君と時計と嘘の塔 第一幕 (講談社タイガ)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940054

感想・レビュー・書評

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  • ある日突然一人の友達が世界から消えてしまい、いなかったことになっている。それは好きな少女が死んでしまったことから起こるタイムリープの副産物だった…
    タイムリープというSF的状況に巻き込まれた高校生たちが、その謎を解いて繰り返される世界から抜け出そうとする青春SFミステリ(?)。ありがちな設定だが、タイムリープのたびに大切な人が消えるというのは緊迫感があるし、なかなか面白かった。仲間になった先輩と同級生にも謎がありそうだし、続きが楽しみな展開である。

  • 幼稚だと思う。すごく幼稚だと思う。
    状況の切迫の度合いと、その幼稚さがアンバランスすぎて、うまくこの世界に入れない。
    それを含めて稚拙と言っていいと思う。

    逃げることは悪いことじゃない、逃げてしまうことにも理由がある。それを責めても仕方ない。
    だけど、人が消えると知っていて、人が死ぬと知っていて、あなたは何にこだわっているのだ。あなたが見ているのは自分だけ、親でも、友達でも、想い人でもない、自分しか見てないよ、あなたは。
    勝手に絶望されても困るし、何より、ループを知ってしまった時点で、あなたは絶望しきってないじゃない。
    その時点で、この設定は崩れてしまうんじゃないかと私は思うよ。

  • 自分の想いびとが死ぬとタイムリープが発動して過去に戻るという青春小説。
    まだまだ謎が多い全4部作の1作目。
    序章の序章。
    タイムリープをすると近しい人も消えるというなかなか過酷な設定も付与されている。
    主人公と先輩はどこまで真相に迫れるか。

  • タイムリープの話ということですが、すごいよく出来てる。思わず唸った。想像しただけで辛い気持ちになるようなタイムリープを、ここに登場するキャラは体験していて、このままだとその辛いタイムリープから抜け出せないかもしれないというはじまり。とにかく続きが気になる。
    さて、きっとこの後主人公は人間的に成長を遂げていくのだろうと思うが、ここまでの主人公の態度や言動は反抗期真っ只中の思春期男子だということを差し引いても許せるものではない。はやく成長して盛大に後悔して反省して欲しいし、そうなるまでちゃんと見届けたい。

  • タイムリープする少年少女の話。不思議な雰囲気でなんだかずっと、寂しい気持ちになる。
    2016/7/23

  • 大好きな女の子が死んでしまった――という悪夢を見た朝から、すべては始まった。高校の教室に入った綜士は、ある違和感を覚える。唯一の親友がこの世界から消え、その事実に誰ひとり気付いていなかったのだ。綜士の異変を察知したのは『時計部』なる部活を作り時空の歪みを追いかける先輩・草薙千歳と、破天荒な同級生・鈴鹿雛美。新時代の青春タイムリープ・ミステリ、開幕!

  • タイムリープものは、時かけをキッカケに大好物。
    ただ、やはりタイムリープという設定を活かせるかどうかはかなり書き手の能力が試されるもの。
    綾崎さんは見事に活かせていたと思う。

    第一幕から物語が二転三転して、勢いがあって中断しながら読んだというのにあっという間に読了。

    5年前の時震は何がキッカケだったのか?
    綜士が懐中時計を踏んだことは何か関係があったのか?
    雛美はその時震を観測してないと言ったのか?
    タイムリープをしたことのない千歳が観測したのか?
    他に観測した者はいないのか?
    白鷹の時計塔が何かキーになっているのか?
    時震絡みでの謎がこれだけあるのに、物語の謎も多くて読み応えがある。

    個人的に物語の謎は以下。
    芹愛は何故自殺したのか?
    そして、何故大会を休んで家にいたのか?
    そこから駅に向かって飛び降りるまでに何があったのか?
    雛美は何故彼氏がいてチケットを取ったと嘘をついたのか?
    時計塔から飛び降りて死ぬのは誰なのか?
    千歳の隠していることはもう無いのか?
    タイムリープしたことが無いというのに時震を観測出来たのは、もしかして最初のタイムリーパーなのでは?
    そして、後から出てくるタイムリーパーを助けるために留年し続けているのでは?
    消えてしまった大切な人は本当に戻らないのか?
    あたりが、物語の謎なところかな。

    第一幕でのこれだけ謎が出来たが、回収しきれるのか…。
    あと、綜士は一騎を失った次は母親を失ってしまって大ダメージだな。
    もしも、次があるとしたら千歳がいなくなってしまいそうで不安が…。
    千歳、最後まで残って…!
    雛美はまだ姉と祖母がいるんだったな。
    姉と祖母は出てくるんだろうか?
    姉はこれから絡んで来そうな感じだするな。

    第二幕を読まなければ。

  • 大切な人を救うため、何度でも時を超える――。切ない青春タイムリープミステリ四部作の第一弾

  •  大好きな女の子が死んでしまった──という悪夢を見た朝から、すべては始まった。高校の教室に入った綜士は、ある違和感を覚える。唯一の親友がこの世界から消え、その事実に誰ひとり気付いていなかったのだ。綜士の異変を察知したのは『時計部』なる部活を作り時空の歪みを追いかける先輩・草薙千歳と、破天荒な同級生・鈴鹿雛美。新時代の青春タイムリープ・ミステリ、開幕!

  • タイムリープ物好きとしては、はずせない。
    哀しい話だけど、続巻も期待出来る。

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著者プロフィール

2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど、メディアワークス文庫にて人気シリーズを多数刊行するほか「命の後で咲いた花」などの単行本も刊行。講談社タイガでも「君と時計と」シリーズ(全4巻)を刊行。恋愛青春小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を集めている。

「2021年 『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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