閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
3.86
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本棚登録 : 437
感想 : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062941075

作品紹介・あらすじ

第55回メフィスト賞、受賞作!!

「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」

死者復活を賭けた推理ゲーム!

俺を殺した犯人は誰だ? 現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘――沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ直前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける――。

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が死んでしまうまでの経緯と閻魔の子孫との出会い、推理パート、エピローグと構成がわかりやすくて読みやすいです。
    お話もそれぞれ独立しているのでさっくりいけます。
    ただ、物語が変わるだけなので構成が単調とも言えなくもないですね。
    10分間に答えを出さなければ地獄行きと言われる中、それぞれ登場人物は推理していきます。みんななんだかんだで頭良い。個人的には三話目が好きでした。

    だいぶ前に観たドラマ、スカイハイを思い出しました。

  • 2021/7/29
    ドラマの予告だけ見て存在を知り読んでみた。
    面白かった。
    閻魔様の娘はとてもかわいいな。
    こんなに生き返らせて怒られない?
    記憶なくなってもみんな人生が好転してて読んでる私も幸せ。
    続編も読まないと。

  • 黒髪のショートカットに虹彩の強い瞳。
    不似合いに大きな赤いマントを羽織った沙羅が口を開く。
    「敗者復活・謎解き推理ゲーム。正解できたら生還、できなかったら地獄行き。」

    父親と喧嘩して行くあてもなく、学校の部室にいた智子。後ろから首を絞めたのは誰?
    仕事で失敗続きの浜本。焦って冷凍庫から出荷荷物を取ろうとした途端、棚が崩れ落ちてきて。誰の罠?
    天寿をまっとうした聡子の最後の願いは。
    子供のころからの乱暴者、でも曲がった事の嫌いな世志輝。兄の電話で向かった先でチンピラ達に囲まれて。誰の差金?

    それぞれが人生の岐路に立ち、沙羅の挑戦を受けて立つ。
    彼、彼女たちの、その強い意志に沙羅がちょびっとサービスしてくれてる気がする。
    何事も本人次第なのよって。
    犯人はあっさりわかってしまうけど、読後が爽やか。

  • 主人公達が死後の世界で出会ったのは閻魔大王の娘・沙羅。
    生き返りたいと望む彼らに沙羅は10分以内に真犯人を当てれば望みを叶えると約束、彼らは今までの自分を思い返す…というのが大体の流れ。
    短編集でスラスラ読めます。
    第三話のおばあさんの話が一番良かった。
    彼女の場合は老衰だから、犯人を推理するのではなく息子の生死。姑と夫には恵まれなかったけど、子供やお嫁さん等には恵まれましたね。最後は、大好きなみんなに囲まれて亡くなるんだから、大往生だよね。

  • 死んだことが前提になるという、新しいミステリー

  • 推理ゲームを小説にしたような感じで、形式はおもしろい。短編で短いもの良い。

    謎もそれほど難しくないので気持ちよく謎解きできた。また読み進めれば登場人物が謎解きをしていってくれるので、それがヒントになるのもよくできている。

    ただ登場人物の性格がちぐはぐで、発言も違和感を感じるものがあった(推理に必要な情報を揃えるためだろうが)。ストーリーもほぼないに等しく水平思考のようなゲームブックだと思った。

    推理小説としてはの評価は低い。

  • おもしろかった!
    推理も面白いけど、心が温まる話。

  • ネタばれあり。感想が遅くなってしまった・・
    メフィスト賞受賞作。本書は、何ともなくネットを見ていて、たまたま見つけたもの。正直に言って、表紙がかわいかったので購入。

    閻魔大王の娘である沙羅が、死んだ人間に謎解きのゲームをもちかける。これで負けるということは、自分を殺した犯人や真相が分からないままにさらに地獄に行くということだから、辛いものがある。しかし推理することができれば、何と、死の寸前にさかのぼってよみがえることができる。確かに、(ほかに同様の話があるのかはわからないが)ありそうでなかった設定である。おなじみの天国と地獄のイメージに沿った世界観なので、舞台設定の説明にも理解にも時間がかからないと思った。

