閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
4.18
  • (11)
  • (24)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 118
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062941075

作品紹介・あらすじ

第55回メフィスト賞、受賞作!!

「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」

死者復活を賭けた推理ゲーム!

俺を殺した犯人は誰だ? 現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘――沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ直前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける――。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 謎解きキャンペーンがわりと面白かったので、1巻を購入。サクサク読める感じで悪くなかったです。
    沙羅ちゃんが推理するのではなく、あくまでもメインは殺された本人。おばあさんが主役の話では、涙腺が緩みました。まさかこの本に泣かされるとは……。
    刊行ペースも早いようなので、続きの巻も読んでみたいですね。

  • ミステリとしては弱めかな。
    真実がまあそうだろうな、と推理しなくても想像に易いこと、また伏線も弱く答えに抜け穴もあるんじゃないかなと感じさせる読後感。

    とまあ、まず気になるところを述べたけど、設定の斬新さ、キャラクター、読みやすさは抜群に良かった。

    デビュー作なので、これからどんどん良くなっていくんだろうなと期待させてくれる作者でした!

  • 1話完結の物語が4つ。
    それぞれの作品で、自らの死の真相を推理するというフォーマットで話が進む。
    沙羅のキャラが魅力的で、
    各話、それぞれ別の魅力を持っていることで、
    読み進めるのが止まらない。

    ちょっと違うが、何となく昔読んだ漫画の「死神くん」に似た雰囲気を感じた。
    続編もあるようなので、今後も読んでいきたい

  • 『制限時間は10分。今、あなたの頭の中にある情報だけで、ちゃんと犯人を言い当てることができます。これは裁判ではないので、厳密な証明はいりません。私を納得させるだけの論拠があれば充分です。』

    一章目で状況説明、二章目で謎かけと推理、三章目で答え合わせ、四章目でその後、このセットで4つの短編集。
    世界観は面白いけど、ちょっと物足りないかな。

    てか、最近のメフィスト賞、ちょとポップになりすぎてないかな?
    第50回目くらいから、なんだか物足りないんだよなぁ…。

  • (ミステリにおいて手掛かりがすべて提示されたことを示す)読者への挑戦状的なものが、沙羅との謁見という形で示されており、ストーリーの中で描いているのが好印象でした。また謎解きも一つの気づきから繋がるシンプルながら驚きのあるもので、とてもよかったです。

  • いろいろな点で風変わり。主人公=探偵ではない、被害者=探偵、しかも探偵になるのは死んでから。一種のアームチェアディテクティブだけど、タイトルにもなっている主役は推理にはノータッチで、探偵ではないし、推理もせず、探偵役の人物が「探偵」になって推理するのを軽く後押しするだけ。死因=老衰というのもあって、殺人の犯人探しだけではなく、バリエーションに富んでいる。どの話も後味がよいものばかりで各話結末までいくと、ストンとちょうど良いところに落ちる感じ。このあとどんなバリエーションが展開されるのか楽しみ。次巻も読んでみたい。

  • 「生き返るために自分を殺した犯人を推理する」というシチュエーションの短編4話で構成されたお話。
    話自体には繋がりはないが、同じシチュエーションに対して、軸となる登場人物の考えや周囲の人々の想いが交わってくるため、同じ展開にはならない面白さがある。
    しいて物足りなさを挙げるとするなら、どの話もきれいにまとまっている分、意外性がなかったところか。
    また、どうしてもテーマからして説教くさくなる部分が強く感じられるのも気になるところ。ただ、これは作品の味でもあるので面白い点でもある。

  • うーん。『メフィスト賞』ってのは、奇抜な設定のミステリしか受賞しないのかねえ。面白かったからいいけど。
    地獄の入り口の閻魔堂で、死んだ人間が自分を殺した犯人を推理する(老衰死の第3話は除く)。それで正解したら生き返り、外したら地獄行き、という内容の短編集。
    設定が奇抜な割には推理過程はオーソドックスで、想像が一部含まれるのが若干弱い。それでも、おおよそハッピーエンドなので悪い気がしなく、手慣れた文章にも好感が持てた。自分に酔っている様な調子づいた新人が多い中、これはそういう荒さが無くて好きな作風だな。

  •  第55回メフィスト賞受賞作。この賞の受賞作すべてをチェックしているわけではないが、自分が読んだ範囲で述べれば、とんがった作風が多いと認識している。完成度よりは将来性を買い、多くの若き才能を見出してきたのは、事実だろう。

     さて、本作である。文庫のレーベルである講談社タイガから刊行された本作は、デビュー作であることを考えれば、完成度はかなり高く、文体もこなれている。いかにもラノベっぽい装丁を見て、避けてしまうのはもったいない。

     殺された人間が気がつくと、目の前にいたのは閻魔大王の娘、沙羅だった。ルール上、情報は教えられないが、自ら犯人を推理するのは自由だという。見事犯人を推理すれば現世に蘇り、わからなければ地獄に落ちる。沙羅曰く、手持ちの情報だけで推理は可能だという。制限時間は、たったの10分間…。

     聞いたことがあるようなないような設定だが、固定フォーマットの4編を収録している。1編だけ例外を含むが、それについて詳しくは触れない。それぞれに不本意な最後を迎えた4人の、人間模様とこれまでの人生とは。

     いずれも長編ネタにできそうだが、あっさりすぎずくどすぎず、平易でも難解でもなく、各人物を描き出す手腕は、なるほど新人離れしている。クライマックスの沙羅との推理勝を読むと、情報が過不足なく与えられていることがわかる。

     推理の部分に無理や飛躍がないので、納得度も高い。納得できるミステリーというのは、意外と少ないものだ。言い換えれば、アクがなく、メフィスト賞らしくない気もする。その点で評価が割れる作品かもしれない。無理や飛躍は、むしろ魅力の一部になり得る。

     それでもやはり、うまさは認めなければならない。なかでもある1編は、個人的には強く訴えてきた。メフィスト賞でこんなのずるいじゃないか。最後に出てきた、元暴走族の義理堅い若者も捨てがたい。そういうやり方はあまり感心しないが…。

     このシリーズには、早くも続編が刊行されている。本作を読み終え、早速入手した。著者の看板シリーズになるかもしれない。既に優れた短編作家だが、この方なら長編でどんな作品を書くかも興味深い。要チェックな作家が、また1人増えた。

  • 読む前はチャラチャラした話かと思っていたが、ちゃんとミステリになってる。
    殺された本人が自分で犯人を推理するのは、なかなかの面白さ。

全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

埼玉県出身。『閻魔堂沙羅の推理奇譚』にて第55回メフィスト賞を受賞しデビュー。新人離れした筆運びと巧みなストーリーテリングが武器。

「2018年 『閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)のその他の作品

木元哉多の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印

閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)を本棚に登録しているひと

ツイートする