- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062940931
作品紹介・あらすじ
第54回メフィスト賞受賞作! わたしは1年しか生きられない。毎年、わたしの記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えたわたしの前に現われた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。「1ヵ月デートして、ぼくの正体がわかったら君の勝ち。わからなかったらぼくの勝ち」事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき――。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。
すべての伏線が、愛――。
第54回メフィスト賞受賞作!
第七回 静岡書店大賞<映像化したい文庫>部門受賞!
わたしは1年しか生きられない。毎年、わたしの記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えたわたしの前に現われた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。
「1ヵ月デートして、ぼくの正体がわかったら君の勝ち。わからなかったらぼくの勝ち」
事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき――。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。
感想・レビュー・書評
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ピュアな恋愛小説。
両親を交通事故で亡くした主人公は、毎年その時期が来ると、経験した一年間の記憶を失くしてしまう。彼女は、それでも前向きに生きようとする。
そんな彼女に近づく小説家の男性。彼にも秘密がありました。
記憶障害について、よく調べられているのだと思います。その症状の特性を考えられたラブストーリーでした。
作家さんご出身の静岡西部のデートコースも楽しく読ませていただきました。パルパルってまだ健在なのね。 -
中高生向けかな。
辛い過去により毎年記憶を無くしてしまうという、なかなか重い題材なのに、さらっとした恋愛小説だった。男性の方の秘密にもさほど驚かず。
後半は流し読みしてしまった。 -
事故の後遺症により1年で記憶を失ってしまう主人公千鶴の前に謎の青年が現れ、とある賭けを挑んでくる…という恋愛ミステリ。
ちょっとカンがいい人はオチがわかってしまうかもというのと説明がちょっとクドいかなと思った。
が、こまけえことはいいんだよ!全ての伏線は愛なんだから2人の恋愛を楽しめ!以上!
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☆☆★
事故による心因的なショックで、事故のあった日が近づくと1年前(事故前)まで記憶が戻ってしまうと言う脳疾患を抱えてしまった千鳥(ちどり)。
看護師になるという夢を諦め、両親の死を受け入れられず、友人の花屋でアルバイトをしながら、3回目の1年を過ごしている。
そんな千鳥の前に現れるイケメン。彼は私を知っている?
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、題材の重さに対して内容がファンタジーだなと思ってしまう。
病気を抱えた美男美女の物語。
記憶障害の苦しみや現実を体感できることはできないけれど、どこかリアリティのない夢物語を見せられているようで、かといって心揺さぶられることもなくフラットに終わるので「ああ」という感じ。
すべての伏線が、愛ーー。
であるのは間違いなくて、確かにそうなのだろうけど、後半の説明文は伏線回収と言うよりも「もう分かったから」というクライマックスで落ちるという残念さは否めなかった。
ストーリーが悪いというよりも、素直に感動できないのは自身の「純粋さの欠如」かも知れません。
今年の18冊目 -
18歳の頃の小坂菜緒(こしゃ)がおもしろい!と賞賛していた本。
ピッュアピュアな恋愛ミステリ小説。
ピュアじゃない。ピュッアピュア✨
28歳が読むにはあまりにも純粋でピュアな感情が眩しすぎて、ふわぁ〜ってなった。
絶対に自分のセンスでは読まなかったであろう本なので出会わせてくれたこしゃに感謝。
恋愛に興味持ち始めた女子小中学生とかに絶大な支持を得られそうな小説だと思った。
ふわぁ〜。 -
「毎年、記憶を失う彼女の救いかた 」
これは愛の力だけでは語れない。
毎年、記憶が両親の事故死直後に戻ってしまう尾崎千鳥は、1年しか生きられない。空白の3年を抱えた千鳥の前に見知らぬ小説家が現れ、ある賭けを持ちかける。「1ヶ月デートして正体が分かったら君の勝ち、分からなかったら僕の勝ち」。
2017年第54回メフィスト賞受賞作品。メフィスト賞と言えば良く分からん世界観モノが多く癖ありなイメージが有ったのだけど、個人的な感想としては王道恋愛ストーリー。静岡ネタもてんこ盛り。
成人祝いを兼ねた家族旅行での不慮の事故により、記憶喪失の病に苦しむ千鳥の前に突然現れた天津真人。彼が現れた理由と抱える秘密がなんとも切なく、ちりばめられた伏線が回収されることで、なぜ真人は千鳥にここまで尽くすのかが徐々に明らかになっていきます。そして、最後になると千鳥から真人へ感情移入する対象が変わっていく。 貴方は決して不幸じゃない、1人じゃないと伝えることがどれだけ大切かが沁みてくる。
また、読み終わって改めて表紙を見ると、最初は男性(真人)が女性(千鳥)を振り向かせる、前を向かせようとしている様に見えましたが、逆でもあると感じました。つまり、女性(千鳥)が男性(真人)を引いて前に進んで行こうとする姿にも見えました。真人の千鳥に対する確かな愛だけでなく、強い覚悟があるからこその姿である気がします。 -
彼の秘密に思わず寒気した。これが、読了後の第一印象。
正直、記憶喪失の物語は重くて辛い。それはなにより本人の辛さが直接描かれるから。それでも読み続けていられたのは、私自身が二人の性格、考えや行動に勇気づけられているからじゃないかなと思った。
最後、怒涛の想いに思わず涙が出てしまいました。
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男の人の一途な思いが切ない。
純愛を感じた。
人物の感情がしっかり言語化されてて、記憶障害っていう非現実的なことでも物語に入り込めた。
改行が多く、難しい言葉も使われてなくて私には読みやすかった。
著者プロフィール
望月拓海の作品






たまにはいいね♪
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地元愛も良かった。
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