ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity? (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940900

作品紹介・あらすじ

クローン。法律により禁じられている無性生殖による複製人間。
 研究者のハギリは、ペガサスというスーパ・コンピュータから
パリの万国博覧会から逃亡したウォーカロンには、クローンを産
む擬似受胎機能が搭載されていたのではないかという情報を得た。
 彼らを捜してインドへ赴いたハギリは、自分の三人目の子供に
ついて不審を抱く富豪と出会う。知性が喝破する虚構の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 明らかに,小説の形を取った生命の定義と未来の可能性を明文化した書で,重い.小説という虚構は,虚構であるからこそ小説たり得るので,今は小説だがそのうち小説ではなくなるのだろうな,と予感させる."vanity(虚栄)"という言葉選びにも納得する.

  • このシリーズを最初の作品から読んでるのに、ウォーカロンとは何か?のそもそもの定義をすぐ忘れてしまい毎回検索する羽目にw
    今回解りやすく触れられていて少し有難い感。
    もうオーロラもデボラもペガサスも普通の人間な感じする。

  • 後半の展開が衝撃的すぎたこと、急にウグイが人間味溢れてきたこと。受け止めるのがやっと。
    このシリーズはどこに向かおうとしているのか、または結局はどこにも向かっていないのか。
    相変わらず思考的なことがぐるぐると。
    まいど、うまいこと森氏に丸め込まれている。。。

  • 今回はハギリ博士インドへ行く(^^)人工知能にウォーカロン、そしてクローン…何だかどんどん解らなくなってきたぞ(--;)でも全てが共存できるように、ハギリ博士が導いてくれると信じたい♪今回はウグイの登場が無いのかな~?(._.)と思っていたら、ウグイのプライベートな部分まで見せてもらえて、キュンッ(*≧∀≦*)

  • 「何が完璧なのかを、私たちは知りません」
    「それは人間も同じだ。知らないということが、つまり不完全だという認識に等しいのでは?」
    「それを理解することが、不完全さを克服することにつながるでしょうか?」
    「それは…、どうだろう、方向性としては間違っていないように感じる。しかし、そのまえに、何故完全さを求めるのか、を考えた方が良いね」

    「どうしたんですか?」
    「いえ、どうもしませんよ」
    「なにか、眠そうな目ですけれど」
    「僕の目ですか?」
    「私、自分の目は見えませんから」
    「僕以外にも、目を持った人は大勢います」

    「感情ではないという意味ですか? では、何? 何が彼女のモチベーションなの?」
    「もっと、そうですね。自然なというか、素直な行為だと想像します。つまり、見たいものを見るのではなくて、どこかでふと動いているものを見る、我々の目は、そうじゃないですか。自由に目を向ける。考えたいものを考えるというよりも、ふと考えてしまう。我々が、思いつきと言っているものに最上の価値があって、ただそれにすべてを委ねているのです。そういうものには、理由がない。きっと、幼い子供がそんな行動を取ると思います」

    「そうね、そのとおりだわ。子供って、そうなんですよ。考えているわけじゃないの。感情に支配されてもいない。感情的なのは、むしろ成長した大人の方です」
    「感情というのは、初歩の知性が作り出した幻想ですよ」

    『彼女は、静かに立ち上がり、ドアの方へ歩いた。僕は戸口まで見送り、別れるときに、二秒ほど眼差しを交わした。
    言いたい言葉はあったが、言わなければならない言葉は一つも見つからなかった。』

    「法というのは、人間が定めたものだ。大昔には、親は子供を殺しても罪にならなかった。法に絶対的な正義があるわけではない。単なる、共有のルールだ」

    『何と表現すれば良いのか、鈍くて重い大きなショックだった。
    ああ、これが、人が死ぬということなのか、と思った。
    もう二度と、彼女と話すことができない。
    もう二度と、彼女の笑顔を見ることができない。
    否、そんなことはない。過去の彼女の履歴をコンピューターに入れれば、話すことも、笑顔を見ることもできる。だから、そういう問題ではない。彼女の過去はすべて残っているのだ。
    失われたのは、ツェリンの未来だ。
    これから、彼女が僕に与えただろう影響がなくなった、ということなのだ。
    僕は、つまり、僕の未来の一部を失ったに等しい。その損失に、ショックを受けているのだ。
    明日の一部がなくなるようなものか。
    それは、まるで、日食のように、欠けた太陽。
    しかも、ずっと欠けたままなのだ。』

  • クローン。法律により禁じられている無性生殖による複製人間。
    研究者のハギリは、ペガサスというスーパ・コンピュータからパリの万国博覧会から逃亡したウォーカロンには、クローンを産む擬似受胎機能が搭載されていたのではないかという情報を得た。
    彼らを捜してインドへ赴いたハギリは、自分の三人目の子供について不審を抱く富豪と出会う。知性が喝破する虚構の物語。
    「講談社タイガ 内容紹介」より

    人間とウォーカロンの違いがますますわからなくなる.合理的でない情動からくる行動をとるのは人間と思うけれども.

  • ペガサスは
    空を翔けたい馬の
    妄想なのか

    駈けるためのその羽根は
    虚栄なのか

  • 人工知能とクローン人間にスポットを当てたテーマだったが、今回はそんなことどうでもよくて、ハギリ先生とウグイの関係でしょ!
    ハギリ先生の護衛担当がウグイからサリノに代わったけど、ハギリ先生が無意識になにかとサリノをウグイと比べているところが微笑ましい。
    そして、なんといってもハギリ先生とウグイが居酒屋で食事をする場面。もう、ニヤニヤが止まらない。この巻までのウグイ名場面集のトップ3には間違いなく入るシーンだったね。

    なんか、こういう視点でWシリーズを読むのは間違っている気もするけど・・・笑。
    もう、この二人いい歳して、中高生の恋愛か!って突っ込み入れたくなるけど、まあ、恋愛とか愛情とかあまり重視されない未来の時代はこういう感じなのかもしれないね。
    二人の関係も含め、このシリーズどうなるのか、楽しみで仕方ない。
    だれか、wシリーズを映像化してくれないかな。アニメでもドラマでも実写映画でもいいから~

  • 第7弾
    人間めったに死なないくらい長寿になったらなにを思うのだろう
    著者は子供が減っていくという設定にした

    なぜそういう設定にしたのかぜひ聞きたい

    ウォーカロンという設定が今一つよくわからない
    人間に近いが人間じゃない
    でもクローンでもない

    やっぱりわからん

  • プロローグ
    第1章 実験値 Experimental value
    第2章 理論値 Theoretical value
    第3章 現実値 Practical value
    第4章 仮言値 Hypothetical value
    エピローグ

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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