ラストチャンス 再生請負人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 226
感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938891

作品紹介・あらすじ

再建は投資家のためじゃない。
従業員のためなんだ!

問題山積の飲食店チェーンに飛び込んだ
元エリート銀行マン。
のしかかる七つの試練に、どうなる第二の人生!?


順調にメガバンクの出世コースを歩ん
できた樫村徹夫は、送別会の帰り道
「あんたの人生、七味とうがらし」と、辻
占師に不吉で不可解な言葉をかけられる。
深みある人生にするか、辛すぎて酷い味に
なるかは自分次第。吸収合併を機に、飲
食店チェーンのCFOに抜擢された樫村
は、綻びだらけの企業を再建できるのか?

感想・レビュー・書評

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  • 銀行マンが飲食ビジネスの社長になって
    企業再生に奔走する話。

    展開とか、ラストの大円団的なこととか、
    そういう部分は好きな内容でした。

    強いて言えばタイトルかなぁ。
    こういう作品のタイトルは難しいと思う。
    だから、仕事系作品は
    島耕作とか主人公の名前が
    タイトルに使われるのかもなって思った。


  • 「人生、七味とうがらし」
    うらみ、いやみ、つらみ、ひがみ、ねたみ、やっかみ、そねみ。この七味で、人生に深みが出るのか、ただただ辛く酷い味になるかは己次第。
    順調にメガバンクの出世コース歩んできた東大出身のエリート。そんな最中、メガバンクの吸収合併を機に、飲食チェーンのCFOに抜擢される。
    しかしその実態はフランチャイズを拡大し過ぎ、権利金で資金繰りを自転車操業という綻びだらけの会社。そんな企業を再建すべく東奔西走する。
    企業は現場で働く従業員たちのものという、触りだけ耳にすると随分と形骸化された表現だが、そこは江上氏の手腕。
    爽やかな読了感を得られるが、現実はよ...と憂いを帯びる気がしてならない。
    小説の醍醐味か。

  • 読みやすかった。
    半沢直樹的なストーリーで分かりやすく嫌な奴が出てきて、最後に勧善懲悪なストーリー。
    少し都合が良いかなと感じでしまった。

  • ・元銀行員の樫村徹夫が企業再生のため奔走する物語。謎の占い師からの助言が所々にあり、いいアクセントになっている。
    ・樫村の、企業を再建させたいという熱い思いとは裏腹に各方面から幾度となく邪魔が入り、絶望に追いやられる。読みながら上手くいかない局面に何度もウズウズし一緒に悔しい報われない思いもするが、最後にはすべてスッキリする。爽快な気持ちで読み終えることができた。やっと報われたという思いにうるっとした。
    ・物語のしっかりした構成や、登場人物の面白さだけでなく、飲食業という業界の厳しさやフランチャイズ、M&Aなど業界知識も学べる(本書に解説も入れてあり読者を置き去りにしない)
    4.3.5

  • ラストはできすぎだがすごい好き。そのために仕事をしている。

  • テレビドラマで見た。後半一気に駆け上がった。

  • 誠意は必ず通じている。何が成功で何が失敗かは誰にもわからない。ただ誠意をつくすこと…
    人生、七味唐辛子、うらみ、つらみ・・・も何がスパイスで何ご辛いかもわからない。結局は自分次第かな。

  • 読みやすく引き込まれる内容だけど
    これだけ銀行ものがもてはやされちゃうと辟易意味。主人公が真面目すぎ。隙があってダメダメな人との対比が露骨だったかな。

  • 人間くささがプンプンして、主人公になったつもりで読みいってしまいました

  • ある占い師に言われた言葉は「人生七味唐辛子」

    メガバンクの合併を機に銀行から転職を決めた樫村の転職先は飲食業界。

    しかし前オーナーがフランチャイズ権を金融商品のように売却、無理な資金繰りを繰り返した結果、債務超過は膨れ上がっていた。
    前オーナーに続き、投資会社から来た社長も逃げ出し、ついに社長を務めることに。

    妻に言われた通りまさに貧乏くじであった。
    樫村は融資元や銀行に頭を下げ、目にしみる辛さを味わっていく。
    迷い、悩み、誘惑を断ち切りながら、社員の夢と笑顔のために樫村は正義を貫く。


    会社に勤める私たちが本当に求めるべきものは何か。
    結果が見えない時に、自分の正義を信じ続けられるか。
    人生を七味のきいた深い味わいにする勇気があるか。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『定年後の壁 稼げる60代になる考え方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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