謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー (講談社タイガ)

制作 : 文芸第三出版部 
  • 講談社
3.33
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本棚登録 : 313
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940887

作品紹介・あらすじ

テーマは「館」、ただひとつ。
今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。
奇怪な館、発生する殺人、生まれいづる謎、変幻自在のロジック――!
読めば鳥肌間違いなし。謎は、ここにある。新本格30周年記念アンソロジー第二弾。
収録作品:
東川篤哉『陽奇館(仮)の密室』
一肇『銀とクスノキ ~青髭館殺人事件~』
古野まほろ『文化会館の殺人 ――Dのディスパリシオン』
青崎有吾『噤ヶ森の硝子屋敷』
周木 律『煙突館の実験的殺人』
澤村伊智『わたしのミステリーパレス』

感想・レビュー・書評

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  • 新本格30周年を記念して刊行されたアンソロジー。東川篤哉、古野まほろ、青崎有吾、周木律の作品は読んだ事があったけど一肇と澤村伊智は初めて。どの話も長くはないもののその短さでしっかりとまとまっていて尚且つどれも面白かった。別のアンソロジーを読んだ時はちょっと落胆したものだけど今作は全然がっかりせずに最後まで楽しく読めたなぁ。気に入ったのは一肇の「銀とクスノキ ~青髭館殺人事件~」かな。

  • 館ミステリアンソロジー。館好きにとってはたまらない、変な……もとい、魅力的な館がいっぱい登場します。
    お気に入りは青崎有吾「噤ヶ森の硝子屋敷」。一番魅力的な館かなあ。住めないけど(笑)。そしてまさかのトリックに、キャラ立ちの名探偵。そして何よりも気になるのが墨壺コレクション! 他の館でもなんか事件が起こりそう……と期待します。
    周木律「煙突館の実験的殺人」も凄いなあ。煙突館、これもまたなんともインパクトのある館で。とんでもなさすぎました。これは……行きたくないな。

  • 推理物の王道、「館」がテーマのアンソロジー。

    ・東川篤哉『陽奇館(仮)の密室』
    建設途中の館で密室殺人が起こる。まだ完成してない建物ゆえ、名前は「陽奇館(仮)」。ワトソンを自称する語り手により、メタネタ満載で話が進んでいく。
    掛金タイプの鍵をどうやってかけたかが、文字通り話の「鍵」。
    掛金のところに猫の餌を挟んでおいたという結論が見えてもページはまだ残っている。
    真相は、コンテナボックス型の部屋を重機で持ち上げて回転させて鍵を閉めたという壮大(?)なトリック。
    ドラマTRICKでも館ごと持ち上げてどうこうする話があったけど、あっちはどういう話なんだっけ? 今度確認します。

    ・一肇『銀とクスノキ ~青髭館殺人事件~』
    女子高生が主役。マウントをとってきた親友を殺すと決めた彼女は、廃墟となっている館に親友を呼び出し、それを実行する。
    しかし現場からは死体が消えてしまった。
    二重人格オチ。殺害したと思っていたのは自分の中の人格だった。
    そして探偵役と思われたキャラも、自分の中の人格の一つ。

    ・古野まほろ『文化会館の殺人 ――Dのディスパリシオン』
    吹奏楽部のアンサンブルコンテストの最中、参加者の女子高生が失踪し、やがて学内で死亡しているのが見つかる。
    女子高生探偵がその謎を解き明かす。
    独特の雰囲気のある文体。ゴシックな雰囲気が漂います。

    ・青崎有吾『噤ヶ森の硝子屋敷』
    ガラスでできた屋敷を買い取った女性起業家。それを機会に、彼女の大学時代の同級生がその館に集まることになった。しかしその場で女性起業家は殺されてしまう。
    ガラス張りの建物なので死角は少なく、しかも密室状態だった。
    果たして犯人は誰か。そしてトリックは……。
    ガラス張りがヒントなんだろうなと思ってはいたのですが、まさか窓ガラスがはまってないとは!!
    してやられた。

