- 講談社 (2018年3月15日発売)
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感想 : 31件
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062938785
作品紹介・あらすじ
表題作を含む6つの短篇恐怖小説集。得体の知れない恐怖が背中に貼りつき、うごめき続ける。三津田怪異ホラーの戦慄が読者を待つ。
「まだ誰にも、一度も喋ってへん話がある」
拭えども魍魎(あやかし)は肌に滑り憑く。
怪談の形で迫る六篇、三津田信三恐怖譚集。
再会した中学時代の友人は、奇妙な話を語り出した。幽霊屋敷と噂の奇っ怪な邸宅。無人でも廃墟でもなく、時折人影や窓の明かりが目撃されるという。不良少年だった彼は悪友に唆され、半ば肝試しのように館に独り忍び込む。(表題作)日常の裂け目の奥底で戦慄が踊る、身も心も総毛立つホラー短篇小説集。
怪異譚が紡ぐ悍(おぞ)ましきものがひたひた迫り来る。
感想・レビュー・書評
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三津田さんの小説の冒頭が好き過ぎる……。それがこの1冊で6回も読める幸せ。永遠に読んでいたい、なんて思ってしまいます。
『つれていくもの』がオチを含めて一番怖くて面白かったです。次は『赫眼』を読んでみたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
作中著者が挙げているように、「オチの無い訳が分からない話」達からなる6編の短編集
理屈がつきそうでつかない、あれこれと考えてみても訳が分からない、起こり得ないことや不可解な整合等が背後からじわじわくる不気味な感じ
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ホラーミステリも高評価な著者ですが本作はホラー短編集。ミステリではないので怪異に一定の解釈がつけられることもなく、結末もはっきりしないことが多いです。かと言って怖いシーンや残虐な描写なども抑えめです。
そこに抜群の読みやすさと雰囲気づくりの上手さが加わり、グイグイ引き込まれ、一気に読んでしまいます。
結果、なんか雰囲気に飲み込まれた記憶はあるけど、結局どうなったかは曖昧になり、少し経つとまた本を手に取ってしまう…。結末どころか面白かったかどうかすら曖昧になり、でもまた本を開いてしまうことをやめられず、開けば一気に読んでしまう…本に呼ばれる…、 -
同じホラー短編集『ついてくるもの』が良かったから買って見たけど、これはあまりおもしろくなく怖くもなかった。
話によっては、必要以上にに勘違いや思い込みをして、文字数を稼いでるみたいでムダに長い。その思い込みがなんだか不自然で見当違いだから読み進めるほど醒めてくる。
話自体もどれも目新しくなく、定番というか平凡というか普通だった。 -
湯治場の客、が一番好きでした!
藁人形の言い伝えもすごく興味深かったです。誰かの家、は不思議な感覚が良かったです。また読み返したい。 -
表題作が1番お気に入り。
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修学旅行の夜は、恋愛の話をする部屋と怖い話をする部屋があった。どちらの部屋のほうが人数が多かったのかは定かではないが、わたしは怪談部屋のほうに参加した記憶がある。
世の中の大抵の人は怪談好きだから、わたしの頭の中にある『話に詰まったときの話題収納タンス』には、上から2番目くらいに【怖い話】というラベルが貼られた抽斗があり、中にはほどよく脚色されたいくつかの体験談が保管されている。
夜中に目が覚めて思い出して怖くなったり、お風呂で髪を洗っているときにぞっとしたり、ふと鏡を見たとき肩越しに何か映っていたらどうしようと怯えたり、絶対に後悔すると分かっていながらも怖い話に惹かれていく。
それは辛いものを食べたくなる衝動と少し似ているのかもしれないとわたしは思う。痛みを和らげるために出る幸せホルモンのエンドルフィンが、恐怖を感じる精神的辛さのときも出てくるに違いない。
さて。
この『誰かの家』という話は6つの短編から成っている。
個人的に一番面白かったのは『御塚様参り』で、それはなぜかというと藁人形を使った呪い方について詳しく書かれていたからだ。これが結構準備が大変なのだ。白装束は上下白い服で勘弁してもらい、ろうそくはアロマを焚くのに使うキャンドルで代用する。わら人形は余った毛糸で心を込めて作り、その後五寸釘をホームセンターへ買いに行かなければならない。あっ、一本歯の下駄はどうするのだ!