    本書には4篇の短編が収められている。それぞれ、さまざまな年齢・性別・境遇の人物がさまざまな死因で亡くなる。「凍死」「老衰」など、いぶかしげなものもあるが、どれもストーリーは読みやすく、一読ですっと頭に入ってくる。

    閻魔の娘たる沙羅は、勧善懲悪・因果応報の理などは本来、人間の世界にはない、無関係のものであると言っているし、確かに彼女自身は推理ゲームをしたそれぞれの人間に特段の思い入れもないのだろうが、しかしその言葉とは裏腹に、各短編において、それぞれの人間たちは彼らなりにひたむきに生きてきたことが報いられるかのような結末を迎える。
    この点、個人的には、推理小説の読後に少しでもいやな気分になるのはあまり好むところではないから、とてもよかった。2話目などは、がんばってもどうしても仕事ができない会社員の話だったが、身につまされる箇所が多く、あやうく泣きそうになった。沙羅も、一見冷徹で人間ごときの運命に全く興味がないように描かれているにも関わらず、なぜか、どこか人間味もあり、温情的にも受け取れる。

    ただ、死後、もし本書のように、あらゆる人間の行動が何者かによってすべて記録されていて、評価・判断されるというのなら、そんなに楽なことはない。正しいことをしていても、努力をしていても、うまくいかないし悲惨な目にあう可能性もある。その意味で、やや、ご都合主義的なストーリーのように感じられてしまう向きもあるだろう。また、伏線がわかりやすく、展開が読みやすいと感じることもあった。

    それでも、本作のストーリーは人を惹きつけるものがあるし、このアイデア1つで、まだ色んなバリエーションの話を創出できるのではないかと思う。また、お気に入りのシリーズが1つ増えたので、嬉しかった。

  • ※完全ネタバレではありませんが、少しだけネタバレ感想です。


    ライトノベルに近い雰囲気のミステリー。
    死んだ人間が、自分を殺した犯人を推理するというなかなか面白いジャンル。(第3話だけは少し趣向が違いますが…)
    読者に対して程よい難易度の謎を与えてくれて、ワクワクしながら読み進める事ができました。
    どのお話も最後はハッピーエンドで読後感も良かったです。

    ただ、最後に主人公が自分語りというか名言ぽい?事を長々と話しているのが少し萎えた。
    作者が伝えたい事、この登場人物に言わせたい台詞を全部詰め込んだ!という感じがして、「みなまで言うな、分かった分かった」と私は思ってしまった。もう少し重みのある事をドカン!と一言二言言って締めてたら、読者側も色々考察できるのでもっと余韻が残って良かったのにな〜と。

    全4話の短編集のような構成なので、スキマ時間に1話読むという事ができ、忙しくて読書時間が取りにくい方も手に取りやすいのではないでしょうか。

    続巻も機会があれば読んでみたいです。

  • ライトミステリーが好きな自分としては普通に楽しめる内容だった。
    ミステリー的な要素は薄いが、設定や殺されるまでのストーリーが読みやすくて良かった。

    伏線の張り方が露骨過ぎる上、単純なハッピーエンドばかりで盛り上がりには欠ける部分もあったが、勧善懲悪なので読了感は気持ちがいい。

    短編が4つで、死ぬまでのストーリーに謎解きのための要素を入れており、殺された人間が犯人や動機を推理していく物語。
    個人的に死んだ人間が生き返る部分は不要だと思えるが、そういうものだと分かってからは悪くなかった。
    女子高生の絞殺、会社員の凍死、老衰、フリーターの撲殺
    トリックとしては絞殺のものが一番良かった。
    他はフリクション、地震、押すなよ押すなよ、の伏線の違和感がすごくて内容が薄く見えた。

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著者プロフィール

木元哉多(きもと・かなた)
埼玉県出身。『閻魔堂沙羅の推理奇譚』で第55回メフィスト賞を受賞しデビュー。新人離れした筆運びと巧みなストーリーテリングが武器。同シリーズは2020年NHKにて連続ドラマ化された。

「2021年 『非日常の謎 ミステリアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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