    ・周木 律『煙突館の実験的殺人』
    目覚めると奇妙な館に閉じ込められていた主人公。そこは大きな煙突のあるシェルターのような建物で、他に7人の人物が同じように閉じ込められていた。
    やがて館内に器械の声が響く。声の主は館を制御するコンピューターのHAL。
    この館は実験施設で、8人はある実験のための被験者。その実験とは、今から起こる殺人事件の犯人をみんなで推理すること。犯人が当たれば解放されるが、外れれば死亡するという。
    強制的に実験が始まり、やがて連続殺人が起こる。
    ひとり、ふたりと人が殺されてゆくが、いまいち真相が絞れない。
    最初の方で、煙突上部から首を吊っていた人が実は死んでなかったというトリックなんですが、これだとまさしく「そして誰もいなくなった」と同じ。
    違うのは、その誤魔化し方。館自体がロケットで、上部の方は重力が弱く、それを使って首吊りに見せかけていたという何ともSFな仕掛けにわくわくしました。
    もう一つの大仕掛けはキャラクターの名前の読み方。漢字で書いてあって読み仮名が降ってないんですが、実は外国人のようなすごい名前。未来の話なので名前もそれらしくなってるんですけど、隠してある。時系列を現代に近いものだとミスリードさせて、真相に気付かせない目的なんでしょうね。

    ・澤村伊智『わたしのミステリーパレス』
    近所にある奇妙な館を取材に訪れた男性ライター。それを出迎えたのは、館の女主人だった。
    ライターの目線と交互で、奇妙な館に迷い込んだ若い女性の目線の話が語られていく。

  • 2017.11.30読了。
    東川さんは講演会で「あの人が好き」と言っていたので納得のトリック 笑
    ベストは青崎さん。シリーズ化に期待します。

  • アンソロジー。
    6編。
    ここ中では、古野作品が面白かったかな。

  • 全部書くと長々するので、面白かったものを記載します。
    ◆陽奇館~
    相変わらず流石な東川先生。こんなの私には絶対思い付かない笑
    ◆~硝子屋敷
    このお話が一番読みやすく、青崎先生のなせる技かなと。各設定や証拠が、キレイに活きてきたかなと。

    黒も楽しみです

  • 「陽奇館(仮)の密室」東川篤哉★★★
    パソコンの記述とか読みにくいなあ、と思っていたらそういうことか。ただ、赤川作品に似たのあるよね。
    「銀とクスノキ~青髭館殺人事件」一肇★★
    このパターン冷める。何でもアリになる。
    「文化会館の殺人―Dのディスパリシオン」古野まほろ★★
    書くのは大変そうだが、だから何?感がある。
    「噤ヶ森の硝子屋敷」青崎有吾★★★★
    死角がない中での殺人。ラストの終わり方が良い。
    「煙突館の実験的殺人」周木律★★★★
    バカミスといってもよいのかもしれないが、細部にそうとも捉えられる部分が確かにあり、もう一度読むとそれなりに面白い。
    「わたしのミステリーパレス」澤村伊智★★
    ラストにしてはそんなに派手でもなく、なんとも言えない。

  • バラエティ豊かなぶん苦手なのもあったけど、全体的には楽しく読めました。
    いろんな意味で印象的だったのは煙突館かな。
    最初の図を見た時点での違和感に始まり、読み進めるにつれて浮かんでくる「もしかして?まさか?」とイメージした舞台設定がかなり近くてビックリしました(^^;

    黒のほうも読んでみるか迷い中。

  • 「館」をテーマにした6名の作家による書き下ろしアンソロジー。

    東川篤哉『陽奇館(仮)の密室』
    キャラというかギャグ?のテイストにあまり付いていけない。終わり方は短編ならでは、で面白いと思う。

    一肇『銀とクスノキ ~青髭館殺人事件~』
    この本の中で罪善くんのキャラが一番好きかも。ミステリーとしてあのオチは何でもアリになるのであまり好きじゃないかな。

    古野まほろ『文化会館の殺人 ――Dのディスパリシオン』
    手記から読み解く謎とお耽美な空気感。

    青崎有吾『噤ヶ森の硝子屋敷』
    ラノベにありそうな個性の強いキャラ。全部硝子でそんな風になるのかとか想像がし辛かった。

    周木 律『煙突館の実験的殺人』
    SFチックなぶっ飛んだ設定。

    澤村伊智『わたしのミステリーパレス』
    ちょっと違ったテイスト。ミステリー色少なめ。物語の構造が面白い。

  • テーマは「館」、ただひとつ。今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。
    収録作品:
    東川篤哉『陽奇館(仮)の殺人』
    一肇『銀とクスノキ 〜青髭館殺人事件〜』
    古野まほろ『文化会館の殺人 ――Dのディスパリシオン』
    青崎有吾『噤ヶ森の硝子屋敷』
    周木 律『煙突館の実験的殺人』
    澤村伊智『わたしのミステリーパレス』

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2020年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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