    もう1作くらい読んでみたいなとは思った。お話の核は面白かったし。

  • 不可能状況の事件に対しての状況推理を、奇蹟を立証する(
    !)という目的のために反証していく、多重解決ミステリ
    あらゆる論証はすでに考え済みだという超個性キャラの名探偵が登場
    探偵のキャラより脇役達もものすごい
    何より畳み掛ける論理展開がすごい

  • 話題性があったのかな、、ひとまず読んでみようと手にとってみたのですが、読み進めるのが苦痛・・退屈・・
    文章自体に魅力がないのかなぁ・・。
    途中で他の小説に手を出して読んだら、やっぱり文章力(表現力?)の違いが歴然で、とってもつまらない平凡な出来事でも、文章がうまい人は読ませるものになると思うのですが、この方は、ミステリ作家としてのメソッドは評価されているのかもしれませんが(それも私にはわからないです)、読めたものではないな、、、と思いました。
    せっかく買ったんだから!・・と(ケチかよ)流し読みでひとまず最後まで読みましたが、二度と読まないと思います。
    ごめんなさい。

  • 最後まで 私には この本の良さが 分かりませんでした。
    最後まで 読み通す 可能性は 考えられませんでした

  • 暫く前から話題になっていたので購入。
    主人公のメタ的な目標を除けば、かなり正統派の本格だと思った。最近の傾向か、キャラ小説的な魅力もある。

  • 新しいカタチに挑戦していってるのは凄い。
    難しい知識や言葉に対して軽めの文体での構成も個性が出て良いと思います。

    一方で、
    ミステリか、と問われると真実の部分に伏線がないのは少し納得がいかないし。
    アンチミステリか、と問われると『毒チョコ』のようにデータが増えると前の推理が破綻し、新しい推理が構成されるといったミステリの限界みたいなものを感じさせる形でもないし。

    評価が難しいですね。
    でも総じて楽しかったので、次作の『聖女の毒杯』を読んでみたいと思います!

  • 期待ハズレ。

  • 探偵が否定できなかった可能性をはやく知りたくて読み進めた。シャキーンって音が聞こえてきそうな世界観だった

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プロフィール

井上 真偽(いのうえ まぎ)
神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
2017年刊行の『探偵が早すぎる』は2018年に滝藤賢一・広瀬アリス主演でテレビドラマ化された。

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