- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062938792
作品紹介・あらすじ
「琉球ブルーシーサーズ、飯垣に代わりまして、9番ピッチャー、鳥海。背番号、29」
爆発的な歓声が響き渡った。ほとんどがなるような声で実況が叫んでいる。
「ついにこの日がやってきました! 今夜、男子プロ野球のマウンドに、はじめて女子投手が立ちます! 日本プロ野球史上に、また新たな歴史が書きくわえられます!」
(本文より)
「私、ただ野球がしたかっただけなんだよ……」
鳥海真琴、23歳、サウスポー。
史上初めて、プロ野球のマウンドに立った女子投手。
3歳からバットを握りはじめた彼女は、中学時代に身につけたシンカーを武器に、高校野球の世界に飛び込んだ。甲子園に出られなくてもいい。だって、私には野球しかないのだから。大好きな野球への想いを抱え、強豪校の野球部に入部した真琴だったが、待っていたのは、目を覆いたくなるような「現実」だった……。
誰よりも野球を愛する少女が、男子野球に真っ向から挑む、ド直球青春小説!
感想・レビュー・書評
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著者のプロフィールを見ずとも、この人絶対野球部経験者、それも高校野球経験者だな、と文章から伝わってくる。野球描写はもちろん、部活動の様子や練習のキツさなんかが細かく表現されていて、自分の思い出に重ねて懐かしさを感じたりしてました。
中盤からの展開で少し読み進める手が遅くなってしまった。それは「女子野球」というものを小説で書いていく上で、自分の期待していた方向性ではなく「そっちか…」と感じてしまったからかもしれない。 -
初恋の人と交わした約束を胸に、強豪高校野球部に入部した鳥海真琴。女子選手という世間の色眼鏡と闘いながら、ひたむきに志を遂げていく一途な少女を描く青春小説。
野球が好きという想いが、如何なる苦難からも彼女自身を支えて、そして救ってくれる。そこに『初恋』が加わるのだから、老若男女問わずキュンとならずにはいられない。 -
栗山英樹氏推薦! 応援せずにいられない、傑作青春小説
鳥海真琴、17歳。初恋の人との約束を胸に、強豪野球部の門を叩くが、待っていたのは苦難の日々。でも、悩む真琴を優しく見守るチームメートの龍也と徐々に距離が縮まっていき……。ひたむき少女の成長物語! -
高校時代までの話は面白くてドキドキしながら読んだけど、女子チームに入ってからプロ入りするまでが急すぎとも思った。でも初恋の彼に再会する場面はグッときた。いい読後感のいい作品。