毎年、記憶を失う彼女の救いかた (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 177
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940931

作品紹介・あらすじ

すべての伏線が、愛――。

第54回メフィスト賞受賞作!

わたしは1年しか生きられない。毎年、わたしの記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えたわたしの前に現われた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。

「1ヵ月デートして、ぼくの正体がわかったら君の勝ち。わからなかったらぼくの勝ち」

事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき――。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の千鳥は、交通事故で両親を亡くしたことをきっかけに記憶障害となり、毎年1年分の記憶を失うようになってしまう。物語は3回目の記憶喪失の後から始まる。千鳥は親友の栞や主治医の小林先生に支えられて生活しているが、またこの1年の記憶を失ってしまうことを思うと、将来に希望を持つことができないでいた。そんな彼女の前に、天津真人と名乗る男が現れる。彼は千鳥のことをよく知っているようだが、千鳥は彼のことを覚えていない。天津の賭けに乗り、千鳥は彼と期間限定のデートをすることになる。
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    記憶喪失ものとしては割とベタな展開なのでは、と思う。結末途中で分かったし。まあ、ガチのミステリーというわけでもないから、それは別に悪くない。千鳥が天津の正体に気づくシーンや、栞や小林先生が天津に協力していたという所にはもうひとひねり欲しい感じはしたけれど。感動はしなかったけど、結末の形は綺麗で、面白く読めた。
    だからこそひっかかるのが、謎の浜松推し。作者は本作の舞台の静岡県浜松市で育ったということだけど、それにしても、作中に浜松の地名や施設名がそれはもうたくさん出てくる。どこかの紹介文で数ページとおかずに浜松が登場、と書かれていたけど、まさにそんな感じ。でも、それらは本作のストーリーには何ら関与していなくて、ただ出てくるだけ。地名を出すだけならリアリティを出すためにアリだと思うけど、ローカルな遊園地やハンバーグチェーン店まで説明付きで出す必要はないだろうと思った。ちょっとした宣伝になっちゃってるし、お金貰って名前を出しているんじゃないの?と勘繰るレベル。本作を読んだからといって出てきた浜松の場所に聖地巡礼よろしく行ってみたくなるとも思えないし、物語としては逆効果だったと思います。

  • 面白かった。   
    メフィスト賞にしてはパンチが弱かった気がするけど、良い話だった。      
    メフィスト賞にしてはちょっと良いお話すぎた。 放送作家という肩書を持つ著者ならではないかと思う。     
    貧弱な語彙力では感動した、感涙だ、としか言葉が出てこないが、こういう話もありだなと思える。   
    たまにはこういう話を読んで、濁った心を清浄しないとね。

  • 感動的な物語ではあるのだが、正直話自体にはさほど目新しさを感じなかった。やはりメフィスト賞受賞作となると、何か一つ突き抜けたものを期待してしまう。

  • 癖がない感じだったかな。
    面白かったけどちょっと物足りない。

  • その時その時の最後の記憶が切ないけれど、またふたりは。

  • 初もっちぃ。メフィスト賞受賞作。帯の文句がこの作品の全てを表現していた。

    “すべての伏線が愛—— 。”

    まさにその通りでした^^ 星五つ。

  • だぜ彼はそこまでして、彼女と付き合おうとするのか。
    怪しげな行動をする彼に戸惑いながらも彼の作ったシナリオに沿うように行動する彼女。
    彼女は事故の影響で、記憶が1年しかもたない病気なため、なかなか事故で両親が亡くなったことを、実感出来ない。
    そんな時、彼の秘密が明らかになってくる。
    果たして彼の目的は!?

  • 記憶を失う、という内容から、何度も同じ展開(少しずつ変わっているとしても)を読まされるのでは…と思ったが、すっきりしていて読みやすかった。
    最後には予想していないどんでん返しがあった。
    どんな形であろうと、ふたりはしあわせだと思う。

  • 「毎年、記憶を失う彼女の救いかた 」
    これは愛の力だけでは語れない。


    毎年、記憶が両親の事故死直後に戻ってしまう尾崎千鳥は、1年しか生きられない。空白の3年を抱えた千鳥の前に見知らぬ小説家が現れ、ある賭けを持ちかける。「1ヶ月デートして正体が分かったら君の勝ち、分からなかったら僕の勝ち」。


    2017年第54回メフィスト賞受賞作品。メフィスト賞と言えば良く分からん世界観モノが多く癖ありなイメージが有ったのだけど、個人的な感想としては王道恋愛ストーリー。静岡ネタもてんこ盛り。


    成人祝いを兼ねた家族旅行での不慮の事故により、記憶喪失の病に苦しむ千鳥の前に突然現れた天津真人。彼が現れた理由と抱える秘密がなんとも切なく、ちりばめられた伏線が回収されることで、なぜ真人は千鳥にここまで尽くすのかが徐々に明らかになっていきます。そして、最後になると千鳥から真人へ感情移入する対象が変わっていく。 貴方は決して不幸じゃない、1人じゃないと伝えることがどれだけ大切かが沁みてくる。


    また、読み終わって改めて表紙を見ると、最初は男性(真人)が女性(千鳥)を振り向かせる、前を向かせようとしている様に見えましたが、逆でもあると感じました。つまり、女性(千鳥)が男性(真人)を引いて前に進んで行こうとする姿にも見えました。真人の千鳥に対する確かな愛だけでなく、強い覚悟があるからこその姿である気がします。

  • 1年間で記憶がリッセト。そして謎の男。後半はなんとなく分かるな。「50回目の・・・・」映画にはかなわんな。
    2018.6.27

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著者プロフィール

神奈川県横浜市生まれ。日本脚本家連盟会員。静岡県浜松市と磐田市で育つ。上京後、放送作家として音楽番組を中心に携わった後、2017年『毎年、記憶を失う彼女の救いかた』で第54回メフィスト賞を受賞しデビュー。男女問わず共感を呼ぶ丁寧な心情描写を武器に、サプライズ溢れる恋愛小説を綴る。

「2018年 『顔の見えない僕と嘘つきな君の恋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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