なんて感じで、用意するだけでヘトヘトになってしまい、毎晩夜中の2時に誰にも見られることなく神社の木に人形を打ち付けるなんて(しかも7日間連続で)絶対無理。
最後の『誰かの家』まで読み終えたのだが、わたしにはどの話も怖いとは思えなかった。あえて言うなら、一番最初の話かなあと思う。
でも怖くなかった=面白くなかった、というわけでは決してない。
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表題作がすごくすき!臨場感とドキドキが半端じゃないです。三津田作品まだまだ初心者だけど怖い家の話はぜんぶ素晴らしいです。
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作者が自分の体験や他人から聞いた怪談話を小説に直して読者に提供しているという構成の小説。最初の話はそうでもないな?とも思ったが、順を追うごとに、三津田信三ワールドが炸裂した。すぐ後ろに恐ろしいものが立っている。得体の知れない何かが家の中にいる。この作者が書くそういう類いの話はとにかく怖い。怖くて読むのを躊躇うが、何が待ち受けているのか分からないとなお怖い。そういう感情が、作中に出てくる人物の「振り返りたくないが、正体が分からないのは嫌」という心理とリンクして、よりリアルな恐怖を味わった。
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再読。湯治の話以外はど」も怖くて楽しかった。
著者は家に関するホラーが得意分野の一つであるが、表題作は異色の設定で怖がらせる感じ。主要な登場人物以外は病者が無機質で、問題の家の無音の不気味さを暗示する。他の家関係の賑やかな怖さと異なるのが一風変わって魅力的。
ドールハウスの話はホラーというよりは不気味という感じ、呪いの話は奇妙な味わいの怖めな幻想小説という感じ。どれも読んで損はないと思う。
最初の短編はこれもあまり派手な立ち回りのない静かな怖さで、男の下心がエンジンになって話が回り始めるのが興味深い。怖い存在の見た目や立ち居振る舞いが全然怖くないのが怖い。あとあとさんは著者の得意な古い家と老人の不気味さを合わせたイレギュラーな味わい、リンゴジュースやオレンジジュースでなくグァバジュースみたいな。 -
何かに追われる恐怖を表現するのが本当に上手い。読んでて怖いのはもちろん、登場人物といっしょにこちらまで心拍数が上がるような気がする。
ただ、その展開が多すぎる。どうせなんとかなるでしょ、とドキドキしなくなってきた。飽きる前はめちゃくちゃ怖いので残念。 -
どの短編も怖くて非常に楽しめたが、「ドールハウスの怪」が一番のお気に入り。映画、『アナベル 死霊人形の誕生』でもドールハウスが出てきたのを思い出した。もしかしてドールハウスは恐怖のメタファーとして、ホラー業界では有名なのだろうか?
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雑誌に連載した短編ホラー6編を収録。個人的には鄙びた湯治場で筆者が遭遇する不思議な体験を描いた「湯治場の客」が、ほんのりと色っぽさもあってお気に入り。ほかの作品も少しずつ読後感が異なり、満足感のある一冊に仕上がっている。
また、日下三蔵の解説も、ホラー小説のガイド的な読み方もできる充実したものになっていて、しっかりと本の価値を高めているのもよい。 -
この作者の作品には手放しで楽しめるし怖がらせてくれる安心感をもう持っている。
どの作品からも漂うしっとり、じっとりした恐怖感がたまらない。
この時期に読むにはぴったりな「つれていくもの」。
「あとあとさん」では怖さプラス嫌な感じの後味をあじわい。家シリーズに通じる感じの「ドールハウスの怪」。雰囲気最高で一番好みな「湯治場の客」。湿度の高さが一番な「御塚様参り」。息苦しさを十分味わった「誰かの家」。
作中でもいろんな作品に触れられてガイドとしても活用できそう。その上に日下氏の解説でより多くの関連した作品をあげてくれてるのが嬉しい。
本編、解説共に大満足。 -
怖い、という感じではないが、安定のクオリティと作者らしさが楽しめる。
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表題作である「誰かの家」は文句無しで面白い。怪奇小説として短いながら上質。また、「ドールハウスの怪」も面白かった。設定的にはよくあるものだが、得体の知れなさからくる恐怖はさすが三津田氏といったところ。
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三津田信三の連作ホラー短編集。
いずれも作者が体験した、もしくは友人知人から聞いた話という体裁をとって綴られており、虚虚実実錯綜する臨場感と酩酊感を潜ませている。
個人的には「ドールハウスの怪」が出色の怖さ。
奈良の小学校に転校してきた金貸しの息子が、蔵の二階でドールハウスを発見するが、中に配置された人形の家族構成は何故か彼の一家とそっくりで……
ドールハウス自体が発端となるのではなく、そのドールハウスで遊んだ行為がのちの元凶となって、怪異が現実を浸蝕し惨劇が連鎖していく入れ子構造がなんとも不気味でおそろしい。 -
拭えども魍魎は肌に滑り憑く。ホラー短篇小説集
再会した友人は、奇妙な話を語り出した。幽霊屋敷と噂の奇っ怪な邸宅。無人でも廃墟でもなく、時折人影や窓の明かりが目撃されるという。彼は館に独り忍び込むが……(表題作)。怪談の姿を借りて迫り来る恐怖譚6篇。
著者プロフィール
三津田信三の作品
