- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062940559
作品紹介・あらすじ
言葉の真偽と虚実を判別する瞳を持つ臨床真実士、本多唯花の元に届いた挑戦状。差出人ABXの予告通り、赤坂で頭文字Aを持つ少年が殺された。連続殺人勝負に見立て、ABXは唯花を挑発する。一週間後、第二の殺人が起こり頭文字Bの女性が被害者となる。現場に残された、犯人の署名ともいえる遺留品の意味は? ABXの仕掛けに隠された嘘を、唯花の論理が解き明かす。
感想・レビュー・書評
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話された文章の客観的な真偽と話した人が嘘をついているか否かを判別する障害を持つ臨床真実士本多唯花シリーズ2作目。前作で設定が理解出来ていたからか結花独特の語りも気にならずさくさく読める。今回は唯花の元に届いた連続殺人を止めてみろ、という挑戦状に障害を元にした論理を武器に挑む話。サブタイトルの元ネタと同じく一見関係なく見える被害者達、調べていくと意外な繫がりが見えてきて…なんだけど関係者それぞれが認識している事実から真実を構築して微妙に隠された嘘を暴く展開は相変わらず精緻。結構置いてけぼりにされる作品が多い中で今回は最後までついていけた。まほろ入門編にはいいかも。でもこれシリーズ一作目読むのしんどかった覚えが。
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嘘嘘アンド嘘の論理。
嘘を積み上げ掛け合わせた論理。
まさに人を家畜にする嘘。
人を誘導し操る嘘。
いや~見事にしてやられた。
解決編ですべてが収束していくの様は、開いた口が塞がらない状態だった。
いや~剣呑剣呑。 面白かった。 -
わりと犯人やらその他諸々に関する事はわかりやすく問題が配置されていたような気がする。前作のような舞台設定もないのでそこらへんもわかりやすい。でも犯人を指摘するための論理構築が相変わらずエレガントで気持ち良かった。古野まほろ先生の作品の中ではこのシリーズは読みやすい部類に入ると思うので是非読んで(ダイマ)。
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肝心の解決パートのパンチ力が足りていない。臨床真実士の能力を活かしきれていないのが、とても勿体なく感じる。ストーリーとキャラクターは面白いだけに尚更。
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レビューが遅くなってしまいましたが、100タイトルプレゼントでいただきました!ありがとうございます。
このシリーズは第1作目は未読なため、初めて読みました。臨床真実士という、真偽、ウソホントが見抜けるという特殊能力を持つ、唯花が真相を解いていくもの。
ところどころそれっぽい用語が出てきて、最初は少し抵抗があるものの、慣れてくると面白い設定。こんな能力があれば便利だよなぁと思う反面、ちょっと怖いかもしれない。
読んでいる時はそれほど意識しなかったけれど、最後まで読んで序章を確認し直して、あぁ〜確かに「ABC殺人事件」だ!と思った。
最初は事件を追っていくことで精一杯だったけれど、最後に証言が繋がっていく瞬間はさすがに気持ちが良い。しかも更に転ぶのが、あっと言わせる。
ミステリ、としても十分面白いのだが、主人公の唯花という存在にとても魅力を感じた。唯花のイラストはそれこそ表紙にしかないけれど、助手の晴彦目線で表現される唯花は、客観的に見てもそうなのか、はたまた唯花への想いのフィルターがかかっているからなのか。
唯花という存在を存分に描いているようで、どこかミステリアスで、それでもって晴彦の気づかなさがまた(^^;。
たった一言の、大事な言葉はきっと。 -
シリーズ二作目。相変わらず真と偽、ホントとウソにまどわされてぐるぐるの証言パズルですが。気をつけて読めばさほど難解ではありません。……とはいえ、真相すべては見抜けませんでしたが。
タイトルから察するにあの有名作品の、と思いますが。もちろんそれを逆手に取られた感じだなあ。しかしまさかそう来ますか。被害者のミッシングリンクを繋ぐものは何となくわかったし、犯人も何となくあの人、ってところは分かったけど。そこまでであえなく撃沈、です。やられたー。 -
装画担当
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度々の真偽の指摘は前作よりはイラつかない。でもやっぱり論理的に解説されても頭に入らなかった。分倍河原が出てくるのが何となくツボ。他の地名だったら何があるだろう。
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本格ミステリとしては、いう事なしの面白さ。
乙女心?を時々みせるユイカにたいして、助手の鈴木くんが、鈍感過ぎてムズムズさせる。