バビロン 3 ―終― (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 167
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940726

作品紹介・あらすじ

「死の自由」は正義なのか。最悪の女・曲世愛の向かう先は――世界。今、世界の終わりが、始まる。
“新域”にて施行された「自殺法」の火は、海を越え、世界に広がった。合衆国国務長官テイラー・グリフィンは、広がる「死の自由」と、その背後に潜む闇と対峙する。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに「終」とあったので、これが最終巻だという先入観を持って読み始めてしまった。
    世界の首脳によって意外とあっさり問題解決?……と思いきいや。それで済むわけがなかった。盛り上がる展開だっただけに、落とされる感覚が凄まじい。

  • 積ん読していたバビロンシリーズを、「アニメのネタバレ情報が入る前に原作を読んでしまおう」と読み始め、そうしたらまんまと一気読み。

    曲世の禍々しい力は、正義感の強い正崎や瀬黒、無邪気なアレックスには効かないのでは、と予測していたら、全くそんなことはありませんでした。
    そうすると、曲世は、なんで最初に会った時に正崎を「骨抜き」にしなかったのか、また、瀬黒を自殺させなかった理由は何か、という謎が残ります。
    齋開花のように、正崎には何か使い道があると考えているのか……。

    そして、続刊は出るのでしょうか?

  • どうやって収束させるんだろう?

  • 自殺出来る権利を保障する自殺法。世界でも採用する都市が出る中でサミットが開かれる。そして曲世愛を追う正崎はFBI捜査員になろうとしていた。
    副題に「終」とあったが騙された。意味が違った。世界に進出した自殺法の是非、曲世愛の行方など魅せる部分は多く引き込まれる。
    しかし曲世愛は無敵過ぎてどうするのか見当もつかない。

  •  先日『水曜日のダウンタウン』という番組で、ペットと一緒にドミノを並べられるかという企画が、放送されていました。

     ドミノの完成には、きちんとペットがコントロールできるかがミソです。ペットが勝手に歩き回ればせっかく並べたドミノは倒れてしまいます。

     挑戦者たちはそれぞれ苦労しながら、ドミノを並べて行くわけですが、その分完成したドミノを倒すときの快感は、ひとしおではないかと思うのです。

     苦労して積み上げたものを終わらせる快感……。これって小説にも応用できるように思います。ミステリの叙述トリックなんかは、読者が積み上げた世界をぶち壊します。

     そして、この『バビロン』。叙述トリックではありませんが、この本も積み上げたものを終わらせる快感を、野崎さんが追い求めたからこそできあがった作品なのではないかと思います。

     自殺法を巡って世界が揺れる中、開かれた世界サミット。各国の大統領や首相がそれぞれ想いを一つにし、ある問いとその答えを探し求めます。

     この問いに対する答えを出すまで、作者の野崎さんはかなりの思考実験をしたと思います。そして、そのたどり着いた答えを一瞬で無に帰してしまう絶望……。

     バビロンの一巻の帯に「神か、悪魔か、野崎まど、か」という言葉があります。作中の登場人物たちは曲世愛に、そして自分たち読者は、野崎さんの掌の上で、希望を見たかと思いきや、希望を見た分より深い絶望に突き落とされるのです。

     これってまさに神の戯れ、あるいは悪魔の所業という感じがします。そう考えると、あの帯の言葉も決して言い過ぎということはなかったのだな、と感じてしまいます。

     ここまでくると気になるのは、話の収束点。世界まで広がった絶望の物語はどこへ向かうのか。野崎さんの手腕がものすごく問われそうな次巻になりそうです。

  • こうも情け容赦なく死んでいくと読了後の虚脱感もまた一入。

  • ≪よい≫というのが≪続く≫こと
    ≪悪≫というのが≪終わる≫こと
    なのだとしたら、≪はじまる≫と≪変化する≫ことは善か、悪か?



    メモ・・・「よい=続く」の発言主:アレックス(p320)
    「悪=終わる」の発言主:曲世(p340)

  • 最終巻のつもりで読んだら「そーゆー事かい」とまた続きを待たされる羽目に。早よ続き読みたい。

  • バビロンの由来が明らかになり、沈黙の艦隊を思わせるサミットの論戦はニケーア公会議の様相を呈した後、魔界水滸伝か百億の昼と千億の夜か、という領域に。
    新域は原潜「やまと」と同様、人類に根源の問いを突き付ける。

  • この人の書く内容は、いつも何か核心を突いていると思う。単なる娯楽では無く、いつも学ぶ物がある。

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著者プロフィール

『[映]アムリタ』が第16回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を受賞、同作品にてデビュー。『know』が第34回日本SF大賞にノミネート、『バビロン』がTVアニメ化。ほか、TVアニメ『正解するカド』、劇場アニメ『HELLO WORLD』の脚本も手がけるなど、多方面で活躍中。

「2019年 『舞面真面とお面の女 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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